いきなりだが以下がレシピである。
| コンポーネント | 具体的な製品例 | 1日の使用量 | 1日あたりのコスト | 役割 |
|---|---|---|---|---|
| 主食(糖質) | ケンミン 業務用はるさめ | 400g | 約400円 | 基礎エネルギー源 |
| 食物繊維・タンパク | さとの雪 おからパウダー | 50g | 約50円 | 腸内環境・筋肉維持 |
| 咀嚼・良質脂質 | 共立食品 徳用ピーナッツ | 30g | 約35円 | 満足感・不飽和脂肪酸 |
| 微量栄養素(基幹) | ディアナチュラ ストロング39 | 3粒 | 約30円 | 代謝の全般的サポート |
| 抗酸化・免疫維持 | DHC ビタミンC 60日分 | 2粒 | 約5円 | ストレス対策・鉄分吸収 |
| 脂質・電解質・味 | 植物油・塩・コンソメ等 | 適宜 | 約10円 | 調整用 |
| 合計 | - | - | 約530円 | - |
この非常食で目指したのは、以下のようなものだ。
- 全てを乾物(+油、サプリ)で構成する。その心は、保存性と重量、体積効率を高めるためだ。
- 価格を(極めて)重視する。
- スーパーで売っているか、最低でも通販で簡単に手に入るものだけで構成する。
- 栄養バランスを満たすことはもちろんだが、最低限の味変や食感を持たせることで飽きる要素を減らす。
- 成人男性の一日の所要エネルギー2000kCal を満たす。
- 水は必要で良いが、加熱を必須としないこと。
最初はプロテインとイヌリン主体で考えたのだが、これだと咀嚼がないためセロトニン分泌が促せず、ストレスになる。そこで春雨とピーナッツを入れることにした。
また非常時には災害時の極限ストレス下でビタミンCが激しく消耗されるため、マルチビタミンマルチミネラルのみでは不足する恐れがある。そこでビタミンCを追加した。
塩、コンソメ等の項には、例えばふりかけを入れると味変が楽しめる。やはり栄養だけでなく少しでも快適に食べたいだろう。
油は、カロリーを補うのに必要だが、多すぎると消化不良を起こす。このため、人によって調整が必要である。一食あたり10g(大さじ一杯弱)を目安に、様子を見ながら量を調整する。
食べ方は、水を塩とコンソメで溶いて春雨用とおから用に分け、春雨はそれで戻し、おからはそれで練って団子にする。油は団子に混ぜる。春雨が戻るのには15分掛かるので、まずそちらをしてからおから団子を作ると良いだろう。ピーナッツはそのまま、あるいは砕いて混ぜる。サプリはそのまま飲む。(砕いて混ぜてももちろん構わない)
これを基に、家族4人(大人2人、高校生相当2人を想定)が30日間食べられるための「30日分・完全備蓄パッケージ」の総量を算出してみると、次のようになる。
| コンポーネント | 4人の30日総量 | 必要な購入パッケージ数(例) | 合計コスト(概算) | 役割 |
|---|---|---|---|---|
| はるさめ | 48kg | 業務用1kg × 48袋 | 約48,000円 | 主エネルギー源 |
| おからパウダー | 6kg | 1kg袋 × 6袋 | 約6,000円 | 食物繊維・タンパク質 |
| ピーナッツ | 3.6kg | 徳用袋 × 12袋 | 約8,400円 | 咀嚼・良質脂質 |
| 調味(ふりかけ) | 約1.2kg | 業務用ふりかけ × 2〜3袋 | 約3,000円 | 味のバリエーション |
| 旨味(コンソメ) | 約1kg | 業務用コンソメ × 2袋 | 約2,000円 | 非加熱スープのベース |
| サプリ(基本) | 360粒 | 100日分(300粒) × 1.2個 | 約3,500円 | 微量栄養素の網羅 |
| サプリ(C) | 240粒 | 60日分(120粒) × 2袋 | 約1,000円 | 抗酸化・ストレス対策 |
| 食用油・塩 | 4L / 1kg | 1L油×4本 / 塩1kg×1袋 | 約3,000円 | エネルギー・電解質 |
| 合計 | 約65kg | - | 約74,900円 | - |
多少余るので、一人一日あたりで出すと624円となる。これを主な他の非常食と価格比較すると次のようになる。
| 比較対象 | 1日のコスト | 特徴・メリット | 調理リソース |
|---|---|---|---|
| Spock式カスタム | 約530~624円 | 圧倒的安価・栄養完結・非加熱 | 水のみ(15分) |
| カップヌードル | 約1,080円 | 安価・強い旨味 | 要熱湯・栄養偏り |
| 乾パン (缶) | 約1,290円 | 5年保存・即食性 | 不要(要水分) |
| COMP (パウダー) | 約1,660円 | 完全栄養・高密度・信頼性 | 水のみ |
| アルファ米 | 約2,240円 | 主食の安心感・軽量 | 水60分/湯15分 |
| 完全メシ | 約2,400円 | 美味・完全栄養 | 要熱湯 |
どうだろう。他の非常食と比べてもかなり優れているように思う。まずは圧倒的な経済性、また非加熱運用であること、栄養の網羅性、更に味変と食感も付いている。
保存に必要な体積は全体で約176Lとなる。これは大型のスーツケース(90L)2個分、または段ボール(50L)4箱分になる。ただ、この80%は春雨が占める容量であるので、ここを工夫(真空パックなど)することで20%程度の削減は可能である。
また、水も必要だが、麺の戻しと飲用を合わせ、1人1日3Lとすると、30日で360L(2Lペットボトル180本分)が別途必要だ。こちらの方が体積は多いのだが、全てをペットボトルで持つのではなく、水源を確保して浄水で対応するのが良いと思う。近くに川や池、井戸などがある人は、災害用の高度な浄水器を確保しておくのが良いだろう。
さて、ここまで書いていて思ったのだが、この組み合わせは栄養バランス的には日常食に匹敵するため、普段食べても問題ない。一食あたり200円強というのはコンビニ弁当より遥かに安いのはもちろん、ヘタをするとおにぎり一個より安い。節約食として普段からでも食べられるのではないか。それならランニングストックとしておけば、非常時でも普段と変わらない食事ができることになる。栄養バランスが良いから、むしろ健康的ですらあるかもしれない。
貧乏人向けと書いたが、万人にオススメである。

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