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2018年9月1日土曜日
5Gの意外な応用
ハイスピード・ハイレイテンシの活用として、遠隔操縦や高精細動画などが提案されてはいるものの、いまいち普通のエンドユーザへのメリットが感じられない、と思う人は多いのではないか。
確かにそうだ。パケ代が容量当たりで同じなら、速いだけあっという間に使い切ってしまう。タダでさえ格安携帯に乗り換えようかというご時勢、これ以上ケータイにカネを掛けていられない。
だが、一つ考えられることはあって、ハイスピードではなくハイレイテンシのみを使う応用なら、エンドユーザにも即メリットがあるのではないか。
それは、「エンドポイント計算支援」である。
例えばVRだ。スマホのVRでは、すぐスマホが熱くなって使えなくなってしまう。その理由は、角度を認識してVRの見え方を計算し続けるという強い計算機負荷だ。レイテンシが高いと、角度センサの情報をサーバに送って、計算済みの画像を送ってもらえば済むので計算機負荷は低くてよい。
サーバとの通信はRDPやVNC(RFB)などで繋げばよいので容量はさほど食わない。レイテンシだけが問題になる。
画像認識や動き認識も同様だ。ローカルで計算しなくて良ければ、幾らでも高精度な計算ができる。そして結果だけ返してやればよい。極端な話、単なる3DCGゲームでも、サーバで処理してやればよいのだ。
こうすると、機器の消費電力は減り、安く作れ、小さくでき、様々な形状のものを作ることができる。数も多く作れる。極端な話、スマホはドンガラ(VDI端末)で良い訳だ。
これはローミングにも有利に働くし、定額制サービスへの誘導という意味でも有意義だ。端末は安く、通信料も安く、個々のサービスへの接続はIDを元に別々に課金する、というようなモデルなら、人はもっと5Gを使いたがるようになるだろう。
何時までもパケ代で儲けようとするのは止めて、サービス課金に誘導するようにして欲しい。この方が普及するし、全体では儲かると思うのだが。
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