2020年2月28日金曜日

傾かない防災基礎


通常、建物の基礎は鉄筋コンクリートで作る。その下は砕石、更にその下は地面(土)だ。地震でこの土がズレたり割れたり、液状化したりすれば、家が傾く。これを防ぐための構造を考えてみた。

通常の基礎の更に下に、相当の大きさの「箱」を設置する。この箱は、底面には穴が多数あり、箱の中には礫、即ち大きめの不定形の石が詰まっている。

地震で地面に亀裂や穴ができると、そこに箱から礫が落ち込み、隙間を埋める。一度出ていった礫が再び穴に戻ることは殆どないため、その礫が箱の底面で新たに家を支える。この原理により、家の傾きを大きく抑えることができる。

もちろん、全く傾かないわけではないし、地震の規模によっては役に立たないこともある。また、礫や穴の大きさや数、位置、量(箱の高さ)などには検証が必要で、それはノウハウになるだろう。

2020年2月27日木曜日

10%ヒューマノイド


自動運転車が全体の10%でも普及すれば交通渋滞が大きく解消される、というシミュレーションがあるそうだ。100%でなくて、あるいは80%でなくていいんだろうか、と思っていたのだが、実際にはそうでもないらしい。

なぜそんなことが起こるのかまではまだ検証されていないようだ。しかしここから類推するに、渋滞や事故事件というのは、全くの偶然に起こるものではなく、やはりその現場の空気感、温度、といったものによって急激に発生率が上昇するものなのではないか。そして10%の(法に律儀で一定の論理性を持った行動をする)自動運転車が紛れ込むことで、図らずもそういう状態を回避できているのではないだろうか。

もしこの仮説が正しいとすると、社会に10%のヒューマノイドが紛れ込んでいれば、世の中の事故事件は大いに減るのではないだろうか。

考えてみれば、集団の中に一人二人、人当たりの良い、まとめ役になりそうな人がいたりすれば、何かと話は進むものだ。人には個性があり、コミュニケーションが苦手な人も多いが、社会人としての実力がないわけではない。そういう人の苦手を支えることだけを仕事にするヒューマノイドがいれば、その軋轢を減らすことは可能なはずだ。

あるいは、極端な不幸や悪い生活環境から、ひねくれたり極端な思想を持ってしまうような状況が作り出されるのを防ぐことができるのではないか。それは例えば近所の人に目を配り、子供が怪我をしていないか、街に出てこず引きこもっている人がいないか、いるはずなのに人気のない家がないか、といったようなことが分かり、それを地域が共有できれば、何らかの行動は起こせるし警戒もできるだろう。

そしてこれは現実社会だけでなく、電子空間上にも言えることだ。SNSやフォーラムの中に適当な割合で紛れ込んでいて、トラブルが起きそうになると事前にそれを認知し、上手く誘導してくれるような存在だ。

これを思いついて書き出してみて改めて思うのは、この存在とはすなわち「おせっかいおばさん」なのだということだ。決して警察や自治会などではなく、民生委員でもなく、つまり役割として存在するのではなく、普段から生活する同じレベルの仲間であって、かつ他の人よりも周りのことが良く気づき、またおせっかいもしてくれる存在。近所づきあいが大事なんて言うけれども、結局こういう存在の存在こそが、かつての日本の治安を守っていたのではないか。

個人主義の台頭で廃れてしまったおせっかいおばさんの存在こそが、明日の日本の経済発展のカギなのかもしれない、とすら思う。

2020年2月26日水曜日

自動殺菌ノブ


SARSもMERSも新型コロナウィルスもそうだが、感染経路というのは飛沫の他に接触感染がある。このうち、公共の場にあるつり革や手すり、ドアノブ、エレベーターのボタン等は、重要な感染経路だ。今でもこれらは抗菌剤で作られていたりするが、完全には程遠いというのは明らかだろう。もしこれを完璧にできたら、と思って考えてみた。

  • 電熱によるもの
    • ドアノブは現在と同じく金属製であり、その内側に電熱ヒーターを配する二重構造。人が触っていないことを検知し、瞬間的に高温にすることで殺菌する。
    • 人が接触しようとしているときには温度が下がっている必要があり、センサ等の手間を考えると実用性が低い。家庭では有効と思われる。
  • 殺菌剤によるもの
    • 表面を梨地状に加工し、微細な穴を開けておいて、内側からアルコールを染み出させるもの。
    • 殺菌剤の補充、染み出させるタイミングが課題。ボタンをつけておく(自らの意思で出す)のも良いが、それを分かっている人向け。
  • オゾン発生によるもの
    • 同じく表面の梨地加工、微細穴にしておき、内側を空洞にしておいて、常時オゾン発生装置からのオゾンを微細穴から吹き出させるもの。
    • オゾンは生存期間が短いので、有効な量の確保が課題。長いパイプ等では心もとないので手元で発生させたい。
  • 光触媒によるもの
    • 原理はオゾンとほぼ同じである。表面加工、微細穴は同じで、表面には光触媒をコーティングしてある。内側に紫外線LEDを仕込んでおき、これを光らせると穴から光が漏れ、表面の光触媒が活性化し、殺菌する。内側からなので表面に光が届きにくいが、これは表面加工と穴の大きさ・形状等の工夫で乗り切る。
    • 四六時中光らせるとなると電線を光らせなければならず、大変だ。電池を使用するのなら、握って回した時に働き、5分間光り続ける、といったようなタイマーセットが有効だろう。
    • 穴でなくとも、アクリルやガラス、ポリカーボネイト等の透明素材で作ればもっと簡単である。また、この光はインテリアとしての価値もあるので、その点は興味深い。

これらを比較してみて、光触媒式が一番優れていると思った。この方法は、ドアノブに限らず手に触るところなら何でも応用できる。

2020年2月15日土曜日

陽圧空気清浄マスク


USB充電式のファンが付いているマスクを見つけた。例えばこれだ。

https://www.thanko.jp/shop/shopdetail.html?brandcode=000000002717&search=%A5%DE%A5%B9%A5%AF&sort=

きちんとしたマスクは息が吸いにくいので、こういった工夫は歓迎する。しかし、これ以外にも色々あるのだが、どれも大げさな外観なのが不満だ。また、ファンが付いているのなら、マスク内は陽圧なのだから、口の周りを密閉しなくてもよいのではないか。

そこで、少し形状を変えてみることを提案する。まず形状だが、飲食店で使うような、ほぼ透明のマスクを考えてみる。例えばこんなものだ。

http://www.asahisogyo1955.com/fs/asahisogyo/25889
https://item.mercari.com/jp/m27934061480/

上、左右が開いており、しゃべる時に唾が飛ぶのを防ぐだけ、といったような形状である。これだと開き過ぎなので、もう少し、肌に触れるぎりぎりくらいまでは囲ってやる方が良いだろう。

次に、このマスク中にパイプを通し、そのパイプは胸ケットに入る空気清浄機に繋げる。胸ポケットの空気清浄機は電池駆動で、空気をフィルタリングしてそのマスクの中に送る。マスクの中は狭い空間であり、そこに空気が吹き出すことで陽圧になり、マスクの中の空気は清浄な空気だけになる。という算段である。

最初に上げたUSB充電式のモノは、実は風量が弱くて吸気の際に脇から外の空気が入ってきてしまう危険がある。しかし本提案のものは胸ポケットに大容量電池を仕込めるので、大風量が可能であり、その危険はない。但し、そのせいで目が乾いてしまう可能性があるため、目に風が届かないような工夫は必要になる。これはマスク側で対処するのが本筋だが、目だけをゴーグルで覆うことも可能だろう。

尚、この機構は、いびき治療などに使われるCPAP

https://www.google.com/search?q=CPAP&client=firefox-b-d&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=2ahUKEwjit8rRxcbnAhXB7GEKHVe2BVMQ_AUoAnoECAwQBA&biw=975&bih=562

と殆ど変わらない。ただ、吸気のみに気を付ければ良いので、空気は送りっぱなしで良い。呼吸に合わせて送ることは電池の節約になるが、その分機構は複雑になる。センサや制御のコスト次第だが、多くの場合は不要だろう。

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