2019年5月25日土曜日

ジャストサイズ家電


以前も議論したが、簡単な家電は、コアユニットと3Dプリンタにより、好きなデザインで作れるようにできるようになると思われる。これを考えると、家や家具の都合によって生じる隙間にぴったりの家電をつくれるのではないか、と考える。

家具に限らず、あらゆるモノがジャストサイズになれば、隙間を無くすことができる。隙間がなくなれば、細かい隙間にホコリが溜まることもないし、ついモノを突っ込んでしまこともなくなる。これはカビやGの侵入を阻止することにもつながる。

小物はフィーリングで買ってしまうものだから、後でサイズが合わずに悩んでしまうことも多い。新しいものが増えればレイアウトも変えたくなる。それを毎回最適にできるのは、気持ちのいいことだ。

家電や小物だけでなく、食器や棚そのものにも応用できるだろう。

2019年5月24日金曜日

CYOD


Choose Your Own Deviceの略だそうだ。企業が認定したデバイスの業務利用を認めるというもので、BYODよりやや企業寄りの戦略になる。

BYODではセキュリティの問題を払しょくできないから、ある程度の制限はやむを得ない。それをデバイスレベルで認定するのであれば、以前から主張している通り、モード切替で完全に会社モードとプライベートモードになるデバイスを作ればよい。それが完全に信用できないからこそ不可能、と考えていたが、デバイスメーカーが保証し、そのメーカーを会社が信用するというのであれば、話は変わってくる。

例えば、iPhoneの特定の型番をそれと認めるとなるならば、上手くいけばそれが爆発的人気を得るかもしれない。会社にとっては支給しなくてよいので節約になるし、ユーザは二台持ちしなくてよくなるからだ。

会社モードとしては、会社のIDを入れてその会社のポリシーに合わせることになるが、あまりにも自由では困る。幾つかのメニューから選べるようにすることになるのだろう。
  • RDPのみ認める。
  • 会社が認めるインストールソフトや更新ポリシーを基にしてソフトを使用する。
  • 自由。
こんな感じか。これに個人認証機能(Apple IDとパスワード、生体認証等)の連携をするかどうかを組み合わせる。例えばIDは別に、生体認証も別々に保管する、等だ。リモート消去にしても、会社部分は会社からコントロールするなどが考えられる。

これらを詰めて共通規格を作り、iPhoneやAndroidの機能として売り出せば、世界はまた変わっていくと思うのだが。

2019年5月23日木曜日

超音波クラクション


クラクションの音って、なんであんなに均質的なんだろうか。もっと色々あっても良いのではないか。と思って調べてみると、クラクションはあくまで警告のためのものなので、それを外れて音を出してはいけないんだそうだ。音色が変化するのはダメ、つまり暴走族のパラララパラララとかいうのは違法らしい。

それでも諦めきれずに考えた。じゃあ超音波ならどうだ。聞こえないから警告にならない。。でも機械には聞こえる。これで何かできるのではないか。

一番簡単に思い付くのは、やはり近接警告だ。近づくほど音は大きくなり、速いほどドップラーコ効果で音は高くなる。見通しが悪くても音は聞こえるから、自動運転車同士なら相手にいち早く気付けるはずだ。

ただこれだと、車が複数あると混乱する。そこで、ここにCSMA/CDを導入する。

車には、ナンバープレートに準じたIDを割り振っておく。これをランダムな間隔でパルス状に発信する。車が多数いると混信するので、その音をモニタしておいて、混信していたらお互いがIDを聞けるようにパルス間隔を調節する。

近接検知は、うまくいけばスマホでもできるだろうから、歩行者でも接近警報が出せる。逆に、子供に発信機を持たせておけば、車の方から避けてくれるだろう。このアイデア、なかなか良さげではないか。

2019年5月22日水曜日

低反射ガラスで支える薄型テレビ


壁掛けテレビはある意味で理想だが、そんなテレビはまだ殆ど存在しないし、壁に穴を開けることができない場合も多い。そんな場合はラックで支えてやる必要があるが、テレビにはどうしても電気を流さなければいけないから、配線が壁を這うことは避けられない。

そこで考えるのが、ガラスで支える方法だ。低反射ガラスなら、壁にぴったりつけることで殆どその存在感を消すことができる。で、配電はどうするのだろう。

その鍵を握るのは、透明導電体だ。コンピュータディスプレイは透明だが、実は透明電極と呼ばれるものが貼られている。酸化チタンが代表的なものだ。先ほどの支持用ガラス板を二枚にしておき、その間にこの透明導電体を這わせればよい。

透明導電体は抵抗値が高いので発熱する。電力効率は悪い。しかし見た目を優先する用途では、さして問題になるまい。下にはチューナ兼用の支持台を置いておき、それを壁にぴったり付ければよい。信号を通しても良いが、近年は無線で映像を送れるので、無理することもないだろう。電源だけ置いておけばよい。

壁紙のデザインにもよるが、本当に壁掛けか、あるいは空中に浮いているような演出ができるだろう。

2019年5月21日火曜日

相続配慮パスワードマネージャー


電子遺産をどうするかという問題は、暫く前から問題になってきている。そのためのサービスも多く立ち上がっている。だが、個人的にはまだ不足を感じる。単純に情報を伝達できるだけではダメで、自分が普段使っている(更新している)情報がリアルタイムに更新できなければならないのではないか。

ここで考えるのは、こんなパスワードマネージャーだ。
  1. 普段から使うような1PasswordやLastPassのような、オンライン保管型のパスワードマネージャーである。
  2. このパスワードマネージャーには、通常の使用者の他に、複数の人間が登録できる。その人間は、公証人と相続権利者に分類される。もちろん各々は別のID、パスワード(等の認証方法)でログインする。
  3. ログインはできても、使用者以外はその中身を見ることはできない。自身の管理(登録抹消、パスワード変更等)ができる以外、せいぜい更新履歴を辿るくらいしかできない。
  4. 相続権利者による申請、並びに公証人が使用者の死を知った時、公証人は本人の死を確認し、遺言及びその執行について相続権利者の確認をとる。
  5. 公証人は、確認がとれた相続権利者の一人に、参照権を渡すことができる。もしそれを一度でも実行すると、他の相続権利者及び本人(死んでいるはず)は参照権を失う。
  6. そのどれを通じてでも、公証人は中身を見ることはできない。
  7. 一度公証人が参照権譲渡を実行し、一度でも参照権者がそのシステムにログインできたら、公証人の役目は終了である。自身のIDは無効になる。
  8. 相続権利者はその情報を参照できるが、変更することはできない。
  9. 相続権利者は、操作によって、そのデータを永久に削除することができる。
類似のものとしては、本人が一時的に権利委託をするようなことも考えられるだろう。この場合は全てを渡すのではなく、一部を渡すようにする。

ちょっと厳しすぎるかもしれないが、これなら普段使いができるし、イタズラされれば直ぐに分かる。スムーズな相続ができるのではないか。

2019年5月20日月曜日

AIクローラー


クローラーと言えば、Webを巡回して情報を集めてくるロボットだ。現在では単純なロジックで巡回しているクローラーがAIを搭載することでできるであろう仕事は多い。それを考えてみる。
  1. 応募可能な懸賞や、割引の情報を拾ってくるクローラー。キャンペーン、チラシ情報など。
  2. 申請可能な、公的控除補助の情報を拾ってくるクローラー。
  3. 申請や届出などを毎年行っているものに関し、その開始時期を拾ってくるクローラー。確定申告など。
  4. 自分に関係しそうな法律等の制定の動きを拾ってくるクローラー。年金受け取り年齢の変更など。
  5. 現状の仕事に関する情報を拾ってくるクローラー。新しい法律の制定、ライバル会社の動向、顧客動向、など。
これらを総合して考えると、普段新聞を読んだり、電車の中吊りを見たり、テレビを見たりして得る情報を役立てる、というようなものの、広範囲高精度版と見ることができる。
これはいわゆる「デキる大人の条件」みたいなものだが、AIでこれができるようになれば、そこでの差がなくなる。これはある意味、レジ打ちからバーコードになって技術が必要なくなったような、業務上の改革になるものと思われる。

2019年5月19日日曜日

証書とデジタルサイネージ


電子政府とか電子自治体とか言われて久しいが、この中でもどうしても電子化できないものの一つが、証書、証明書の類だ。例えばレストランに貼られている営業許可証など。他にも表彰状やトロフィーは現物で持ちたいと思うだろうが、まあこれまで電子化する必要はない。表彰の事実と表彰状は別にして、前者だけ電子化すればよい。

営業許可証、他にはXXマーク、例えば消防法適合や耐震基準クリアなどの証書は、店や建物には貼り出すべきである。気軽に見られるし、それが宣伝にもなるからだ。だからこれを電子化するのには抵抗があるはずだ。

そこで考えるのは、そういった証書もやはり証明自体は電子化し、表示はダミーとする方法だろう。これらは表彰状とは違って実物で持つ必然性は若干薄くなるが、それでも貼り出したい気持ちはむしろ強いだろう。そこで、それらをデジタルサイネージと組み合わせて考えるのはどうだろう、と思った。

話は簡単で、汎用のサイネージ端末を作っておく。これはA4~B4程度の電子ペーパーないしはカラーディスプレイだ。ハード的にはタダのディスプレイと変わらない。プロジェクタでも良い。

ソフト的に言えば、表示データの真正性を常に確認するところが違う。つまり、その表示が本物であることを信頼できるための仕掛けだ。表示されるデータそのものも、QRコードや電子透かしなどを擁しており、一般人がスマホで撮影して、本物であることを確認できるようになっている。

また、複数の証書を一度に表示できる。画面分割でも良いし、秒数指定で差し替えるようにしても良い。通常の広告をこれに挟むことも可、である。スーパーインポーズでも良い。

法的に言うと、その端末で表示することをもって、実物を表示せずとも良いことにする。そのためにも、表示面積や秒数などには一定の制限があり、あまり目立たないようにはできない。
実物の証書はあくまで副本になるので、紛失しても再発行可能だし、複数持っていても良い。但しあくまで副本であることが目立つように表示される。原本はあくまで電子である。
証書に限らず、あらゆる証明書類が同等の仕掛け(原本は電子、表示は透かし入りでスマホで確認可能)とするならば、例えばApple Payのようなシステムに納めておけば無くすこともないし、失効も一目で分かるし、色々と良いことが多いだろう。

2019年5月18日土曜日

軽犯罪通報サービス


https://techable.jp/archives/97478

ドイツのソフトで、駐車違反を撮影するとtwitterに投稿してくれるものなのだそうだ。直接通報するわけではないが、それなりに意義があるソフトだと思う。ただ、twitterに投稿するだけなら専用のソフトでなくてもできる。

そこで考えたのだが、この手の軽犯罪、例えば選挙ポスターを剥がしているとか、禁止の公園で硬球を使って遊んでいるとか、犬の糞を始末しない、タバコのポイ捨てやごみの不法投棄、とかいった行為を撮影し、一定のハッシュタグを付けて投稿してもらうというのはどうだろう。

ただ投稿するのでは詰まらないから、そのtwitterからハッシュタグで引っ掛け、そういった画像を集めて画像認識するサービスを立ち上げる。すると、こんなことが可能になるはずだ。
  1. 軽犯罪のあった場所を時系列で地図にプロットできる。
  2. 駐車違反ならナンバープレートが映るはずだ。同じ車が似たような場所に違法駐車する傾向があれば、それを証拠として警察に通報できる。
  3. 同様に、人物を追跡することも可能だ。繰り返し行っていれば通報の対象たりうる。
更に、これは有志によるスマホ撮影ではなく、監視カメラでも可能だ。画像認識して軽犯罪と認定したら、ハッシュタグを付けてtwitterに投稿するのだ。もし重大犯罪や事故だったら警察に直接通報するのもよいだろう。

こういったことは民間の方がフットワークが良いはずだ。画像認識は既にWebベースのサービスがあるから、構築自体は簡単だ。運用の費用を広告でペイできるかどうかが不明だが、不足なら統計情報を売る商売も考えられるだろう。これは検討の価値があるように思う。

2019年5月17日金曜日

オープンイノベーション政策


日本におけるオープンイノベーション、端的に言うなら産学連携は、世界的に見ても大きく遅れをとっているそうだ。そしてそれを促す施策が、国から出されている。だがその多くがどうも大学に一方的に厳しく、効果も薄いように感じられてならない。

よく言われているのが、大学への予算配分の「適正化」、つまり評価して偏らせる(良い教育をしていると認定されるところには多く、そうでないところには減らす施策)だ。そのこと自体は定性的に見れば一見正しいのだが、全体的な予算は減らされているので、嬉しいところは少なく、格差を生み、苦しくなるところが大部分になる。

また、いわゆる教育の無償化だが、高等教育については低所得者のみ、また成果が途中で評価され打ち切られることもある。そんな不安定な制度に応募しようとする者が多く出るとは思えない。打ち切られた人が就職しようとすれば、その事実が悪評価に繋がってしまい、かえって不利になるからだ。教育に恐怖を持ち込んでどうするのだろう。

また、企業からは、大学の基礎研究の弱体化を指摘されているが、これも当然だ。オープンイノベーションは基礎研究より応用研究の方が多いし、短期で成果を出しやすいから、そうなるのが自然だ。だから基礎研究にはそれなりの保護をすべきなのだが、その方針は何も打ち出されていない。

大学がベンチャー企業を立ち上げられる制度は既にできているが、その条件は厳しく、企業がオープンイノベーションをしたくなるような仕掛けは、あまり成されていると思えない。出会いの場たるJOIC、クロスアポイントメント制度、何れも上手くいっているように見えないし、そもそもカネを掛けていない。

また、そもそもオープンイノベーションをしたいと思うのは新事業のはずだが、ベンチャーの支援施策が何も見当たらない。

大きな方向性が「オープンイノベーションを推進すること」だとして、それが「優秀な事例の創出」のみにあるのであれば、この政策は正しい。しかしこれは研究の裾野を狭めることにもなっているので、長期的には間違っている。前者は短期的、後期は長期的な視点であり、これからすると政府の施策は短期に偏っている。

政府はあくまで①カネを出すか②法律や規則を作るか③啓発活動をするか、の何れかしかせず、自らは動かない。その前提で、どこにどんな「ツッコミ」を入れればオープンイノベーションが活性化するのかを考えてみれば、おのずと答えは出てくるはずだ。

これは非常に簡単な話で、そうしようとするところを優遇することである。単純には金銭面での優遇、即ち税優遇、補助金などと、制度上の優遇、つまり手続きの簡素化や法特区への誘導である。それも長期的な視点に沿っての優遇である。なお、この手続きの簡素化とは、制度自体への申請や成果報告も含む。即ち「カネは出すが口も出す」ではダメだ。
そしてもう一つ、裾野を広げることだ。この裾野とは即ち、大学への優遇である。授業料免除というよりは研究費の増額、基礎研究への適切な配分、成果の適切な評価だ。

前も書いた気がするが、ここに配分する予算が少な過ぎる。今の数倍という規模で投資すれば、必ず成果は出ると思うのだが。

2019年5月16日木曜日

単方向疑似マジックミラー


マジックミラーは、暗い方から明るい方は見えるが、その逆は見えない。従って、例え片方が屋内であっても、明るさが逆転すれば見える方向は変わってしまう。これを何とか単方向のみにできないか、と色々考えてみたのだが、光学的には難しい。

そこで考えてみたのが、OLED半透過ディスプレイを使うことだ。

OLED半透過ディスプレイは、電源オフだと通常のガラスのように透明だが、自発光素子により、電源をつけている間はディスプレイとして見ることができる。この際、表からはしっかり光って見えるが、これを裏から見ると光って見えない。もちろん表からの光が漏れて見えるので多少は見えるのだが、明るさは天地ほど違う。

今、OLEDを裏から見ているものとしよう。こちらが屋内だとして、屋内が暗ければ当然表の様子は見える。しかし表から室内も見えてしまう。これを避けるためにOLEDを点灯すれば、表からはディスプレイの映像が見え、中は見え辛くなる。

そして屋内が明るい場合でも、ハーフミラーではなくガラスなので外は見え、外からはディスプレイが邪魔して見え辛くなる。

電気を使うという点では少し卑怯とも言えるが、豪華客船で外の景色をディスプレイに映すのとは根本的に違い、ちゃんと外がこの目で見えているという実感がある。消防法、建築法からも、「窓」とみなされるだろう。

近年では空き巣もプライバシーも心配で、大きな窓があっても外からの目が気になってしまうが、こういう窓だったら開放的且つプライバシーが守れるのではないかと思う。

2019年5月15日水曜日

新クラウドOS


今のパブリッククラウドは、仮想マシンやコンテナベースか、あるいはストレージベース、ファンクションベースなどでバラバラだが、これらを纏めてOSのように見せるソフトがあっても良いように思う。例えばこんなものだ。
  1. ネットワークログインすることで使用する、Web OS。ストレージ容量やスピードなど、個々の資源をユーザが個別制御することはなく、定額の範囲内で自動調整する。例えば、同じ料金でストレージを多く使うとスピードが遅くなる。例えば、度を越えて大量にストレージを消費すると、回線もCPUも遅くなり、事実上使えなくなる。
  2. この調整は、いわゆるリアルタイムプライシングで行う。つまり、サーバ側のコストが下がれば、同じ料金でも使い勝手が向上する。
  3. 定額以外にも、負荷増大警告や、負荷追従課金などのオプションがある。
  4. 使えるアプリケーションは、全てストアにある。インストールは不要で、どれでもいつでも使うことができる。課金体系はまちまちで、都度加算されるものもあれば、定額のもの、売り切りのものなどがある。もちろん無料のもの、定額に含まれるものもある。
  5. ストアのアプリケーションは、背後でスケールアウトや多重化、トランザクションなどの機能をOSから提供され、スピードや信頼性を確保されるが、それはユーザには見えない。つまり、カネさえ掛ければ、クラウド側の資源が許す限り、幾らでも性能が上がる。
  6. もちろんOS自身もスケールアウトや多重化などを施してあり、信頼性もスピードも保障される。
  7. OSはオンプレミスでも実行できる。基本的には疎結合ヘテロジニアスなサーバ群にOSレベルでインストールするものであり、それ自身が耐攻撃性や自己修復性、ハードウェアの変更などに対応する。サーバの数や性能、ネットワークの信頼性や性能などを自動認識し、自身を最適化する。
  8. OSが提供するのは、複数の種類のストレージとファンクション、及びオブジェクトである。全てのアプリケーション及びミドルウェアはこれを前提として構築される。例えばDBやAIなどもこれをベースとして作られる。
  9. OSが提供する機能は自動スケールアウトが前提なので、課金などプロファイルでの調整はあるものの、非機能要件は皆一緒である。
  10. オンプレミス用には、アプライアンスが提供される。買ってきて繋ぐだけで使用でき、性能に不満があれば継ぎ足して使える。
AWSのようなものが発展してここに行き着くということは十分に考えられるが、このOSの発想からすれば、AWSはまだそのためのモジュールに過ぎない。Kubernetesもまだプリミティブな道具だ。

このOSが完成すれば、単にWeb OSといったレベルを超えた、新しい世界が開けるものと確信する。

2019年5月14日火曜日

ロボット宅配が本格化したら


補導をゆっくり進むロボット宅配の実験が、あちこちで行われている。これが本格化することで社会がどう変わるのか考えてみる。

ここで、ユーザー体験として何が大きく変わるかと言えば、主なポイントは三つある。
  1. 配送コストが下がるため、送料の低額化や無料化がやりやすくなる。
  2. 相手がロボットであるため、深夜や女性の一人暮らしでも安心して受け取れる。
  3. 深夜でも雨でも気兼ねなく頼める。
  4. 配送時間が正確になり、また受け取り場所もフレキシブルになる。
例えば、今のネットスーパーは、6千円程度買わないと送料無料にならないが、これが2千円程度、あるいは無条件で無料になるかもしれない。Amazonで買う場合、さすがに200円だと気が引けるとしても、パントリーの料金がゼロになれば、全てそれでしてしまおう、と考える人は多いだろう。

また、このロボットを持つ動機は、Amazonが自らというよりは、地元宅配業者やネットスーパーの方が強いはずだ。更には地域でロボットを持ち、それを使いまわす方が安上がりである。このためには、例えばスーパーや宅配業者が地域の小規模拠点を持ち、ロボットの数はそこでマネージメントして、自ら使う他、宅配業者、ネットスーパー、クリーニング屋、小規模レストラン、ファーストフード、Amazonなどが都度レンタル・リースしてやればよい。

発想場所も、「このスマホのある位置」などとできるし、ドアオープンの鍵もそのスマホにすればよいからセキュリティも問題ない。こうなれば、外に出歩く理由は大きく減っていく。

これで、例えば路地裏など分かりづらい所にある店がデリバリー前提で相対的に有利になったり、交通量が減って道路や電車が空いてきたり、という効果は出てくるだろう。一方で、新しい商品への偶発的な出会いやついで買いは減る。こういった商品はネットへ更に依存することになるだろう。

全体としては、経済・消費活動は合理的になるはずだ。これは良いことだと思う。

2019年5月13日月曜日

大量の体温測定の効率化


こんなシステムを考えてみた。

最近では非接触の体温計がある。額に銃口を向けるような感じで、1秒で計測を終えるようなものだ。

この体温計に、カメラと通信機能を載せておく。計測ボタンを押すと、顔を一緒に撮影して、体温と顔写真を時刻と共にスマホに送信する。スマホはGoogleフォトと連動していて、届いた顔写真をGoogleフォトにアップする。その写真には体温がメモ領域に記録されている。Googleフォトはその機能で顔が誰かを認識するから、後からその写真を見てメモを見れば、誰が何時体温を測り何℃だったのかが分かる。

Googleフォトでなく専門システムだったとしたら、例えば学校で大量の子供の体温を次々と測る際に、計測時間を大いに短縮することができるだろう。また、体温だけでなく、人に関わる全ての計測や処置に、同じ方法が使えるのではないか。

今、大病院では、患者の手首に識別番号を書いた腕輪を巻き付けてバーコードリーダーで読み取ったりしているが、これを顔認識でできるのなら、より自然なやり方で出来るのではないだろうか。

2019年5月12日日曜日

選挙と臨時監視カメラ


先日の選挙で、ポスターが一部はがされているのを見掛けた。

通常のポスターと異なり、選挙ポスターをはがしたり汚したりするのは違法で、罰せられる。しかし誰がやったのか分からなければ罰しようがないから、事実上はやり放題だ。

しかし、近年ではSIMを搭載したセンサ付き監視カメラがあるので、監視は可能なはずだ。ポスターの上部に魚眼監視カメラ、ポスター境界面に線状のセンサを設定しておき、そこより内側に何かが入ったらカメラ撮影し、携帯回線経由で警察に送られる。こんな仕掛けで十分だ。

この手の監視カメラは、バッテリで数か月もつようなものも存在するので、一度設置すれば選挙期間中はノーメンテナンスでよい。もちろんそれなりにカネは掛かるのだが、実際に被害が生じている以上は対策が必要で、その対策としてはもっとも費用が掛からないものだろう。

検討を望む。

2019年5月11日土曜日

自然なライブカメラ


警官が胸ポケットに納めるライブカメラ、というのが既にアメリカで使われているらしい。日本でもスパイカメラのようなペン型カメラやネクタイピン型カメラはあるが、どちらかというとキワモノっぽい。もっと自然な感じで、且つ長時間撮影できるライブカメラが欲しい。

さて、日立製作所が「レンズレスカメラ」というものを考案している。

https://www.hitachi.co.jp/rd/portal/contents/story/lensless/index.html

今はまだ試作品レベルらしいが、これなら服の表面に貼り付けられるし、レンズがないのでカメラを意識しなくて済む。また、原理からして多少は曲げられるかもしれない。

これにフレキシブルケーブルを付け、胸ポケットには電池と記録媒体、通信機器(BLEでよいだろう)を付けておけば完成だ。胸ポケットから飛び出るように貼り付けるか、ポケットの縁で折るようにして外にカメラを出す。

ポケット内の電池容量には余裕があるので、従来のライブカメラのような10秒間隔などではなく、5フレーム/秒くらいはイケるだろう。肝心なところでは、ダブルタッチなど何らかの操作すれば30秒だけフレーム数と解像度が上がるようにすればよい。もちろん音声も途切れなく録音する。

大雑把には、DVD品質で32GBだと11時間くらいだそうだ。つまり1時間3GB。フレームレートが1/6、解像度を1/4にすると、24時間当たり3GBで済む。これなら追加でSDカードなど買わずとも内蔵できるので、大きさはバッテリのみで決まることになる。恐らくスマホよりずっと小さくできるだろう。また、録画は自宅に帰る度にスマホやPCに落として圧縮し、サーバに上げる。これはGoogleフォトが使えるので実質タダだ。

これを毎日続けていると、動画が溜まっていく。ここから例えば誰とどの程度の間隔で会っているか、どの店によく立ち寄るか、幾ら支払っているかなど、あらゆる個人情報が解析可能になる。それをGoogleフォトのサービスとして、あるいは有料サービスとしてセットしてやる。

すると、例えば電話が鳴った時に、誰からかはもちろん、何時会ったか、その時何を会話したかまでが補助情報として表示される。また、相手の性格や好きな物まで覚えていてくれれば、謝る時に地雷を踏むこともないし、喜んでもらえるプレゼントを選べるだろう。

それもこれも、全てはライブカメラから始まるわけだ。今までの目立つものではなく、遥かに自然なライブカメラがあれば。これは見てみたい。

2019年5月10日金曜日

はい


先日、Googleフォトが、書類の自動認識に対応したという話を聞いた。これらは市販のソフトでもできていたことだが、普通に写真を撮って自動保存した背後でそういうサービスが動くとなると、アクションが減って便利だ。この手の便利サービスは、他にまだまだ考えられるのではないか。

例えば、運動会の様子を監視カメラで撮影しておくだけで、自動的に誰がどの競技で何番になったか、その結果赤組と白組は何点になったか、を記録するようなものだ。これは今、オリンピック等で同等のものが存在するので、それを汎用化すればよい。

野球でも類似のものがあるが、それを高校野球やアマチュアに展開するのも良い。この手のスポーツ向けの技術は、他にも山とあるはずだ。ビジネスでも色々考えられる。

ここで、この機能が重要だと思うことには訳がある。以前も検討したように、人間の多くの仕事はAIやロボットで置き換えられる可能性が高いのだが、ここでAIとロボットでは大きな敷居があるのだ。

つまり、AIまでは簡単でも、ロボットが人間の仕事に完全に入れ替わるのには様々なハードルがある。代表的には安全性の評価や対人業務だ。そこで、実際には人間に仕事をさせつつも、AIがそれを監視する、必要に応じて人間に指示する、ということが、これでできるのではないだろうか。

例えば、アルバイトの高校生には無線イヤホンを常に付けるように指示する。人間としての指示はこれだけだ。実際に指示をするのは、店舗や工場のあちこちに配置されたカメラでそのアルバイトを見ているAIだ。

アルバイトはイヤホンからの指示に従って動くだけ。アルバイトの経験値に応じてその指示は抽象化するが、素人では具体化する。そのさじ加減もAIが行う。動きが遅いときや叱咤し、上手くできれば褒めるところまでもAIがやる。評価もついでにやってもらおう。モチベーション管理も含めて、AIにお任せである。

こうすると、ロボットを導入せずとも生産性を上げることができる。人はAIに使われるのが面白くないかもしれないが、ロボットに置き換えられるよりはマシだろう。ある意味Win-Winである。

星新一のショートショートに「はい」というのがある。一生イヤホンを付けて、AIに指示される通りに動いていれば安心、というお話だ。一生はともかく、アルバイト程度の時間であれば、これも悪くないかもしれない。

2019年5月9日木曜日

安いドローンによる荷物配送


https://japanese.engadget.com/2019/03/26/1/

ベニヤ製の数百ドルで作れる使い捨てドローンを軍事物資輸送用に使おうというアイデアの記事だ。

考えてみれば、ドローンで高額なところってあまり思いつかない。モーター、バッテリー、制御は既存のラジコンと同じ、制御はコンピュータとGPSだろうが今や2万円のスマホで十分、後はボディだ。バッテリーも使い捨てなら更に安いものが使えるだろうし、エンジンにするなら高々数時間保てればよいのでプラスチックでもできるのではないか。

そのように、使い捨て前提でもドローンって作れるのだなあ、と思った。極端に安く作れば、また新しい使い道が生まれるのではないか。
これで考えたのは、荷物の運搬をこれに任せるという発想だ。例えばこんな感じ。
  1. ビニールシートが張られたプール(下はクッション材)を、あちこちに用意する。
  2. このドローンは、一台につき一つの荷物を搭載し、カタパルトで発射される。
  3. これはヘリコプタータイプではなく飛行機型のドローンなので、着地には滑走路が必要である。これを前述のプールとする。
  4. プールに着地したドローンは、ロボットが回収する。
  5. ドローンは使い捨てであり、壊れたらどんどん交換する。
この方法では、荷物はトラックへの積み下ろしが発生しない。拠点を細かく設定できるため、個々の拠点の容量は少なくてよい。トラックを使わなければ交通渋滞に巻き込まれることはない。遠くへは、プールを経由して積みかえれば、幾らでも長距離に対応できる。

ヘリコプター型で耐久性のある通常のドローンを使う場合に比べ、構造が単純、燃料(エネルギー)が少なくて済む、保守不要など、ドローンのメンテナンスコストが大きく下がる他、飛行機型の方がスピードが速いため時間短縮になる。

拠点をどの程度、どこに確保できるかによるが、一部でもこれに置き換えれば、例えば湖や川を隔てた輸送などだけでも、効率化が期待できるのではないか。

2019年5月8日水曜日

ストレスの解消こそが動機


トランプが当選した時、当選しないだろうと思っていた。ブレグジットも、絶対回避されると思っていた。ギリシャの選挙もそうだった。世の中は右傾化している、と考えていたのだが、最近は少し考えが変わった。

よくある話だが、国が苦しくなると外国に敵を求めてそれを叩くようになる。戦争の基本的原理だが、今の時代はそう簡単に戦争は起こせない。貿易の関係は複雑になっていて、回り回って同盟国や自分自身の損害になりかねないからだ。そんな中で何ができるのかと言えば、「ストレスの解消」だ。

一言で言うなら、勝ち馬に乗って弱者を虐める行為である。戦争にならない範囲で、お互いを罵り合う。それ自体はストレスを解消するが、言い返されればまたストレスが溜まる。また罵る。その繰り返し。だが決して危険な水準にまではエスカレートしない。

それは、本当のエリートがギリギリで抑えてくれているからなのだが、一般大衆は呑気に構えていて、戦争になるはずがない、なってもどこかで落ち着くだろう、負けはしない、などと思っている。これは何年か続いた後、景気が回復すれば自然消滅する。

もしかしたら、低成長時代の新たなストレス解消法なのかも知れない、とすら思う。やや無茶をして怪我して、しかし致命傷は負わない。大人に守られた世界での子供のケンカ。もしそうだとしたら、なんとレベルの低いことか。そうではないことを祈る。

2019年5月7日火曜日

VIP席VR


映画館の真ん中当たりの色が違うシートやカウチシート、コンサートの最前列、オペラ座の貴賓席など等、いわゆるVIP席にカメラを置いたライブ映像配信というのは十分に考えられるのだが、どうもその映像を配信するのが自宅のVRゴーグルというのは頂けない。どうせならゴーグルなしで、それも仲間と一緒に、実際にVIPな(豪華な)席に座り、軽食と飲み物のサービスくらいは付けた上で見たくないか。

これをカラオケルームのような個室が並んだところでやる。例えば10人くらいまでが入れる部屋の一面を全面スクリーンとして、液晶シャッター式のメガネに対応する立体映像を流す。ここも難しいところだが、8Kなどにすれば立体でなくてもよいかもしれない。スクリーン背後には高音質スピーカーを置く。そこを窓に見立てて、劇場や試合場が見えるようにするわけだ。必要なら双眼鏡で覗いても良い。この双眼鏡も、実はVRゴーグルである。

これとは別に、テレビ中継のモニターも用意しておく。アナウンスやアップの映像はそちらを参照するものとして、それも同時に投影する。VODにはできるが、それも含めて一つの映像コンテンツなので、スクリーン側の映像は、マルチアングルなど細かいことはできない。モニターの映像は、モノによっては色々変えられるようにしてもよいだろう。また、巻き戻しは不可能とする。再現スローはモニター側でやってもよい。

どうだろう。中身はタダの映像コンテンツだとしても、こういった臨場感を演出する工夫をきめ細かくやれば、一つのエンタテイメントとして成り立つのではないか。極端な話、そのコンテンツが映画だってよい。複数の人間が、他人を気にせずに体験を共有できるということ自体に、人はカネを落としてくれるのではないか。

2019年5月6日月曜日

時限個人情報提供


既に、一定の時間が経つと消えてしまうメッセージや動画などが、SNSサービスで提供されていて、若者は結構使っているそうだ。もちろんキャプチャーされてしまえばおしまいなのでセキュリティは完璧ではないが、その分大量に流れるため、埋没するようなちょっとしたものであれば十分に使える。

個人情報の扱いにおいても、そのような「期限付きで使わせて上げる」といったような提供なら、もっとカジュアルな提供が可能ではないかと思う。一度提供したら二度と消せない、というのではなくて、時間が経つと消えてしまうようなものだ。

もちろんこれには相手が信用できなければならないし、それなりの技術も必要だ。だがそのどちらも、やろうとすればできないことはない。

今、国では、「情報銀行」のような仕掛けを作ろうとしている。これは情報の提供先と報酬などを管理するためのものだが、ここにはこの「時限情報」という概念はない。当然、仕掛けも無い。しかしこの概念を組み込むには、この「情報銀行」がベストだろう。

技術的にはk-匿名化や暗号演算など、要素はある。後はアーキテクチャをどう考えるかだが、法も含めたデザインをすることで、厳密には無理でも高い確率で上手くいくようなことは可能だと思う。

それで個人情報の提供量が一桁上がるのなら、企業としても無理にデータを保持せずとも良いと考えるところが出てきてもおかしくない。十分に検討に値する概念だと思う。

2019年5月5日日曜日

降圧弁当箱


弁当を持ち歩く人も増えているが、汁漏れの問題は相変わらずだ。これを防ぐには密閉が必要だが、タガを使う方式では外れるのが心配だし、経年劣化でも緩んでしまう。閉めても密閉が確認できないのは心配だ。

そこで考えるのが、閉めた後に空気を抜くことで密閉する方式だ。これならパッキンが緩んでいれば直ぐに分かる。開ける時には弁を付けておけばよい。

空気を抜く方法は、真面目にポンプを使うのも良いが、弁に工夫をしておく、弁当箱自体のたわみを利用するなどもある。また、せっかくこういう構造をとるのだから、蓋は被せるのではなく、落とし込む形にすべきだ。そうすることで、万一汁が漏れても蓋の上にまず溢れ出すので、ここに吸水シートを置いておくことで被害を軽減することができる。

調べた限りでは、弁を持つ弁当箱はあるが、ここまで工夫したものは見当たらなかった。そんなに難しいものではないはずだ。どこかで是非作ってみて欲しい。

2019年5月4日土曜日

パラメトリック保険


https://wired.jp/2019/03/27/post-apocalyptic-insurers-are-trying-out-a-cash-bomb-strategy/

ある保険の対象として事前に取り決めされた災害のうち、ひとつでも当てはまるものが発生すれば、契約者全員に一定額が自動的に支払われる、という保険だそうだ。

これは良いと思ったのだが、同時にまだ荒削りだな、とも思った。一つには、日本は電子決済がまだあまり発達していない。第二に、通常の保険と連動していない。二重に支払うことになってしまう。第三に、災害の発生と罹災が繋がっていない。

もう少し進められれば、と思う。例えばこうだ。
  1. 罹災の認定前には上限を定めて現金が「貸与」される。罹災認定後にこれは相殺される。非認定となれば保険料から差し引かれる。足りなければ請求される。
  2. 貸与金の引き出しは、コンビニや銀行のATMで可能とする。それに備えて、複数のID確認手段が提供される。例えば指静脈や手のひら静脈をあらかじめ登録しておくと、それに対応するATMならカードなしでおろせるなど。
  3. 保険会社と土木業者などが連携しておき、保険者の指定で支払が直接行われる。
他にもいろいろ考えられるだろうが、発想の「根」は良いので、潰さないように上手く育てて欲しいものだと思う。

2019年5月3日金曜日

IPテレビインフレーション


NHKがネットワーク配信をするようになったのだが、これで受信料を払え、ということになるのだそうだ。ネットワークは放送専用の設備ではないから、ちょっと無理があるように思う。

まあ、ここはこの話ではない。5Gでパケット代が安くなってきたら、今のradikoと同じような感じで、TVerを凌ぐ大量の動画配信チャネルが出てきてもおかしくないのではないか、と考えたからだ。単純に言えば、AIで自動で動画を作る、VTuberが一人づつチャネルを持つなど、素人や半素人の乱立時代が来るのではないか、ということだ。

大昔、NHKがTVMLというのを作ったことがある。これはもう死に体だが、要するにシナリオを書けば動画ができる、というのがその基本的発想であり、この思想自体は有用だ。

キュレーションメディア(GunosyやSmartNewsなど)が拡大して、アナウンサーが読み上げるだけの番組から始まって、それを5分に纏める、本人が暇にしているのを見越して通知するなどしながら自動生成するタイプのオンデマンド系のものと、ターゲットを細分化したチャネル(年齢別、思想別、趣味別、言語(国)別、宗教別など)が出てくるのではないかと考えている。

一日中ニュースを流しているようなものとは違い、民法のように一日中何かを流している。視聴者は少ないが、作る労力も少ないのでそれに見合う、というわけだ。この大元となる番組を作っておき、そこからターゲット別にコンテンツを抜き出したり、AIでアレンジしたりして作成する。

ニュースは一番簡単だ。産経と赤旗とはよく言う言葉だが、ニュース配信社からのニュースを買ってきて、ターゲット別に仕分けし、解説部分は各々自動生成して、AIアナウンサーに読ませれば良い。スポーツなどは、各々ひいきのチームの視点でアナウンスやダイジェストを作り変える。

アニメチャンネルのようなものは今でもあるけれども、そうではなく、子供が飽きた頃に教養番組やニュース(もちろん子供向け)を挟めば、一日中それを眺めていても良い、というようなものも可能だろう。また、例えば入院患者向けチャネルとして、運動の時間を知らせたり、その指南をしたり、投薬を忘れないよう促したり、ということもできるのではないだろうか。

今や、スマホを片時も離さないような人も出てきているが、まだ操作が必要な点では改良の余地がある。その究極の答えが、タブレットに一日中表示されるカスタマイズチャネルだ、というのは、けっこうありそうな気がする。

2019年5月2日木曜日

人型ロボット大工


別項の「半3Dプリンタ住宅」において、住宅を3Dプリンタと規格化された材料のみで作る方法を提案した。これには当然3Dプリンタが必要だが、必ずしも従来の形をしている必要はないのではないか、と考え始めた。

その時に想定していたのは、クレーンやプロッターのようなものだった。つまり、家の最大の大きさ高さを上回る外形の支柱を立て、その間にノズルを自由に動き回らせられるものだ。しかし、建物程度の大きさになると、この設置だけでも大事である。

位置決めさえできれば、独立して動き回れるロボット形態の方が自由度が高くなるのではないか。もちろんその分作業は複雑になり、建築時間は長くなるのだが、速くしたければ数を増やすこともできるし、技術者も少なくて済むし、作業危険度も低くなる。

そこで考えるのは、こんな形態だ。ロボットは二台で一組。一台目は人型(である必要はないのだが敢えてそうしよう)で、手は三本以上あっても良いが大きさも人と同程度とする。背中には材料(壁ブロック、コンクリート、樹脂タンク、樹脂棒)を背負い、二つの3Dプリンタ吐出ノズルとブロック固定用の手を持つ。

もう一台は大型犬サイズの四足ロボットで、一台目のロボットと材料置き場ないしはトラックの間を往復しながら、一台目のロボットに材料を補充する。大工と助手のような関係になる。

この大工ロボットは、高さが足りなくなれば脚立を使うなど、人の道具の多くを流用できる。また、材料はどれも小さく、例えば軽ワゴンでも十分に運搬できる。自動運転車を併用すれば、一台目でまずロボットと当面の材料を運び、作り始めている間に材料を取りに戻る、といった連携もできるだろう。

このくらい小回りが利くようになれば、例えば震災時の仮設住宅や海外支援でも、航空貨物で送れる。この際、コンクリートは世界中で手に入るから現地調達とし、ロボットとそれ以外の材料のみ送ることも可能だ。

これは、「製法の単純化とロボットの技術レベルをつき合わせて単純化した例」と言う事もできる。だが、ここまでくると、ロボットだけで家を作ることは可能なんじゃないか、と思えてくる。最初は仮設住宅でも、ここから応用を広げていき、全部ロボットで普通の住宅を作れる日も遠くないかもしれない。

2019年5月1日水曜日

半3Dプリンタ住宅


3Dプリンタで住宅を作る試みは、幾つか行われている。軍事用のトーチを作ろうというような物騒なものから、

https://techable.jp/archives/95328

のようにボランティア的なものまで様々だ。

だがどうも、その出来栄えについては不満がある。ノズルが大き過ぎる=解像度が大き過ぎて凸凹が酷い、要は綺麗じゃないのだ。もっと綺麗にしたいし、何も全てを一から作らなくても良いのではないか。以下、システムを考えてみる。

まず、「壁ブロック」を作る。これは、コンクリートブロック程度の大きさだが中身は詰まっておらず、2枚の木質樹脂製の板がナイロン糸で繋がっているだけのものだ。重ねて保管できるが、板同士を離すとナイロン糸の間隔で止まる(位置決め)。この隙間にコンクリートを充填すると、コンクリートブロック相当になる。板の素材は、外壁材を兼ねるものと内装用のバリエーションを揃える。

3Dプリンタにはこの壁ブロックを並べるロボットが併設されていて、並べる度に充填する。板だけだと位置決めができないが、広げて並べながらアームで固定し、端からコンクリートを充填していく。

こうして壁を作っていくが、ブロックのサイズに合わない半端なサイズや角の部分では、木質樹脂を吐き出す第二の3Dプリンタが壁を作る。この第二のノズルはコンクリート用ノズルより細かく、精度が高い。また樹脂なので、吐き出すと直ぐに固化する。これによって、壁ブロックと同等の空間ができるので、またその隙間にコンクリートを充填する。

更に、充填が終わったコンクリートには、樹脂の棒を突き刺す。これで横方向の引っ張り耐性を出す(鉄筋の代わり)。これを繰り返す。

壁は勿論、コンクリートの粘度を調整することで、切妻屋根までを一体で作ることが可能になるはずだ。但し二階の床はできないので平屋向きだ。コンクリートに発泡ガラスを混ぜ込むなどで、断熱性と軽量化を図ることもできるだろう。

従来のプレハブと比べると、大型の材料がないため、運搬への制約が少なくなる。最初の3Dプリンタの設置だけが大仕事だが、それさえ済めば後は材料の補充だけで最後まで全自動でできる。騒音もそんなにしないだろうから、条件さえ合えば夜通し作ることも可能になるだろう。

これで、コンクリート住宅が木造住宅並みに安く早く作れるようになれば、また生活事情も変わってくるのではないだろうか。

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