地球温暖化の抑止のためには、化石燃料の消費を抑える必要がある。化石燃料の用途は材料と燃料だが、このうち燃料の用途を代替する施策を一つ思いついたので披露する。以下がその方法だ。
- まず、砂漠に太陽炉を設置する。
- この太陽炉で、砂漠の砂を熱する。砂は酸化ケイ素(SiO2)だが、2000℃程度まで高温になると酸素を剥がされ、タダのケイ素(Si)になる。これを輸出する。これはタンカーなどで行う。
- ケイ素を受け取った側は、これを燃焼炉で燃やし、その熱で発電する。そして燃料はまた二酸化ケイ素に戻る。
- この砂は国内の消費(コンクリートの材料)になるので、そちらに売る。
以上である。発電以外の燃料の主な用途は暖房と動力だが、これは電力で動かすということで勘弁してもらう。
砂漠の砂は、もともと骨材としては適していない。砂漠の砂は丸く細かいため、セメントに混ぜる「骨材」としては向いていないからだ。このため活用されていない。だが、このサイクルに乗せると、これは不純物を取り除いた上で激しく酸化し、「シリカヒューム」というシリカ粉末になる。砂よりずっと細かい粉末であり、これは骨材ではなく添加剤(混和材)として極めて有用である。マイクロフィラー効果やポゾラン反応を起こすことで、いわゆる超高強度コンクリートになるのだ。
これらのアイデアを基に、生成AIに発電コストを計算してしてもらったところ、なんと
0.096円/kWh
というとんでもない試算が出た。
ちなみに日本の火力発電のコストは10〜15円/kWhと言われているので、画期的どころの騒ぎではない。一挙に十分の一以下になるのだ。
しかも、である。シリカヒュームが大量に生成できることから、超高強度コンクリートは安価になる。ある程度大規模な発電が行われるようになれば、日本のコンクリート産業は全て超高強度コンクリートで賄うことができるほどになり、建物の寿命は一気に3〜4倍に伸びることになる。
但し、技術的課題はある。まず、通常の太陽炉では2000℃には達しないし、2000℃ではタングステンすら溶ける高温であるため、この熱の制御ができるかどうか。また酸素を遊離しても放っておくと直ぐにまた酸化してしまうため、これを防ぐための流路の設計が必要だ。例えば窒素ガスを吹き付けて急冷するような技術、遊離した酸素を速やかにケイ素から離す技術などだ。他にも輸送中の安定に関する懸念などがある。だが何れも致命的な問題はなく、日本人の得意な漸次的改良で可能になると考える。
このビジネスは、砂漠がある国ならどこでも可能である。輸出はタンカーでやるので港は必要だが、おそらくパイプラインも使えるので内陸でも可能だろう。中東のような地政学的ネックはなく、また小規模からも始められるので、小さな国でもビジネスにできる。
この技術が世界中に普及したとしても材料としても石油の用途はなくならないので、産油国としても致命的なものにはならないし、そもそも産油国の多くは砂漠の国なので、石油ビジネスの延長として考えても良いと思われる。



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