2017年8月30日水曜日
磁気ネックレスは効くのか
磁気ネックレスが効く理由として挙げられている、マイナスイオンやらヘモグロビンやら生体電流やらというのは、理論としていまいち納得できない。疑り深いひとには効かないようだから(笑)自分には効かないのだろうか。だがこの肩の痛みは何とかしたい。
磁気が体に与える影響として考えられることは二つ。一つは磁性体を引きつける力、もう一つは磁場の中を体液が通過することによって発生する起電力だ。このうち前者には特にメリットが見出せない。後者が神経を刺激することは考えられるが、これが肩凝りを解消できるものかどうか。
肩凝りを解消するには、豊富に体液を循環させて栄養を届け、老廃物を吐き出し、傷を修復する必要がある。このうち、少なくとも磁気には栄養を豊富にする機能はない。傷修復の活性化は、神経刺激と細胞を直接刺激することの両方が考えられるが、原理的に納得できるものはない。体液循環の活性化は、活性化すれば肩凝りが解消することはあり得る。だが、体液を循環させるためには心臓に働きかける必要があるが、首からは遠い。
しかし、体液循環にはもう一つの原理があり、それが「筋肉ポンプ」だ。筋肉の収縮に合わせて血管も圧を受けて潰されたり元に戻ったりするが、静脈には弁があり、逆流しないようになっている。この収縮で静脈が潰れたり元に戻ったりすることで、心臓とは関係なく血液を循環させることができる。ふくらはぎの筋肉は特に、重力で足に溜まりがちな血液を押し上げるのに重要で、ふくらはぎが細い人が冷え性だったりするのはこれも一因と考えられる。これから考えられる原理が一つある。
心臓の動き(1分間に70回程度)に合わせて、血液の流れは速くなったり遅くなったりしている。肩に磁気ネックレスで磁場を形成すると、その流れの強弱に合わせて起電力が発生するが、これが微細な電流となって筋肉の神経を刺激し、ほんの僅かだが筋肉が収縮する。この微細な収縮が筋肉ポンプとなって、血液が通常以上に流れ、老廃物を排出し栄養や酸素を補給する。
つまり、磁気ネックレスをすることには、理論的に納得できる原理がある。また、この原理からすると、磁気を発生しないチタンネックレスには意味がなく、磁気ネックレスの売り文句である「血液の循環を促進する」という説も、(意外にも)正しいことになる。磁気の強度も強いほどよい。
この理論を検証することは容易い。磁気ネックレスを使っている場合と使っていない場合、各々で筋肉の微細な動きを調べ、体液循環の量をそこから推測すればよい。
ガッテンあたりで調べてくれないだろうか。
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