2018年6月13日水曜日
電話への回帰
Google I/O 2018の発表は、どれも凄まじかった。とりわけ驚いたのはGoole Duplexだ。
Googleアシスタントが人間の代理で電話を掛け、人間を相手に美容室の予約をするデモがある。文字だけでは伝わらないと思うので、是非音声で聞いて実感して欲しい。
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1120746.html
本当に文字起こししてでも伝えたい感動である。相手は本物の人間と勘違いしたかも知れない、というくらい自然だ。
このままでも十分使い物になると思うが、これが配信されるようになったら必ず起こるのが、Googleアシスタント同士での会話だろう。
勿論最初は冗談で行うのだろうが、精度が高ければ当然実用化へと話は進む。そこで考えられるのは、受信側の機能だ。
このデモは美容院の予約だったわけだが、もしこれが受信側なら、当然予約管理システムとの接続が必要になる。そして予約システムができるなら他のシステムだってできるはずだ。
現状の発表では、ここはまだ何もできていない。しかしこうなるなら、電話が機械と人間で兼用できるから、むしろインターフェースが統一される(元に戻る)、というよく分からない現象が起きるかもしれない。
今、企業間のチャットというのはまだあまり普及していないと思う。SMSも同様だ。この背景には、SMSが固定電話には存在しないことと、チャットが汎用性のあるものではない(特定の企業に依存している)、というものがあるのだろう。
チャットが音声電話を通じて行えるなら、この問題は解決する。しかも機械同士がチャットするのであれば、例えば高速化(超早口)は可能だろうから、回線を占有することも少ない。自然人からの電話はそのまま受け、AI秘書からの電話は高速でやり取りする、ということもできる。
更には、AI秘書同士のやり取りを聞きつつ、主人(人間)が話の方向性に修正を加えるようなことも可能だろう。美容室の例なら、予約が一杯だった場合の次善策を適宜人間に問い合わせる、というようなものだ。これも人間の秘書なら普通に行うことだ。
聞けば、Google Duplexは相当高度な作りこみをしているようで、AIで学習すれば一発、というようなものではないようだ。そういう意味では実用化はまだ先だろうが、大いに期待したい。
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