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2018年8月20日月曜日
歩きスマホ対策と音声OS
https://www.gizmodo.jp/2018/07/irl-week-how-to-walk.html
歩きスマホが問題になってきて久しいが、既に死者も出ているくらいだから、まじめに対応しても良いのではないかと思う。その一番の対策として考えたのが、音声化だ。
個々のソフトでは音声化の話は色々あるのだが、ここはOSが対応することを想定する。アプリ読み上げだけでなく、OSの操作も全て音声で行う。ある種、盲の人向けのOSのようなものだ。つまり、既存のアプリの一部を盲向けにするのではなく、最初から画面表示を前提としないOSとアプリの体系を作る、ということになる。
盲の人向けのアプリを聞いたことがあるのだが、物凄い早口で喋っていてビックリした。音声の情報量は画像(目で見る)より少ないから、その分速く喋らないと入ってこないのだろうなあ、自分が盲だったら確かに普通のスピードではイライラするだろうなあ、というので、その気持ちは分かる。そしてもしちゃんとベンダが割り切ってそう作るのなら、もっと新しい発想でOSを作ってみても良いのではないか。
例えば、両耳で聞くことを前提として、バイノーラルステレオの技術を使って、音の位置を固定した上で、多数の方向から別の情報を流す、というもの。前からはステレオで音楽が流れ、右斜め後ろからは交通情報が、左後ろからはニュースが、頭の上からはアラートが降ってくる、というものだ。
人は、音の向きさえ分かれば、注意の方向を切り替えることができる。そこで、そういった形で常に情報を流し、もし気になったら頭をその方向(ニュースなら左後ろ)に傾けると音声が大きくなる、としてやれば、かなりリアルタイム性の高い情報伝達ができるのではないだろうか。
また、既存の読み上げソフトなどとは根本的に異なり、画面のテキストを読み上げる、という発想はない。だから余計なメニューや広告を読み上げたり、レイアウトで読む順番を間違えたりすることはない。
アプリも一から作る。まあニュースとキュレーション、Web、メール、SNS、乗り換え案内、天気予報、アラート、くらいがあればよいのではないか。そしてもしそれだけでよければ、今のスマホよりずっと小さくできるはずだ。高度なグラフィック演算と画面そのものがないので、計算能力も低くてよく、消費電力も小さい。上手くすればBluetoothイヤホンサイズに収まるのではないか。
操作はタッチパッドなどを別に持っていても良いと思う。そうすれば、気になったニュースを次々に読んでいくことも可能だろう。リンクのある部分だけ音声を変える、その隙にボタンを押すとリンク先に行く、といった芸当もできるはずだ。
考えてみれば、ニュースやSNSなどの殆どは音声で事足りるものだ。歩きながら聞くのであればそれで十分だ。気になったものだけチェックしておいて、後から映像で見ることも可能だ。そして音声でスクリーニングされているから、その量は少しで済む。
スマートウォッチでスマホを触る時間が減るのなら、音声スマホ(仮)でならもっと減る余地がある。盲の人のためだけでなく一般向けとして、音声OSと音声スマホはもっと考えられてもよいのではないかと思う。
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