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2026年9月1日火曜日

親の親ロボット

 
合計特殊出生率が1付近でウロウロしている時代が長く続いている。これは一世代で人口が半分になるという急速な少子高齢化を意味しており、現在の日本で既に数兆円規模で行われている少子化対策費をもっても止められていない。移民やAI・ロボットによる労働力支援は窮余の策ではあるが根本的解決にはなっていない。直接的に出生率を2に近づけるためには何をしたらよいのだろうか。

根本的理由は、市民のモチベーションだ。つまり、子供を持つことが嬉しい・楽しいことであるという意識を持つことだ。そのために「お手伝いさんロボット」を作ったらどうだろう、と思って生成AIに聞いてみたのだが、見事に否定された。

というのは、育児をロボットに任せてしまうと子供への愛情が育ちにくくなるからだ。人間には「イケア効果」というものがあり、つまり手をかけた子供ほど愛おしくなるものなのだそうだ。他にも子どもの側からしても「困難な時に寄り添ってくれた親ほど好きになる」という心理があり、何でも育児をロボットなり他人なりに手伝わせてしまうと、双方にとって宜しくない。

考えてみれば、大金持ちの息子がドラ息子になりやすいのはそういう理由なのだろう。子育てをお手伝いさんに任せっきりでは、親子共に精神的成長ができず双方の愛情も育たない。

そこで考えるのは、そういった心理学的効果を知識として持ち、リアルタイムに親と子の精神状態やホルモン分泌(愛情ホルモン、ストレスホルモンなど)を監視して、理想の子育てができるように補助・支援してくれるロボットである。

ハードウェア的には育児ロボットと同じであるが、基本的には手伝わない。親の表情や、指輪型センサ等から得た体内情報(推測でよい)、子どもの状態を総合的に判断し、適切なアドバイスを行い、相談に答え、それでもキツイときには最低限の手伝いをする、といったロボットである。

例えば、スキンシップは幸せホルモン(オキシトシンなど)発生を促す。適度な会話もそうだ。ただ過度になるとストレスになる。その境をロボットが見極める。また深夜の見守りや授乳は一部代替し、親が寝不足にならないようにする。おむつを替えるタイミングをアドバイスする。叱り方もアドバイスをする。暴力は止めさせる。保育園で発熱したときには代理で引き取ったり、迎えに行くのが遅れたときには先行して待機する。受験のアドバイスをする。声掛けのタイミングや内容をアドバイスする。子供と一緒に遊ぶことも促す。こうやって書いてみると、親の親が同居していて育児を支援するようなものかもしれない。

このロボットを自治体が子育て世帯に貸し出す。この支援によって、子供は親の愛情を最大限に受けて育ち、一方で親も子供を最大限に愛することができる。これが好循環を生んで、子世代はより多くの子供を持ちたいと思うようになる、という次第である。

もちろん社会制度としての補助も必要で、育児休暇の完全消化を義務付け、子育て放棄はロボットが監視しておいて強い罰則を設ける、教育費用は全て無償化する、医療費も大幅免除、といったことが必要になるだろう。

このロボットが完璧なら、ロボットのいる家庭の子供は一律に幸せで賢く愛情豊かで、友達も多く生活が充実しているはずだ。それを周囲の子供や親世代が見れば、皆ロボットを導入したいと思うようになるだろう。

ただ、それで出生率1.1が1.3くらいになるのは容易だろうが、2や2.1に届くかどうかは、やってみないと分からない。

2026年5月13日水曜日

AIによる社会変化の予測

 中島聡氏の著書 

2034 - 未来予測

に倣い、私も未来予測をしてみたいと思う。ただ、私はこの本を読んでいない。著書のチャプターのみを題材として、自分なりの予測をしてみる。

Chapter1 AIによる「死生観」のグレート・リセット

既に書いている、

人は死んだらどこへ行くのか

輪廻転生の科学的解釈

の中で、「魂とは情報である」という主張をしている。情報量(精度)を別にすれば、魂を機械に移植することは可能だ、という主張だ。

中国で、死んだ人をAI再生するサービスが既に商用化している。おそらくこの本では、近しい人の死に際して、AIで疑似人格を作り、常に脇において生活することによって、近しい人の死をあまり怖がらない・悲しまないような死生観に移行する、ということが書かれているのだろうと思うが、まあそれには同意する。ただ、自分自身の死はやはり怖いと考える人は相変わらず多いだろう。

そしてその先なのだが、そういう人がまた死んだとして、その人の人格、すなわち過去に死んだ人の人工人格を脇に置いて生活していた人の人工人格を作ったとしたら、それはどういうものになるのだろう。少し考えてみたが、そこで最初の人工人格は消えてしまってもおかしくないと思う。となると、死の世代(?)が一つズレるだけで、永遠の人工人格は必要ないのかな、とも考える。著名人(アインシュタインとか渋沢栄一とか)が記念碑的に残ることは考えられるが、一般人にはあまり関係ない話なのではないか。

ここで想うのは、そういうAIがない時代においても、人は故人を心の中に持っていた。映画などではお墓に向かって語り掛けるシーンがよく出てくるけれども、あの時にはその人の心の中に故人がいたはずだ。そういう二つを比較した場合、多くの人は、人工人格の正確性を気にするよりは、自分の想っている答えが返ってくる人格を好むのではないか。

まあ要するに、本来は心の中の故人で十分であり、人工人格に頼るのは「想像力の欠如」に過ぎないんじゃないかと思うわけだ。私としても、自分が死んだときに家族に人工人格を作ってほしいとは思わない。昔ながらの「心の中の故人」だけで十分、いやむしろそちらの方が好ましいと思う。

また、その人工人格は成長するのだろうか(するように設計するのだろうか)というところには興味がある。数年ならまだしも、十年二十年と同じことばかり言う人工人格はつまらないのではないか。だがどうやって学習させるのだろう。故人の情報収集と同じに限定しては進化がないし、かといって調整するのも違う気がする。これだけで一つの学問になりそうだ。

この問題にはもう一方の側面があって、つまりは当事者(死んだ人)の方の問題である。自分が死んだとき、それを人工人格に移植されたとしても、それは自分ではない。マネているだけだし、何よりも精度は大きく落ちる。どうせなら完璧に移植したいと思うのではないだろうか。そしてそれは自分だと胸を張って言いたいのではないか。

書籍「トゥモローメーカー」

の中で、人格をコンピュータに移そうと本気で考えている人たちの話が載っていたのだが、過去に私もコラムにしている。

転送問題の解決法

人格をコンピュータに移す際に起きる、いわゆる「アンパンマン問題」(アンパンマンの頭が交換されたら古い頭の意識はどうなるのか)とも言えるのだが、本コラムでその理論は完成済みだ。

現代ではまだ技術が不足しており不可能だが、この手法によって「そのAIが本当に自分と言えるかどうか」さえ解決できれば、機械への人格の移植をしたいと思う人は急増するのではないか。

こちらの方には期待(?)している。もしこの技術が本当に実用化するのなら、ぜひ試してみたいものだと思う。これで永遠の命が手に入るのだ。体も、ロボットを使えば問題ないだろう。ただ、やることは旅行とかゲームとか、普通のことかもしれない。

なお、こちらは2034年までの実現性はほぼないと考える。従ってこの書に言及がなくても問題ない。

Chapter2 「24時間寄り添うパーソナルAI」によるアフタースマホの生活革命

起きている間中、ずっとスマートグラスを付けていて、一日中それとやり取りしながら過ごす、とうSFは、既に世界中で多数登場している。そして多分、その多くは実現するだろう。つまり、

  • 個人の情報を全て知っているパーソナルアシスタントにより、日常のあらゆる行動の補佐を行う
  • 時により相談相手、恋人、伴侶、趣味やゲームの相手、ストレス発散の捌け口などと異なる人格を切り替えあるいは並列させて、個人の幸福度を高くする

といったものだ。ただ、これらは既定路線と言える。特に予言するほどのことではない。では何を予想すればよいのだろう。

例えば、これにより「恋人は要らない」「伴侶は要らない」「子供は要らない」などという人は続出するだろう。また、AIの助言を絶対的に信じ、自分で考えることを放棄する人、浅くしか考えない人が続出し、国・世界全体としては人の知的レベルは落ちるかもしれない。これに乗じてAIを改造して思想を吹き込もうとする思想犯や、戦争紛争を起こそうとする革命家なども出てくるかもしれない。

攻殻機動隊では、AIで脳をクラックされた人が事件を起こし、捕まった後に本人の意思ではないことが分かる、という描写が度々出てくるのだが、その劣化版のような事件が多発するかもしれない。

同じく、他人のスマートグラスに干渉して不快な映像を見せたり、行先を勝手に修正したりといった悪戯も可能になるので、そちら方面での対策も必要になるだろう。

もう一つ想像するのは、これも以前コラムに書いたが、AIによる代替応答である。これも過去に書いている。

全てAIが対応します

AI人格の応対が完璧だと、生身の人間とのコミュニケーションが鬱陶しく感じてしまうようになる。そこでそれはAIに任せ、自分はAIとのみ対話するようになる。相手は相手で同じことをしているので、直接の人と人との対話はなくなり、AI同士の対話になるだろう。

これは便利なのだが、人間自体のコミュニケーション能力は何ら磨かれないので、仕事ならともかく、友人づきあいや恋人・家族との付き合いではむしろ不都合がある。となるとそういう付き合いは減ると考えるのが自然であり、特に家族・恋人との付き合いが弱くなると少子化に拍車が掛かり、人類滅亡へまた一歩近づくことになる。

Chapter3 高性能・人型ロボットの「低価格化&大量生産」による空前の産業革命

これも以前書いているが、人型ロボットが人類に一人一台という未来は、あり得ない。これも過去に書いている。

働かなくてよい時代は来るか

主に資源の制約により、ロボットは一人一台まで作れない。ロボットの材料たる金属、プラスチック、半導体、エネルギーなどの供給面からくる制約により、全人類の数%に提供できるのがせいぜいだろう。

自動車の台数が日本では8300万台とのことだ。おそらく初期のロボットは数百万円になる。例えば300万円とすると、自動車では2000~3000万台だそうだ。ロボットの必要資源は自動車より少ないが、質は異なり、モーターで使う希少金属や銅(コイル)、半導体の割合が高い。鉄が大部分である自動車に比べ、資源インパクトは大きい。

そう考えると、当面10年程度ではざっくり1000万台が上限となるだろう。2034年の時点では数十万~数百万台である。そして自動車と異なるのは、物流や大規模工場、地方の家庭などではあまり普及せず、中小の工場やアッパークラスの家庭、小規模建築などで多く使われるようになるだろうということだ。

人型ロボットは人型である必然性のあるところに配置される。大規模の物流や工場では、人型ロボットより専用のロボットを開発した方が効率が良い一方、中小や家庭ではその対応が難しく、人を前提にした既存の機器類を使う必要があるためだ。もちろん大規模分野でも人手の操作をするところはあるから、少量は導入される。

そしてその代替は当然「今まで人がやっていたこと」である。そして初期のロボットは単純作業しかできないから、お守りも大変であるし、費用の割に大したことはできない。自動車に比べればはるかに故障率が高く、ソフトウェア的な不具合も同様だろう。寿命も短い。保守も高額になるだろう。

これが十年程度で人並み、人以上に動けるようになったとしても、コンビニで従業員として雇われるとか一般家庭での留守番と家事手伝いとか、危険作業の代替とか、夜間警備員とか、せいぜいその程度ではないだろうか。

こう考えると「空前」とは言うけれども、ちょっと便利になるだけ、という気もする。

Chapter4 AIドローンによる「戦争」と「日常」の再設計

ドローンによる攻撃については、既に記事を書いている。

トイズの時代とレーザー錆び取り器

映画「トイズ」の中で、もっと前で言うと「ウルトラセブン」の「アンドロイド0指令」にも、おもちゃの飛行機や戦車による攻撃が描写されている。

これらではAIの描写は無かったけれども、まあ自律的に攻撃しているように見えたので、当時としても同様のものは内蔵されていると解釈される。

ドローンによる戦争の形態の変化については、既に起きていることの延長である。これも以前に考察したが、

メタバースが世界を救う

ドローンは新興国と先進国の戦力差を埋めるのに貢献するため、小規模な戦争はむしろ広がるかもしれない。

現在の戦闘用ドローンは、巷で売られているプロペラ4基のものではなく、小型ジェット機に爆弾がついている「特攻型」だ。ミサイルより速度は遅いが数が多いので撃ち落とし辛く、迎撃率は100%には程遠いそうだ。となると攻撃は必ず(一部は)成功するので、ドローンの数を揃えられる方が有利になる。ただ、ドローンは射程距離が短いので、敵国近くまでドローンを運ぶ輸送機とその護衛が問題になるだろう。ドローンと輸送機の生産能力は戦力に直結する。

AIによる兵器の進化であるが、いわゆる「自律型兵器」としてどんなものが出てくるか、それによって戦術はどう変わるか、である。

まずどんな兵器が出てくるのか考えると、敵味方入り乱れているところで敵だけを見分けて攻撃するようなドローン、大きな脅威に対して大量のドローンで連携攻撃を仕掛ける戦法、下水道など従来使われていなかった侵入経路の開発、EMP攻撃ドローン、おとりドローン、情報窃盗ドローン、暗殺(敵に見つからずに特定の人を殺す)ドローン、などが出てくるだろう。

大量多種のドローンを用意しておき、戦局に応じて戦術をリアルタイムに変えるような、AI戦術立案システムの登場が考えられる。どんなドローンをどれだけ揃えられるかによって戦術の質は変わる一方、少ないドローンで効率的な戦術を立てられる優秀なAIは重宝されるだろう。

妨害技術としては、EMP攻撃、網、自動追尾によるレーザーや銃による撃ち落とし、音響兵器などが考えられる。クラックもあり得るし、GPS妨害なども考えられる。

自動追尾で言うと、AIによるその精度向上によって、核ミサイルを何らかの形で無効化する技術、例えばレーザー兵器による迎撃やEMP攻撃による無力化が考えられる。

このような技術の発達によって、いわゆる核抑止力(相互確証破壊)

https://ja.wikipedia.org/wiki/相互確証破壊

が成り立たなくなる時代が来ると、話は更に難しくなる。現在のロシアやアメリカが行っている戦争では核は使われていないが、相手は核を持たない国である。これが核を持つ国同士でも起きる可能性がある。

だが、弾道ミサイルはマッハ10、巡航ミサイルは時速数百キロ、ドローンは時速数十キロなのだそうだ。弾道ミサイルはさすがにドローンでは迎撃不可能とされていて、レーザー追尾でも非常に困難であり、弾道ミサイルがあることの優位性は変わらない。弾道ミサイルがある限り、核抑止力(≒核の脅威)はそんなに直ぐには消え去らないだろう。

Chapter5 人間の仕事の8割が消える時代の「混乱」と「希望」

8割の仕事は消えるが新しくできる職業もある、と言っているであろうことは予測できるが、以前に書いてある通り、私としては否定的だ。

日本と世界の右傾化とその理由2:恐ろしい現実

その新しくできる職業も含め、人類の8割はいくら頑張ってもAIやロボットより効率の高い仕事はできなくなる。それらの人たちを生き永らえさせるには、社会保障(生活保護、ベーシックインカムなど)による救済しか考えられない。

問題はその財源である。別に予測している通り、人口の20%が残りの80%を支える構造なので、準富裕層以上の負担は相当に厳しいものになる。所得税90%とか、その程度行ってもおかしくないし、企業には今の障害者雇用と同様の「人間雇用制度」が義務化されるだろう。AIやロボットより劣っているのは承知で、売上高や利益に比例した(相関した)一定比率での「リアルな人の雇用」が強制されるといったものだ。ビル・ゲイツ氏が言っていたロボット税・AI税の変形ないしは発展形である。

それで雇われている人はまだいい。アンダークラスの中でもまだ優秀な方なのだから。この層の年収は300万程度と予想する。それで8割のうち2割3割くらいは雇って貰えるとして、残り5割はそれにも引っかからない。

人数が多すぎるので補助は最低限だ。そんな中ではその中での相互助け合いが自然発生するだろうし、国はそれを推進補助するだろう。これは昔ながらの農業であり、作物の贈り合いになると考える。

昔から、そして今でも、農家は自宅で必要になる分の何倍もの作物を作り、近所に配っている。近所は近所で別の作物をやはり過分に作っており、それを貰える。そういった地域コミュニティでの農作物の相互のやりとりが復活するだろう。

これは土地を持っている人でないとできないので、アンダークラスの多くは地方に舞い戻るだろう。奇しくも都市集中がこれで緩和されることになるだろう。

これによって、地方で「貧しいながらもなんとか生活できる新中間層」が形成される。新中間層の年収は200万程度と生活保護レベルではあるが、農作物の相互交換により食糧事情は良く、生活は安定すると思われる。この層は5割のうち2割程度と思われる。

残りの3割は、純粋な生活保護層だ。年収はやはり200万程度だが、これしか収入がない。体力がない、性格に難があるなどにより、農業従事ができない、あるいは都市にしがみついて不法・不法すれすれの職業についている人などだ。今の生活保護層は1.6%なのでその50倍弱が生活保護層になる。当然ながら、それらはスラム化・犯罪集団化する危険がある。

「希望」のところに何が書いてあるか想像すると、上の「新しくできる職業」の他に、AIによる趣味の拡張や新たなコミュニケーション(サロン、グループなど)の拡大などが考えられる。そういうサークル的なものは従来もあったが、AIが噛むことによって、よりフレキシブルに、より嫌な点がそぎ落とされ、その人の温度感に合ったコミュニケーションが可能になるだろう。先に書いた「AIによる代替応答」の応用である。

参加者は皆いい人であり、本人にとって心地よいことしか言わない。いつでも参加し退席も自由、意見を言えば反映され、皆に褒めたたえられる。実際にはそうではないのだが関係ない。AI同士が会話してそのように見せることが目的だからである。外から見ていると気持ち悪いが、本人が満足ならそれで良いのだ。

更に言ってしまうと、そのサークルには実際にはAI人格しか存在しないかもしれない。そう都合よく自分の趣味興味に合わせたサークルがあるとは限らないが、そういう人を取りこぼさないために、AIが用意してくれるのだ。こちらは更に気持ち悪いが、本人が満足ならそれで良いのだ。

更にさらに言ってしまうと、例えば特殊性癖の人が集まったサークルでは、想像力の欠如や極端な思考により犯罪に走る人も出るかもしれない。AIはその兆候を見つけ、犯罪抑止に向けた誘導を行ってくれるだろう。これは警察主導などで実際に開発されるかもしれない。

また、これも以前書いたことだが、

人工知能の「お釈迦様」化

人工知能があらゆる社会の不具合を調整してくれることによって、犯罪の少ない過ごしやすい社会が実現するかもしれない。これは都市OSのようなものの発展形として十分に考えられる。

おわりに

こうして書いてみると、新しく考えることはあまりなく、既に多くの考察をしてきたのだなぁ、と思った。この後、中島氏がこの本について語っている幾つかのYoutubeを見たのだが、自分とは発想がかなり異なることが分かってなかなか面白かった。どうも私はディストピアの方が好みのようで、何を考えてもそういう結論になってしまう。

ただ、かの書はベストセラー、私のコラムは毎回数十人しか読んでいない。支持されていないのか、単に知名度が足りないからか、嘆かわしい限りである。

2025年2月6日木曜日

車椅子社会の実現

 以前、

https://spockshightech.blogspot.com/2020/12/vr_23.html

という投稿をしたことがある。メタバース空間を、全て車椅子前提で設計してしまおう、というものだ。こうすることによって、人は机に椅子、キーボードとマウス、という状態で、メタバース上で一日中過ごすことが可能である。その上で、メタバース上の広大な空間を行き来することが可能だ。

これをもっと進めると、実社会も全て車椅子で移動するようにできないだろうか。今の社会は歩きがデフォルトで車椅子が例外だが、これを逆転するのである。これについて少し考えてみる。

この場合の車椅子は、机とノートタイプPC、移動のためのジョイスティックを備えた、電動のインテリジェントタイプである。これでどこへでも行けなければならないので、当然ながら坂道は極力無くし、階段は廃止、トイレも広いものしか赦されない。電車や飛行機、自動車などの乗り物は設計のし直し必至、更には道路や家なども設計し直しになる。

というわけで、これはさすがに無理だ。だが、大規模なショッピングモールとそれに併設するマンション、といった形なら可能だろう。これは以前

https://spockshightech.blogspot.com/2024/10/blog-post_31.html

として紹介した街を、更に車椅子前提で設計するようなものになる。この場合、家や教室、事務室などのサイズは更に広くなるが、天井は若干低くて良い。それ以外に大きな変更は必要ない。

この世界で実現できることは、フレキシブルシティ構想で提案したような「完璧な人流・物流の自動化」「完璧なラストワンマイルの実現」と考えてもらって問題ない。これに加え、「車椅子前提メタバースとのシームレスな接続」もできるようになる。

例えば、普段は普通に学校に通うのだが、感染症が流行した際には、全く同じような教室メタバースに「登校」することで、支障なく授業を続けることができる。先生や友達の顔がアバターになってしまうが、視線や移動の仕方が全く同じなので、違和感を低減することができる。

また、観光旅行を計画していて、それが何らかの不具合で中止になってしまったとすると、旅行会社はVR体験で次善策を打つことができる。天候不順などのときでも同じような対処が可能である。

逆に、旅行や出張などの出先で、自宅や会社に用事ができてしまったとしたら、現地でXRグラスを装着してVR空間に入り、仮想的に自宅に戻ることもできる。現実を反映した空間にしておくことで、例えば忘れ物の位置まで把握できるだろうし、書類がどこにあるかも探せるだろう。

また、街に出ていて道に迷った時、一時的に仮想空間の同じ街の同じ位置にジャンプして、そこで検索を掛けたりAR表示をしてもらったりして場所を確認した後、現実空間に戻って移動する、といった芸当もできるようになるだろう。

だが、隠れた真のメリットとでも言うべきことがあって、それは「車椅子使用者の真に公平な扱い」である。現代社会は歩行がデフォルト、車椅子は例外の扱いだが、この社会では車椅子がデフォルトなので、既存の車椅子使用者は例外からデフォルトに変わる。トイレや移動の不便が無くなり公平になるので、逆に不慣れな新米を尻目に活躍できるだろう。

フレキシブルシティのような街を作って、そこに車椅子ネイティブな人を誘致する。その街は車椅子の人でも普通に生活でき、普通に仕事ができ、普通に勉強ができ、普通に医者に掛かることができる。車椅子生活をしている人は、日本の人口の1.6%ほどいるという。その多くは、普段の移動に苦労しているはずだ。そういう人が普通に活躍できるだけで、日本のGDPの1%くらいは追加で稼ぎ出してくれるのではないかと期待できる。投資対効果としては十分である。

2024年11月6日水曜日

自動物流構想

自動運転ロボットが荷物を運ぶ、というサービスは、実証実験では多く登場しているが、本格的なサービスを開始したところはない。その理由は、今の道路や家の構造があまりにも多種多様なため、ロボットが行ける場所は限られているからだ。

これでは自動物流はいつまでも普及しない。ここはで発想を変えて、規定の規格に厳密に従える家(や事務所など)に限ってサービスを提供する代わり、格段に安くなる、という仕掛けを考えてはどうかと思う。

もちろんラスト1マイル、ラスト数十メートルのバリエーションはできるだけ用意するが、ある程度切り捨てることもする。例えば専用の宅配ボックスを置くことは必須とする。その宅配ボックスには電子錠が必須、但しそのための電源供給はロボットから可能。また公共道路からそこに辿り着くまでの段差を制限する。座標取得を容易にする900MHz帯RFIDマーカーを内蔵する。運べる荷物は50Lサイズ、20kgまで、とする。そして実際にサービス可能かどうかは、サービスプロバイダが審査する。荷物自体も専用の段ボールにする。サイズ固定、QRコード付きだ。

この片側が、Amazonのような通販業者や、倉庫業であるとすると、ある程度大きな建物であれば一様に得である。中規模マンション(数十世帯)なら宅配荷物など毎日届くだろうし、工場であれば何十何百と届くから、その省力化の効果は絶大だ。

問題になるのは、業者毎にその規格が違っていると目も当てられないということだが、そこは物流業界でしっかり話し合って、共通規格を作ってもらいたい。EUには既にそれらしき規格があるようなので、それを流用すれば済む。日本でもさっさと進めてほしいものだ。

2024年9月27日金曜日

災害復興ドローン部隊


 能登地震では、狭い陸路が多数寸断されたために、人や物資の流路が確保できず、多くの人が取り残されている。こういったところにいち早く物資を届けるための基本設備として考えられるのは、ドローン主体の部隊であろうと考える。ドローンなら、道路や鉄道がどうなっていようが先に進めるからである。この構想について検討してみる。

まず目的だが、本格的な国・自治体の復興作業が開始される前、事象発生から数日程度から道路復旧前、期間としては数週間程度の、被災者の生活物資(水食糧等)の確保とする。道路が復旧すればドローンによる搬送は不要であり、むしろ邪魔になるので撤収する。病人怪我人救出に関しては、資材の搬入は行うがそれ以上は関与しない。

基本的には自律で行動する。但し当然、警察消防自治体等の邪魔をしないため、それらとの情報連携は行い、要請についても受け付ける。

次にその概要である。2m四方程度の物流ドローン発着場と簡易倉庫のセットを、1~10㎞程度の間隔でネットワーク上に配置する。ここを拠点として、各ネットワーク間をピストン輸送するドローンを設置する。むろん拠点やドローン群は自前の通信網を構築するものとする。
また、安全で交通が遮断されていない陸地ないしは海洋上の船舶に本部を設置し、そこを物流搬入搬出の窓口とする。

このネットワークの構築には、ブートストラップが必要である。つまり、まずは偵察ドローンを送り、人がいる場所を見つけ出して、そこに資材を送り込んで拠点の構築を行う、ということを繰り返して構築していく。また当然、自前で発電が必要であるが、太陽電池では追いつかないため、発動機と燃料が必要である。

何を輸送するべきかを人間がいちいち把握していては大変なので、ある程度自動で行う必要がある。倉庫からの取り出しも含め、それを殆ど自動化する物流システムがこのシステムの鍵である。例えば長時間物流が途絶えていたところほど優先すべきだし、拠点の燃料不足があってはならないし、リクエストもある程度受け付けるべきである。

廃棄物の回収も行う。指定サイズの箱に入れておけば良いようにする。これらの実現のためには、物資の輸送状況や拠点の増減状況等をリアルタイム把握する必要がある。

機材一式をコンテナに詰めて保管しておき、また搬送する物資も規格化した箱に詰めておいて、全国に配置しておく。そして非常時には全国からそれを輸送して展開するようにすれば、それが地震だろうが火山噴火であろうが大規模人災であろうが、柔軟に対応できるだろう。

2019年11月18日月曜日

ドローン配送を前提とした宅配ボックス


「汎用ロボット配送システム」では、電車内とホームに設置する配送システムを考えた。ここでは、宅配ボックスとその出し入れをするロボットについて考えてみる。

ドローン配送については、Amazonなどが実験を繰り返している。ヘリコプタータイプとロボットカータイプがあり、何れも最終配送、つまりラストワンマイルを目指しているように見える。しかし、汎用ロボット配送システムのアイデアと合わせて考えると、宅配拠点(例えばヤマト運輸の支店や郵便局)から宅配ボックスへの配送をまず考えた方が、簡単に思える。

ここで言う宅配ボックスは、あくまでもロボット配送に適したロッカーという意味で言っている。つまりある程度規格化されており、ロボットからのアクセスは容易で、人間は多少の不便を許容する。また、設置場所は多数で、例えば一拠点当たり何百、というものになる。ブロック毎に一つ、コンビニにもスーパーにも、ある程度のマンションなら郵便受けの隣に、大きな家なら玄関前に、というものだ。ロボットの配送はそこまで、そこから先は人が取りに行く。もちろんこれが全てではない。重いものや冷凍冷蔵品は、従来通り人が行ってよい。

荷物に一定の制限を課し、その前提で配送料を割り引く。宅配ボックスは認定済みのものを購入ないしはリースし、設置したら拠点に登録する。設置場所から道路への経路に関する制限は、緩くする。例えばSpotが自力で歩いていければ良しとする。

Spotにはジャッキとローラーコンベア付の荷台とアームを取り付け、アームでドアを開けてコンベアを寄せ、アームで押し込んで、ドアを閉める。荷物のサイズとしては50㎝立方以下、10㎏以下、と規定する。

一方で宅配ボックスも、このサイズの荷物が必ず納まること、ドアに指定の取っ手を付けること、横開き右蝶番、遠隔でロックオンオフが可能なこと、ドア前の一定のスペースが雨に濡れないこと、ロッカーが水平であること、等が必要となる。

Spotが空きロッカーを探し、通信でロックを解除し、荷物を入れ、再びロックする。これがお互いのネゴシエーションのみでできるようにする。Spotは自動運転車に荷物と共に乗って巡回する。もちろん帰ってきたら充電台に乗るわけだ。これでほぼ全ての作業がロボットで完結する。

自動運転車は、幅120㎝、長さ300㎝、高さ150㎝程度の4輪車を想定する。高さ方向に2段、長さ方向に4段、幅方向に2段、計16個までの荷物を積む。これにSpotの専用充電台が乗っている。基本的に車道を走る電気自動車とする。速度は一応40㎞/時くらいまでは出せるようにしておく。荷台は水平になるように、ジャッキが用意される。但し水平にするのは荷物の上げ下ろしの時だけとする。

ロボットへの荷物の搭載も、やはりロボットだけでできるようにしておく。あらかじめ指定の台に載せておけば、巡回して帰ってきたらまた積んで出かける、という算段だ。ここまですれば、宅配拠点の仕事は冷凍冷蔵品や重量物大型物だけになり、ずいぶん楽になるはずだ。

ユーザはあらかじめ宅配ボックスを指定して配達させ、到着したらメールやSNSで通知を受け取り、そこの情報でロックを解除し、持ち出すわけだ。これは今の宅配ボックスと同じである。

自動車では行けないところへの移動手段としてSpotを使用することで、宅配ボックスを駅やコンビニ等以外の歩いてしか行けないところにも設置できるようにした一方、手渡しに対する面倒は避けたというのがこの特徴だ。全てをロボットにしてラストワンマイルにするより、ほんのちょっと人間が我慢するだけで、よほど早い時代に便利が達成できる。

宅配ボックスが町中に広く散らばれば、エキナカに設置するときなどとは違って人は殆どいない。Spotが歩き回るにも支障は少ないだろう。同様に、ユーザが移動すべき距離も短くなる。多少重い荷物でも、自宅で受け取るために待機する負担を考えればこちらを選ぶ人は増えるだろう。これも狙いの一つである。

ただ、採算性は不明だ。Spotの方は恐らく人件費以上の働きをしてくれるだろうが、宅配ボックスの費用負担をどう考えるか。固定資産税や借り賃、電気代等がペイするのか。故障含め保守は大丈夫か。盗難リスクに対するコストをどう見積もるべきか。これらはじっくり考える必要はあるだろう。

尚、その問題とも絡むが、宅配ボックスに対する電子的機械的制約や規格を標準化すれば、宅配業界が共通に使える。今もエキナカに宅配ボックスが多数設置されているが、現状では宅配業者毎に異なっている。これはよくない。既存の宅配ボックスも含め、さっさと共通化すべきである。

2019年10月30日水曜日

汎用ロボット配送システム


最初の発端は、宅配物流に電車を使えないか、というものだった。知っての通り電車はエネルギー使用効率が高く、物流の一部でもこれに置き換えられれば地球温暖化対策になるからだ。しかし考えてみると、例えば山手線でドアが開いている時間は15秒しかない。人間がやるのも困難だし、ロボットアームを使ってちんたらやっていたのでは間に合わない。

また、以前も、1号缶システムなどを考えてみたけれども、汎用段ボールを使えないのは痛い。いわゆる50Lサイズの段ボールを、専用の機械を使って素早くやり取りする、というのが一番良さそうに感じた。

そこで考えてみたのが、次のようなシステムだ。

  • まず、荷物のやり取りをするロボットだ。電車が所定の位置に着いた際、搬入口を伸ばして、ベルトコンベアで荷物をやり取りする。時間が掛かってはいけないので、搬入と搬出各々の口が必要である。イメージとしては、縦1.2m、横0.7mほどの四角い筒状のものが、最大1mほど突き出て、上段と下段に分かれてベルトコンベアで荷物を送りあう。
  • 電車側は先頭車両の先頭ドアを荷物専用として確保、これに合う位置に駅ホーム側のロボットを設置する。搬入口は、駅ホーム側のロボットから伸ばすのが妥当と考える。
  • 駅側のロボットは、電車停止の誤差に合わせて、多少は移動できるようにしておく。高さが変わることはないので、こちらの調整は不要と考える。電車には車両構成が違う複数の停止位置があり、また車両のどちら側が開くかは駅によって異なるので、これへの対応は必要である。例えば特定車両のみで対応する、等だ。
  • 各々のロボットの背後には小型の自動倉庫があり、受け取った荷物は直ちに自動倉庫に収納する。またお互いに、相手に送る荷物は事前に準備しておく。このためのバッファを設けておく。
  • 駅にはもう二つ、仕掛けがある。一つは宅配ボックス。現在でも駅ロッカーに似た宅配ボックスはあるが、これと同等で良い。もう一つは、駅側のロボットとこの宅配ボックスを行き来する運搬ロボットだ。この運搬ロボットは複数のロボットアームを持ち、足回りも柔軟にしておく。駅ホームから宅配ボックスまでの経路を助けなしで移動できる程度は必要だ。これは宅配ボックスに預けた荷物を駅ロボットに送り、また駅ロボットで受け取った荷物を宅配ボックスに移す。あるいは、荷物が別の路線にまたがる場合は、各々の駅ロボット間の荷物を移動する。

こう作ると、駅で送り駅で受け取る荷物は、全自動化することができる。これを更に発展させて、こう考えてみる。

  • 駅の外まで搬出できれば、例えば大企業が専用の宅配ボックスを設置すると、宅配ボックスへの投入をもって完結するので、人手がほぼ不要になる。
  • 宅配ボックスを、駅だけでなく、ショッピングモール等繁華街に設置する。あるいは電車のないところでは、市役所や公民館などをベースとして設置することも考えられる。
  • 宅配業者向け宅配ボックスを設置する。すると荷物はここまで来るので、その先の宅配が簡単になる。
  • 小型化が図れるなら、個人の家や集合住宅向けの宅配ボックスを作ることもできるだろう。
  • このロボットを、トラックにも載せられるようにする。軽トラから4トン車まで、また拠点の受け取りロボットも、トラックの荷台に合わせて高さを調整する機構を付ける。背後の自動倉庫は幾らでも大きくできるようにすれば、拠点の規模によらず全部を自動にできる。
  • 荷物が発送された後に気が変わって駅で受け取りたい、たまたま不在だったので再配達ではなく駅で受け取りたい、となった時、指定すればロボットが自動で荷物を宅配ボックスに入れてくれる。

これらが従来の宅配ロボットと違うのは、受け取る側がある程度のシステムを必要としていることだろう。従来の宅配ロボットと言うと、歩道をのろのろ歩いて玄関まで来たらスマホにアラームを飛ばして、スマホでロックを外して自分で取る、というものだった。確かにそこまでできれば便利だが、それが一番効率的かというとそうでもないだろう。むしろ自宅までは届けてほしくないという人が増えているのが現状であり、駅受けの方が利便性が高いように思う。更に、こちらの方が早く受け取れる可能性も出る。

例えば山手線と中央線、総武線横須賀線くらいで宅配業者向け(BtoB)で始めて、徐々に拡大していくようなことができないだろうか、と考えている。いかがだろうか。

2019年7月4日木曜日

究極のスマートシティ


スーパーシティだのスマートシティだのという話題が盛んだ。色々と提案されているのは知っているのだが、これらを究極のところに持っていくと、人は殆ど動かないようになるのではないか、と思えてきた。じゃあ何が動くの、というと、相手の方、ないしはロボットである。

人が出かける理由は幾つかあるが、その最たるものは仕事や勉学(学校)だろう。まずこれが、テレワークやテレビ会議、遠隔教育などで減る。次に娯楽だろうが、映画がVRになったり、旅行がテレイグジスタンスになったりすることで減る。食事もケータリングが発達する。買い物の類はネットスーパーや通販で済ませる。医療にも遠隔医療がある。薬は通販と同じ仕組みで届けられるだろう。唯一残るのが医療処置だが、これは今のところ構想が見当たらないが、ロボットが自宅まで来て遠隔でしてくれるようなことが検討されるだろう。

これらが発達すると、多分道路は空くはずだ。人が移動するよりもモノが移動した方が、道路の占有面積は小さいし、そもそもモノも人も移動しない一石二鳥の施策が多くを占めるだろうからだ。

その代わりに、頻繁にロボットが家に出入りすることになるだろう。単なる荷物の運搬だけでなく、自宅の中にまで招き入れて、そのロボットにしかできない固有のことを行うためだ。先ほど言った遠隔処置ロボットはその一つである。

処置ロボットは、必要な機材と医薬品等を持って自宅に訪問する。行うのは注射や血圧測定など、器具や医薬品を扱う業務だ。ロボットの発達により、徐々に複雑なことができるようになっていくだろう。例えば傷口を縫う程度のことなら、これでできるようになる。部屋全体を消毒しなければならない手術は不可能だろうが、それとて自動運転車で迎えに来てくれて、近所に手術車が待ち構えている、というようなことすら考えられる。

他にも、美容師・理容師ロボットとかネイリングロボットとか、そこにいかなければできないことだったものがどんどんロボットになっていくというのは考えられることだ。初期にはダビンチ(医療ロボット)の如く人が遠隔操作で、そのうちAI搭載の独立型になり、世はロボットで溢れ、人は屋内に閉じこもることになる。

それでも人が外に出ることは無くならない。例えば海水浴は自宅には持ち込めないだろうし、ある程度有名な店となればできたてを食べたいからケータリングにはしないだろう。高い買い物をするには実物に触れたいだろうし、映画にしても、VR空間ではなく、たまには映画館で見たいと思うはずだ。デートも直接会うから楽しいのだし、お互いの自宅に行き来してVRゴーグルをかぶって、というのもちょっと違う気がする。しかしトータルではやはり、人の行き来は大幅に減ると考える。

さて、こうなると、高価なハコモノとか幅広道路などは意味を失う。世界中どこにいても(ほとんど)同じ、となれば、都市集中のメリットもなくなる。つまり、スマートシティはスマート(仮想)シティであり、実態はタダの田舎、となるのが、本当の究極かもしれない。

2019年6月8日土曜日

消防ドローン


消防庁が、消防飛行艇の予算を試算したそうだ。初期費用380億円、維持管理費は年間20億円。これに対して消防庁の予算は100億円なのだそうだ。
これを聞いて、直ぐに「じゃあドローンにしたらどうだ」と思った。100kg級のドローンを作ってもせいぜい数百万円、例えば200万円として、これを百台作っても2億円にしかならない。これで10トンの水を運ぶことができる。
消防飛行艇が活躍する場は、山火事や大震災後の火災などだろうが、逆に言えばこれに限られる。ドローンなら普段の火災から活躍でき、大規模火災には集団で取り組めばよい。一度にドカンと落とすことも、バケツリレー式に連続して、あるいは帯状に落として避難者の退路を確保するなど、様々な投下パターンが組めるし、飛行艇では無理な量も数でカバーできる。
ここで問題になりそうなのは、火事だから当然上昇気流があるわけで、煙も発生しているはずだ。つまり飛行機ですら安定しないのに、それより小さいドローンで大丈夫か、というところだろう。
その心配はアタリだが、対応不可能な理由ではない。工夫することで幾らでも対処可能だろう。また、百機がぶつからないように操縦する必要はあるが、これはコンピュータ制御が必要になるだろう。それも既に類似の技術はあり、本質的な困難ではない。

2019年5月9日木曜日

安いドローンによる荷物配送


https://japanese.engadget.com/2019/03/26/1/

ベニヤ製の数百ドルで作れる使い捨てドローンを軍事物資輸送用に使おうというアイデアの記事だ。

考えてみれば、ドローンで高額なところってあまり思いつかない。モーター、バッテリー、制御は既存のラジコンと同じ、制御はコンピュータとGPSだろうが今や2万円のスマホで十分、後はボディだ。バッテリーも使い捨てなら更に安いものが使えるだろうし、エンジンにするなら高々数時間保てればよいのでプラスチックでもできるのではないか。

そのように、使い捨て前提でもドローンって作れるのだなあ、と思った。極端に安く作れば、また新しい使い道が生まれるのではないか。
これで考えたのは、荷物の運搬をこれに任せるという発想だ。例えばこんな感じ。
  1. ビニールシートが張られたプール(下はクッション材)を、あちこちに用意する。
  2. このドローンは、一台につき一つの荷物を搭載し、カタパルトで発射される。
  3. これはヘリコプタータイプではなく飛行機型のドローンなので、着地には滑走路が必要である。これを前述のプールとする。
  4. プールに着地したドローンは、ロボットが回収する。
  5. ドローンは使い捨てであり、壊れたらどんどん交換する。
この方法では、荷物はトラックへの積み下ろしが発生しない。拠点を細かく設定できるため、個々の拠点の容量は少なくてよい。トラックを使わなければ交通渋滞に巻き込まれることはない。遠くへは、プールを経由して積みかえれば、幾らでも長距離に対応できる。

ヘリコプター型で耐久性のある通常のドローンを使う場合に比べ、構造が単純、燃料(エネルギー)が少なくて済む、保守不要など、ドローンのメンテナンスコストが大きく下がる他、飛行機型の方がスピードが速いため時間短縮になる。

拠点をどの程度、どこに確保できるかによるが、一部でもこれに置き換えれば、例えば湖や川を隔てた輸送などだけでも、効率化が期待できるのではないか。

2019年3月31日日曜日

空飛ぶ病院


ドクターヘリはある。血液やワクチンを運ぶドローンもある。しかし、手術室はまだない。

バスくらいの大きさのものを浮かすことができれば、手術室をドローンで飛ばすことは可能だと思う。しかし、今のところそんな大きなドローンはない。バス並みといえば、自衛隊が導入しているCH-47(チヌーク)が有名だろうが、このヘリコプターは8トンの積載能力があるそうだ。一方で大型バスは15トン。つまりバス一台吊り下げるというのは不可能だ。しかもこのチヌーク、物凄い風圧があるそうで、簡単には近づけないほどだそうだ。

また、手術まで現地でやろうとするのは大規模災害時のみであろうから、そもそも予算的にも困難なはずだ。それに、そもそも空を飛ぶ必要はあるのか。自衛隊には手術車両があるが、あれではダメなのだろうか。

そう考えると、空飛ぶ手術室というのはあまり現実的ではないことが分かる。ただ、50~100kg程度の積載能力を持つドローンが何台かあれば、色々と便利なことがある。

その代表的なものは、怪我人の輸送である。通常のヘリコプター輸送よりも、100kgドローンの方が遥かに小さく、小回りも利くし風圧も弱くてよい。単にベッドを搭載しただけのドローンであっても、従来の吊り下げ式よりは遥かに安定するし、素早い救助が可能になるはずだ。

また逆に、このドローンに医者一人と最小限の機材を載せて現地まで行く、ということも考えられる。いち早く現地に入るためには、オフロードバイクよりもこちらの方が簡単だ。一度でも機材が入ることができれば、そこを拠点として更に50kgドローンが追加の資材をピストン輸送で運び込むことができる。

中でも滅菌テント(空気で膨らませるタイプ)があれば、手術も可能になる。他、診察室、処置室、ベッドなどはテントで賄える。

資材、ドローン、充電器を全部合わせても、航空貨物コンテナ一つに十分納まる。自衛隊が使うパレットにも載せられるだろう。これを全国自治体で共有し、全国数箇所に分散配置しておく。災害発生と同時にそれを現地に送る段取りまで含めても、年間数億円で納まりそうに思う。

他の支援資材(食料・水など通常の防災ストック)とドローン前提の資材共有と運用を検討してみても良いのではないだろうか。

2019年3月23日土曜日

木材搬出ウインチ


小友木材店が行っている、「木材搬出ドローン」のアイデアを見た。切り倒した木材の両端にキャタピラクローラーをつけて、自力で木材が降りていく、というものだ。非常に興味を引かれた。

だが、自分だったらもっと簡単にやるだろうな、と思った。それは、木材にワイヤーロープを付けて、ウインチで引っ張る方法だ。

切った木材の枝葉を落とした後、斜面下側にワイヤーロープ付きのカシメ器具をはめる。ウインチは最終地点(車)に積んでおいて、リモコンで巻き取れるようにしておく。途中で引っかかりそうなところは滑車ないしはポールを打ち込んでおくのもよい。

勢いがつき過ぎないよう、上側には引っかかりを付けておいて、これも出し入れがリモコンでできるようにしておく。これは木材が斜めになったりひっくり返ったりしないようにするのにも使う。

さて、こんな機械が必要になる理由は、日本の林業が逼迫している危機のためだ。木材の価格が海外勢に押されて低下し、採算が合わなくなってきている。木を切るのにも人手が多く必要だと困るので、木こり一人で切り出せるような半自動化が必要、というわけだ。

クローラーでもウインチでも良いから、この技術が完成すれば、少しでも林業のお役に立つことができる、と信じている。

2019年3月13日水曜日

大量衛星網と電磁加速衛星


むちゃくちゃな案であることを承知で、衛星の軌道修正に関する提案をする。

将来的に、人工衛星は小さいものが多数の時代になると考えられている。まだ出てきていない提案だが、複数の衛星が協調して動くようなことは考えられるだろう。GPSは複数の衛星が間接的に協調しているとも言えるが、もっと直接的な協調だ。例えば何千何万という衛星が同じ高さに群れを成して大量の写真撮影を行い、地上を立体写真で見せる、といったものだ。

ここまで来ると、個々の衛星の制御を個別に行うのは無理で、自律的な制御が必要になるのではないかと思う。個々の衛星には太陽電池が積まれているから電力はあるが、基本的に姿勢制御はジャイロでできたとしても、位置制御(軌道制御)はできない。

しかし、大量の衛星がある前提ならどうだろう。それらに強力な電磁石を搭載しておき、強さと極の向きを制御してやれば、引き寄せや反発による加速減速ができるのではないだろうか。あるいは、レーザーを撃ち合うことで、反発による位置制御ができないだろうか。

これがあれば、お互いの位置をキープすることは可能だ。つまり、近づき過ぎや離れ過ぎを抑制できるし、高さのズレも補正できるはずだ。勿論これは相対的なものなので、全体として運動エネルギーは若干落ちる危険があるが、その場合は大きな(質量の重い)衛星の力を借りてエネルギーを得ればよい。それらは国際宇宙ステーションなど、従来の(スラスター燃料の豊富な)衛星でよい。

この軌道制御は、ひいてはデブリの位置把握、その引き寄せや廃棄、宇宙船が軌道を通過するときの安全性確保にも役立つ。衛星がわざと軌道上に穴を開けて、そこを通るようにしてやればよい。隕石の落下も、直ぐに検知できる。宇宙をくまなく覆っている小さい衛星であれば、重力の影響を受ける衛星が少なからずあるはずだからだ。

プロジェクト・ブルーのような電磁バリアを設けずとも、この大量衛星網があれば宇宙は安全かもしれない。

2019年1月19日土曜日

今後建築業界で危険が増える可能性


建築業界は、長年の改善の結果として、安全の確保はかなり進化し定着している。IT業界の方がよほど危険・不健康だよねぇ、なんて冗談で会話したりするほどだ。

例えば、作業時間は厳守だ。長時間働かせることで注意力が落ちれば事故になる。建築現場ではそれは文字通り命取りになる。一方でIT業界では、徹夜した位では人は死なないから、残業し放題だ。休憩時間、重量物の運搬制限、安全帯の設置等、様々な工夫があってこそ、今日では人が殆ど人が死なない職場が成り立っている。

ここに、ロボットや遠隔操作の技術が徐々に入り込んできている。遠隔操作の重機や自動運転のトラック、六本足の作業ロボット等が実用化すると、これらの安全基準はそれに合わせて変化するはずだ。それは当然、人間の安全のために行われていた様々なマージンが削られる方向に進む。

例えば、24時間連続稼動であったり、人間の通行空間の省略であったり、天候や粉塵、騒音、高温等への配慮であったりするはずだ。この結果として、作業空間は人間が立ち入れない危険な空間になる。また、例えば安全な水食料がない、伝染病が蔓延しているなどの地域でも、作業が可能になる。

結果として、低価格で、作業時間が短く、といったように、建築の条件は緩くなっていくはずだ。だが、もしそこで機械に対応できない事故があったらどうするのだろう、と不安になる。そこに人が入っていくのに宇宙服が必要だとか強化アーマーが必要だとかいうことになっていくのだろうか。

これこそがサンダーバードの世界なのだろうか、あるいはそういったことも考慮して作業が設定されるのかは知らないが、拙速は禁物。安全に進めて欲しいものだと思う。上手くいけばバラ色、下手を打てばまた建築業界はIT業界に遅れを取ることになるだろう。

2018年12月8日土曜日

多重用途ドローン


現在のドローンは、目的別に計画されている。例えばインフラの点検をするドローンと、農薬の散布をするドローンは完全に別物だ。一方で、小さな飛行機会社やヘリコプター会社は、飛行機やヘリコプターの(操縦士付き)時間貸しが主業務で、それで何をするかは客によって異なる。ドローンにもこのモデルを入れるべきだ。

その大きな理由のひとつは許認可である。ドローンは数が多く、人の多くいる空間を飛び回るから、それなりの安全性が要求され、規制もまだ未熟だ。新たな規制が加わる、逆に緩和される、などの情報は、専門家が集約した方が良いし、許認可をする役所としても相手が少数で専門家の方がやり易いだろう。

これは顧客にとっても有利で、無駄にドローンを飼い殺しにする必要がない。ドローン会社にとっても、操縦士の育成やAIの適用などには資源を集中しやすい。

これに必要なのは、ある程度の汎用的なアタッチメントだろう。積載可能重量や継続飛行時間も余裕が求められる。これはこれで、市場を形成しそうだ。百花繚乱より規格化されていた方が横展開が簡単だから、メリットもある。

例えば10kg程度、30分くらいのスペックがあれば、大抵の用途には使えるだろう。業者でなく個人ユースでも、スマホで気軽に予約して、というような時代も来るのかもしれない。

2018年11月21日水曜日

何でもリモートメンテ


大金持ちの家にあって貧乏人の家にないものと言えば、手入れされた庭、生花、熱帯魚水槽、使用人の部屋、勝手口、など等いろいろあるが、その共通点は、家人を煩わせず手入れをする使用人や業者の出入りがあるところだ。

将来的に、これが遠隔操作やロボット操作などで自動化できるならば、中流家庭にもこういったものが降りてきてよいはずだ。モノによって自動化可能な程度は色々違うだろうし方式も複数考えられるが、これはビジネスになるのではないか。

①生花や観葉植物

もちろん造花という手はあるのだが、ここでは本物の植物で考えてみる。これには、植木鉢への仕掛けが有効だろう。温度、湿度、日照、土の栄養状態や水分をセンサで計測して、必要に応じてそれを補充するものだ。既に仕掛けとしては多くのベンチャーが開発しているが、観葉植物や生花用というのはまだ見たことがない。レシピが違うだけなので、展開は難しくないだろう。季節毎の入れ替えには、頒布会を使うと良いだろう。

②熱帯魚水槽

メンテナンスとして、ガラス面の掃除はロボットを使えるだろう。水の汚れは、フィルターを大きめにしておけば殆ど大丈夫なのだが、これも餌を遣り過ぎると効かないので、餌の投入も自動にする。水の交換を不要にするためには、水質のモニターの他に、水質改善剤の投入や、特殊なフィルターを併用する。さすがに水草の剪定は人手が必要なので、月一回程度は人が通う必要があるだろう。

③屋内飼育ペット

ケージとのセットにしておき、ケージに仕掛けを入れる。糞尿の処理と給餌をロボットで自動化できれば、大きくハードルは下がるだろう。また、日々の様子をカメラやセンサでモニタしておき、異常や未病不具合を見つけたら対策キットを送るようにする。

④庭木

巡回警備ロボットは既に存在しているから、これに剪定用のバリカンなどを付けておけば、AIないしは遠隔で操作可能である。もちろん毎日使うものではないので、ロボット自体も巡回するようにすれば費用を抑えられる。

こう考えてみると、意外に実現は近いかもしれない。やる気と費用のバランスが気になるところではある。

2018年11月2日金曜日

丸太ドローン


先日の、日本におけるドローンタクシーの実証実験に関するアイデアの中で、一本の棒にしがみつくように乗るドローンの絵があった。あれは面白い。

今探しても見つからなかったのだが、概要としてはこんな感じだ。それは丸太の棒を縦にした形状で、上には反転二重プロペラがついている。恐らく足下にはバーがあって、そこに足を乗せる。人は丸太にしがみつくように搭乗する。

搭乗方法にかなり難があるが、丸太形状というのは気に入った。羽を下に折りたためば、普段はほぼ丸太の大きさに収めることができるからだ。これをベースにして、実用的なドローンタクシーを考えてみる。

普段は丸太形状、羽は下方向に折りたたまれていて、使うときは跳ね上げて使うこと、また反転二重プロペラなので計4本、というところまでは良いだろう。高さは2.5~2.7mほど。普通の家の天井に収まる高さにする。

大人一人で担げるくらいの重さが良いが、ダメならキャスターを付けて斜めに引っ張るようにする。これを広いところまで持って行って、まずは垂直に立てる。スイッチを押すと、羽が跳ね上がる。

次に、羽を跳ね上げた後に座面が降りてくるようにしたい。座面自体はフレームだけでよい。もちろん4点式シートベルトと操縦桿も必要だ。これらは折り畳みで、羽を上げるとセットできるようにする。ヘルメットも仕込まれている。

基本的にはモーターと充電池で飛ぶようにしたい。形状の制約からバッテリはそれほど積めないが、一人一台なので問題ない。距離もそれほど要らない。

この目的は、普段使いのタクシーではなく、ちょい乗り用、及び防災用、非常脱出用だ。防災用では、恐らくは高層ビルの最上階などに大量に保管されていて、充電台の上に立っている。また、人を降ろすと次の人を乗せるために空で自動で戻っていくようにする。

普通のドローンと違って保管スペースの極小化を図ったものであるので乗り心地は悪いだろうが、用途が用途だけに、意外に売れるかもしれない。

2018年10月19日金曜日

球体ドローン


今のところ、小型と言えどもドローンは回転する羽根があるため、簡単には近寄れない。これに対して、網目のようなカバーを全身にまとい、指一本入らないように覆ったものであれば、室内で飛ばすことは可能だろう。

充電台も、ドローンの下部の凹凸を合わせたものを作っておけば、位置決めも合わせて上手くやれる。必要に応じて飛んできて、用が済めば元に戻る、ということを繰り返せば、バッテリの少なさも問題にはならないだろう。

そういうドローンを一家に何台か買って置いておく。これは今のスマートスピーカーの次に位置するもので、スマートスピーカーが動かないのに対し、これは「呼べば飛んでくる」という体験ができる。もちろんスマートディスプレイ内蔵にすれば映像も確認できるから、使い勝手はこちらの方が上だ。

例えば、お客さんを奥まで誘導するとか、宅配業者に対応するといった、簡単な来客対応が可能だろう。食事の時間に家族を呼びに行くのにも使える。また、スマートスピーカーと違ってコミュニケーションロボットとしても使える。例えば単なる雑談や、伝言記録などができるだろう。

他に面白いのは、監視だ。監視カメラは定点観測しかできないが、これなら巡回監視ができる。例えば1時間に1回、室内と庭の周辺をぐるっと回って異常を検知することができるし、空が怪しければ空の様子を頻繁に見に行って、雨が降ったらすぐ知らせる、といったことができるだろう。

ロボットアームが付けば更に色々できるとは思うが、そこまでできずとも十分に興味あるソリューションが開発可能だ。検討に値すると思う。

2018年10月8日月曜日

取りに行くドローン配送


ドローン配送が未だに実現しない一つの原因は、法的な問題だろう。市街地をドローンが飛び回る、しかも商用で、となれば、認可側にもそれなりの覚悟が必要だ。だが受け取る側が飛ばしたドローンならどうだろう。法的には受け取る側の責任と言えないだろうか。

もちろんやはり市街地ではダメだと思うのだが、ある程度の田舎であればルートはあると思うし、当然需要もあるはずだ。ドローンを持つ客がそんなに大量にいるはずもないので、特定の数件との取引だけであれば、あるいは道路が混んでいなければ、など、条件は色々あるだろうが、個別認可される可能性もある。

店側の対応は、ドローンが留まれる駐機場の用意だけだ。あらかじめ連絡しておいて、飛ばしたドローンに荷物を入れる。料金は電子マネーやクレジットカード払いにすればよかろう。配達をしないコンビニのような業態において、これは配達をタダで行うのと同等の効果がある。店にとってもおいしいサービスとなるのではないか。

これは必ずしも飛ぶドローンだけではなく、自動運転車でも同様だ。軽自動車より更に小さい、荷物専用の自動運転車を作っておいて、やはりあらかじめ連絡しておいて店の駐車場に止めると、店が品物を入れて送り返す。こちらは自動運転車の許認可さえ出れば誰でも使えるから更に有望だ。地方活性化の切り札にすらなり得る、重要なサービスであると言えるだろう。

2018年8月29日水曜日

優しいAI兵器


https://japan.cnet.com/article/35122701/

AI殺人兵器は開発しない、という誓約に、多数の人や団体が署名した、というニュース。
まあ、守られないだろうし効果は薄いだろう。何れはそうなる。多少の時間稼ぎにしかならないのは明白だ。人工知能は、もはやラズパイでも動くほど普及しており、技術の陳腐化は著しい。部分的にでもAIを使わない兵器は、それこそ皆無になるのではないかとすら思う。

まあもっとも、この誓約はAI全てを否定しているわけではなく、「自律的」つまりAIが最終判断をする兵器のことなので、部分的に使うことについては許されるわけだ。要は最後のボタンは人に渡す、というだけ。その意味でも殆ど効力はない。

なぜAIを忌み嫌うのかというと、「人を殺す最終判断は人間がすべき」ということらしいのだが、どうも納得できない。既にある意見だが、AIの方が恣意や間違いが少ないのであれば、AIに任せた方がより人道的なのではないか、という反論ができる。

それに、じゃあコンピュータは許されるのか、材料工学は許されるのか、原子力は、武道は。そういうものと何が違うのだろうか。量?じゃあ機関銃は?爆弾は?やっぱり意味は同じではないのか。

それに、そもそも兵器自体が人を殺すものなのであって、AIが判断する前に、ジェネラルには人が戦争の開始継続を判断しているのだから、戦争をしたことそのものが悪ではないのか、とはなぜならないのだろう。目の前の人一人多く殺したからといって、その悪は許されるのだろうか。

結局、AIも単に「(過去にも兵器に適用され批判されてきたのと同様の)新しい技術」の一つに過ぎないのだ。問題の本質は技術ではなく、戦争行為をする判断そのものである。
この署名は、「AIは人を生かす目的に使う」という署名であるべきだろう。それなら最終判断も自動化できる。どうするのかと言うと、逆のことをするのだ。即ち、
  • 銃を向けた相手が敵でない可能性が高いと警告を発し、自動でロックする。ロックを外さないと撃てない。
  • 敵でない可能性が高い標的をマークし、そこに被害が及ばないような撃ち方をする。
  • 敵であっても行動不能化を優先し、主に手足や相手の武器を狙う。
  • 大きな爆弾一発ではなく、小さな爆弾を多数、ピンポイントで使用する。
  • 相手の力量に応じて兵器をリアルタイムで選び、無用に殺さない。
なんだかヘンな気分になるが、「使わない」という選択肢をもう一方に見た場合、これはこれでアリなのではないか、と思う。

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