2018年5月30日水曜日
トイズの時代とレーザー錆取り器
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/52395
集団ドローンによる攻撃が行われた、という記事だ。これを読んでいて、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%82%A4%E3%82%BA_(%E6%98%A0%E7%94%BB)
この映画を思い出した。おもちゃ工場がおもちゃサイズの軍事兵器の生産、更には子供たちを使った兵器の操縦を行う、というプロットだった。
映画の中で、おもちゃ兵器を作ろうとする悪役が「(本物の)戦闘機1機の費用でおもちゃ兵器が何万機も(数値は覚えていないが)作れる」、と言っていた。戦争もテロも、より簡単になった。これはもう現実になっている。よく考えない輩でも金がなくても、戦争を起こせるようになったというわけだ。
ここに、二つの問題が提起される。一つは、従来型の戦争でもテロでもない、第三の戦争形態が現れる可能性とそれへの対処。第二は、盗撮や泥棒の類、いわゆる日常の犯罪でも使われるだろうから、個人としても対策は必要になる、ということだ。
まず、最初の「第三の戦争形態」について考えてみる。これは、テロが大規模化して、内戦レベルにまで大きくなることを意味している。つまり、少々金持ちで、また技術に聡いのであれば、単独の自爆テロなどではなく、数週間から数ヶ月に渡って、また複数の地域に渡って、本物の軍隊を相手に、大規模な戦闘行為をすることができるようになるだろう、ということだ。
飛行型・走行型のドローンを多数購入し、それに爆弾や小銃等を取り付け、タイマーで起動してAIでターゲットを認識して攻撃し、最後には自爆する、というようなプログラムを搭載しておく。これをあちこちに隠しておき、同時多発的に、あるいは波状攻撃を行うようなことは可能だろう。制御不要にしておくことで、一度始まれば誰も止められない。
打ち落とすにしても、数が十分に多ければ、初動が速ければ、警察でも軍隊でも対応できないはずだ。ターゲットを人ではなく放送局や通信施設、上下水道、政府機関、警察軍隊、原発、ダムなどの施設にすることも可能だ。ガスタンクに穴を開けるだけで地域は全滅、ダムなら流域全滅、などという恐ろしいシナリオも、考えることができる。BC兵器のばら撒きもできるだろう。
これは結構恐ろしい未来だ。それに対抗するのに必要なのはどんなシステムになるのだろうか。
まずドローンを検知する必要がある。次にそのドローンを拿捕ないしは使用不能にする技術が考えられる。また、宅配ドローンなど、有用な使い方もある。これとの区別もしないといけない。
既に幾つかの装置は開発されている。捕獲ネットを発射するもの、電磁パルスでコンピュータを狂わせるもの、ジャマー(電波妨害装置)などだ。だが、もし兵器として作られたドローンなら、各々対策が可能である。例えばコンピュータが暴走したらBC兵器の拡散が起きる仕掛けがあったり、ジャマーに反応して単独行動をとるようにプログラムされていることもあり得る。
正直言って、近くまで来られてしまったら対策は困難である。特にBC兵器は厄介であり、今後はこちらが伸びる可能性すらある。攻めるに易く守るに難い兵器だ。
ここで登場するのが、レーザー錆取り装置だ。例えばこんなものがある。
http://coollaser.jp/feature/
強いレーザー光線を、プリズムを使って広い円状に拡散し、一定の面積を一気に焼き尽くす装置である。これでドローンを撫でてやると一発で破壊されるが、同時にBC兵器を焼き尽くすことができる。Bは死に、Cは変質する。
考え付く限り、BC兵器を考慮した場合はこれが最良の対抗策である。さっさと開発して欲しいものだ。
家庭用の場合は前述の電磁パルス装置やジャマーで十分だろう。一家に一台とまで世の中が乱れるかどうかは分からないが、今のうちに考えておきたいものの一つだ。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
注目の投稿:
労働生産性向上策私案
https://www.newprinet.co.jp/日本生産性本部 「労働生産性の国際比較2024」を こちらの統計によると、日本の一人当たりの労働生産性は、1990年頃には13位だったところ、その後落ち込み、1998年から20位前後で推移していた。だが2018年から急...
.jpg)
人気の投稿:
-
実は前日に書いているのでたぶん、だけれども、「 たつき諒の予言は外れる、という私の予言 」は当たった。 ただこの間、トカラ列島で群発地震が起こり、最大震度6弱が1回、5強・5弱も複数回発生した。 トカラ列島で最大震度6弱含む1700回超の群発地震 収束見通せず今後も警戒が必要(S...
-
世の中の話題はAGIを通り過ぎてASIに進んでいる。AGIがGeneral IntelligenceならASIはSuper Intelligence、即ち人類を遥かに超えた知性ということらしい。 2045年にシンギュラリティが起きると予測したのは、人工知能研究の世界的権威であ...
-
年金の制度を調べていて、なんと複雑で面倒なことかと辟易した。今ちょうど年金改革がされているけれども、現行のシステムを複雑にしているだけだ。年金に限らず、様々な社会保障制度が別の名前で呼ばれ、申請方法も異なり、審査も給付も別。ファイナンシャルプランナーや税理士、公認会計士などが必要...
-
近年の世界的な右傾化、自国第一主義化について、その原因を生成AIと討論しながら考えた結果、そういう結論に達した、というお話。 まずトランプが未だに支持されている理由について議論したのだが、その理由はアメリカ白人低学歴層の貧困化だという。この白人貧困層は、人数的には数千万人と規...
-
性善説と性悪説、どちらを取るかと言えば、やや性善説、だろうか。 子供の成長を見ていると分かるのだが、基本的に子供は善だ。だが、同時に自分勝手なところもある。人の持っているものを欲しがり、場合によっては喧嘩してでも奪おうとする。だがこれは「悪」と言えるほどのものではない。 ...
-
たつき諒氏の予言が話題になっているので、私も一つ予言をしてやろうかと思う。 2025年7月5日を中心とした前後1週間(計2週間+1日)の間に、日本の太平洋岸を震源とする、最大震度6強以上の地震は、起きない。 地震予知三原則である①地域の特定②時期の特定③強度の特定、何れも満...
-
先日、舛添要一氏と佐藤優さんの対談を読んだのだが、なかなかに面白かった。それは現在の中国とロシアの街中の話なのだが、両国とも監視カメラが大量にある。さぞ窮屈だろうと思いきや、街は安全になり清潔になり、あるいは交通渋滞が解消されるなど、市民の生活はずいぶんと良くなっているのだそうだ...
-
東京の話になるがご容赦頂きたい。 東京メトロは、全車両にMetro WiFiを導入することを既に決定している。該当車両では、車内でWiFiを快適に使うことができる。一方で他の私鉄やJRは、駅でこそ設置しているものの電車自体には一部の特急などを除き設置していない。 こ...
-
度々著名人が不用意に発言しては炎上するこの問題だが、それが正しいのか(真っ当な主張なのか)。またそれ以前の問題として、そもそも外国人犯罪者は本当に多いのか。今回はこれを調べてみた。これも生成AIを使ったのだが、なかなか面白い結果が出た。 まず単純に犯罪率を比較してみると、 ...
-
「人はなぜ悪に憧れるのか」と「人はなぜ正義に憧れるのか」をGoogle検索してみたところ、前者は素直にヒットするのに後者はひねくれたサイトしかヒットしなかった。どうやら人は悪に憧れているようだ。 前者のサイトを読んでいると、様々な解釈が出てきて面白い。だが、検索前に自分...
0 件のコメント:
コメントを投稿