2018年6月30日土曜日
VRと教育
Oculus Goの評判がすこぶる良いらしい。2万円台だから、買えないこともない。でも買う気がとんと起きない。なぜだろうと考えてみると、欲しいコンテンツがないのだ。
これは別にOculus Goだけの話ではないのだが、殆どがゲームとアダルト3D VRで終わってしまっているのではないだろうか。これに何とかくっついてくるのがコミュニケーション(Oculus Room)だが、自分にはこの三つとも需要がない。
この他は観光地や危険スポーツ体験、瞑想などがあるようだが、何れも一度経験してしまえば終わり、次にまた使おうとも思わない。結局は箪笥の肥やしになってしまうだろう。ではどんなコンテンツなら良いのだろうか。
一つの要望は、MRであることだ。つまり日常生活において情報を補完するようなものであってほしい。これならずーっと着けていられる。もう一つは、教育である。
タブレットを使って小中学生が勉強をするようなものは既に多数出てきているが、3Dのもの、大きさを体感できるもの、現場の雰囲気を実感できるようなものはない。恐竜の世界に紛れ込むという3Dコンテンツはあったが、知識を得るものとは違っていた。動物の大きさや走る速さの体感、特に危険動物との身近な接触体験はあってよいと思う。また歴史資産を身近に感じることもできると嬉しい。旅行モノと紙一重だが、コンテンツの系統としては学習であってほしい。
歴史もVRの得意だろう。昔の建物や生活の体感、歴史的事件に居合わせる臨場感などがあれば、記憶にも留まりやすい。
海外の美術館めぐりなども、コンテンツとしてはありそうだが、今のものは作りが適当だし、解像度も足りない。もっとリアルな体験がしたい。せめてドットが見えない程度までは解像度を上げて欲しい。
危険スポーツ体験はレジャーだが、生活における危険を体感できるもの、例えば洪水、火事、強盗、テロ、ハイジャック、子供連れ去り、地震、アダルト勧誘、特殊詐欺、スリ、ガスの不始末、感電、(体育での注意事項を守らなかったための)怪我、といったものを体験してもらう。勿論間違った行動をとれば死んでしまう。
あるいは、日常ではお目に掛かれない特殊な職業、例えば高所作業、製鉄所、パイロット、潜水士、宇宙飛行士、などの職業体験も見てみたい。
究極は、3DCGの講師が出てきて、質問に答えてくれるものだ。背後には膨大な教育コンテンツが隠れていて、必要に応じて引き出し、個人の習熟度に合わせて短時間で教えてくれるものだ。これがあったら有償でも欲しいし、何回でも使いたい。
2018年6月29日金曜日
RDBとDAppsと役所仕事
ファイル保存や認証など、単発のアプリはDApps化は簡単だが、業務アプリや基幹系は相応に難しいはずだ。これをDApps化することは可能なのか、あるいは意味があるのかについて考えてみる。
これが難しい理由の一つは、トランザクションの存在である。DApps化のためには、データベース層とアプリケーション層の両方をDApps化する必要があるが、DAppsとRDBは相性が悪い。トランザクションが多発するため、分散すること自体が不利になるのだ。
BitCoinのような1取引1トランザクションなら問題は少ないのだろうが、RDBだと1取引が多数のトランザクションを誘発する。これを全てスマートコントラクトで構築しなければならないとなると、その計算時間は膨大だ。通信遅延も含め、総量がRDBの何倍必要になるか、想像することすら難しい。
これをできるだけ回避するには、RDBのR、すなわちリレーショナルな部分を破棄するしかない。もちろん完全には破棄できないから形だけの破棄となり、上位で作りこむ。本当にRが必要な部分だけをそこで書き、重要でないところでは無視する。
RDBのRの多くの部分は、計算機資源節約と整合性確保の目的で使われていて、トランザクション自体には滅多に係らない。例えば店舗のIDと正式名称などだ。これらは夜の定期メンテナンス時間に更新すればよい。
このように、業務で本質的に必要なトランザクションのみが動くようにDBをチューニングすれば、分散NoSQLでも使い物になるはずだ。
これを実現したとしても、やはり本家RDBよりは大幅に遅く、計算機資源の必要量は膨大になるだろう。そこまでして分散すべきか、というのは一つの課題である。
もちろん定性的な意味はあって、それは無停止性である。インターネットと同じく単一故障点を持たないこと、個々のノードに高性能や耐故障性(HPC等)、UPS、高速回線、セキュリティなどが必要ないこと、スケールアウトが簡単なこと(ノードを増やすだけ)、などだ。例えば国や自治体のシステム先日の東北の地震で役所が壊滅したような場合でも、情報を守ることができる。それをどれだけ評価するか、という問題だ。
2018年6月28日木曜日
汎用エスクローサービス
エスクローとスマートコントラクトは違うようで似ている。両者を何とか結び付けられないかどうか、考えてみた。
どちらも、契約の履行とその支払いを電子的に直結し保障するシステムである。但し前者は物理的な事象(通販など)を扱い、後者では電子的な世界で閉じる。このため、前者にはどうしても中間的・中立的な存在が必要だ。これを、汎用エスクローサービスと仮置きする。
例えば通販の場合、販売者がまずエスクロー業者に品物を配達する。ここでエスクロー業者は品物を開封して確認し、注文通りのものが届いたのかをチェックする。これに合格すると、第一のスマートコントラクトが動き、エンドユーザに届いた時点で通販業者への支払いが約束される。また、エンドユーザより料金が徴収され、エスクロー業者に保留される。
次に、エスクロー業者はエンドユーザに品物を配送する。この際、配送が確認された時点で支払いが行われるよう、第二のスマートコントラクトが働く。第二のスマートコントラクトは第一のスマートコントラクトを叩くようにできている。
ここでのポイントは、エスクロー業者自体を絶対的に信用できる者と設定することだ。エンドユーザの身内代行、くらいの勢いになる。そのため、エスクロー業者は品物の確認手順書を持っていて、着いたらそれを実行する。手順書は、品物毎に標準的なものを設定する他、ユーザが指定することもできる。
例えば、SDカードのように、外観は問題なくとも、実際にデータをコピーしてみたら容量が表記と違っているとか、ブランド物のように個別に偽物の見分け方が提示されているものなどには、この手法は有効だ。一方で古美術品のような高度なチェックは難しいだろうが、そういったものはそもそも通販に向いていない。
ここですり替えが起こる可能性はもちろんゼロではないが、エスクローサービス業者は信用が命だから、手順は確実に実行するだろう。また、もしそうであっても相手は固有にならない(特定の通販業者だけが不利になることはない)。悪質な通販業者を排除することは可能だ。
さて、この仕掛けでは、必ずしもスマートコントラクトを使う必要はない。しかし、第一に、事務作業上の遅延はゼロになるし、第二に、商品がデジタルデータ(音楽、ゲームなど)の場合は確認作業は自動になる(チェックサムなど)可能性が高く、そうなるとこの手順は全自動になる。これは便利だ。
この仕掛けは、公共にも応用可能だ。差し押さえや罰金の支払い、許可認可と手数料の支払い、選挙立候補の保証金などに使えば、省力化が期待できる。
2018年6月27日水曜日
ドローンヘリコプター
https://www.gizmodo.jp/2018/05/aacus-auto-pilot-military-helicopter.html
軍用ヘリが自動運転になった、というニュース。別に軍用だからといってドッグファイトができるわけでもあるまいが、それも時間の問題かもしれない。既にドローンではできてるじゃん、とは言えるのだが、こちらはGPSを使わなくてもよく、危険な場所でも着地場所を選んで降りられるのだそうだ。
ヘリコプターとドローンでは、制御はかなり異なる。ヘリコプターの方が調節が難しく、遅延もあるので、こちらの方が難しい。だからこそこのシステムの優秀さが際立つとも言えるのだが、将来的にはドローンの方が普及しそうだ。しかし完全な入れ替わりはない。
その理由はエネルギー効率や出力だ。ヘリコプターの方がエネルギー効率が高く、最大出力も大きい。エンジンが使えるためだ。速度が速く、距離が長く、急旋回など無茶も可能だ。用途限定でならドローンの出番はあるが、ヘリコプターが必要な場面もまだ残っており、軍事はその最右翼だろう。
だが、もしこれが融合したらどうだろう。つまり、メインローターはエンジンで、方向制御はモーターで行うのだ。これには大きなメリットがある。メインローターの作りが非常に単純になるのだ。
今のヘリコプターのメインローターは、ただ回転しているだけでなく、色々と角度調節をしている。テールローターは角度調節はできないが、回転速調整は行っている。これだけで姿勢制御をしているわけだ。しかし、方向制御をモーター(ドローン)で行えるなら、出力制御だけでよいことになる。
メインローターの角度調節のための機構が全部なくなれば、その構造は単純になり、重量も大幅に軽くなる。出力調整は高度の変更にのみ使い、他をモーターで行うなら、そこだけはフライ・バイ・ワイヤになり、操縦もドローン並みにシンプルになる。軍事用ヘリコプターで使っていたような重装備ではなく、ドローンの手軽さで操縦できることになる。
このドローンブレードは推力を担わないので、出力は弱くてよく、上を向いている必要もなく、数も任意でよい。機体の周囲に小さなものが3、4個、横向きについている、というものでもよいだろう。テールローターはあってもなくても良いが、その場合はドローンブレードの出力が左右異なるといったような形になるかもしれない。あるいは大型ヘリコプターのように前後二つの反転ブレードがあれば、テールローターは要らない。
また、メインローターを動かすエンジンは、当然発電も可能である。ドローンブレードのための充電式電池も小さくてよく、飛びながら充電ができるだろう。また、副次効果として、機体をあまり傾けずともよいので、乗り心地は良くなるだろう。
メインブレードの角度調節機構を節約するメリット、自動操縦が簡単になるメリットに対して、新たに姿勢制御用ドローンブレードが必要になるデメリットのどちらが優先するのかは設計してみなければ分からないが、上手くいけば、家庭用やタクシードローンの速度や稼働時間を大きく向上させることができる。検討してみる価値はあるだろう。
2018年6月26日火曜日
超音波OS
https://wired.jp/2018/05/07/ultrasonic-signals/
既に、スマホには超音波を受発信する装置(マイク、スピーカー)が備わっているので、ソフトさえあれば通信は可能である。記事にあるように、まだ標準化の類が備わっておらず、規制もないため、今は野放しの状態だ。記事では危険を煽る書き方になっているようにも読める。
但し勿論、上手に使えば有効な技術だ。単純に搬送波として使うのも良し、超指向性のような使い方もあるだろう。電波ではそう簡単ではないので、場所によって変わる情報や指示の仕方としては、超音波は即効性があり(今のスマホを使えるので)、有望だ。
となれば、OSにAPIを組み込んで汎用化すべきである、というのは自然な流れだろう。緊急地震速報のように大雑把な位置ではなく、屋内でも地下でも数m程度の誤差で場所を特定して情報提供できるのであれば、応用はいろいろある。一方でセキュリティも大事だから、その辺を規格化すればよい。
スマホにはもうAlexaのような音声認識機能は付けられるから、APIと言っても音声でも良いかもしれない。起動トリガだけにしておいて、施設からの音声案内を受け付けられるようにするとか、人間向けの音声案内を通常音波で、機械向け情報を超音波で、同時に提供する、などもできるだろう。
2018年6月25日月曜日
AI学習「辞書」の扱い
IMEの辞書にはローカルデータがあるが、AIには今のところない。これを検討すべきだ、というのが今回の主張だ。
AIを使うとき、ユーザ専用のAIを用意してユーザのデータで学習すするのか、あらかじめベンダが学習されたAIを使うのか、というのは問題だ。あまりに初期のAIがお粗末だと売り物として問題になる。そして折角ユーザデータで鍛えても、その結果はベンダにフィードバックされない。一方で、ユーザとしても自らのデータを大量に揃えるのは面倒だ。そのためにはベンダにあらかじめ学習しておいて欲しいが、そのデータはユーザ側にある。
Googleのような使い方では、ユーザデータ(検索キーワード)は全面的にGoogleに渡ってしまう。だからユーザ辞書に相当するものはない。しかし業務システムでは、この問題は重要だ。ライバル会社のデータで賢くなったものを貰えればその会社はありがたいが、そんなものをベンダ経由であっても他社に渡すというのは抵抗があるだろう。
この問題を解決するのは容易ではない。アーキテクチャを分離して、ユーザが渡してよいと思うものを(AIで?)選別し、貰えるデータはベンダAIの学習に、貰えないデータはユーザAIの学習に使い、その結果を統合する、という仕掛けが必要なのだが、AI同士をどう結びつけたらよいのか分からないのだ。
もしこの研究が上手くいけば、以前の提案「AIの三階層アーキテクチャ」の解決にも道が開ける。これを研究しているところがあるのだろうか、非常に気になる。
2018年6月24日日曜日
ハイテク置いてけぼり層
技術は相変わらずすごいスピードで進んでいるのだが、最近それを気軽に試せなくなってきている。その理由は言うまでもなく、オゼゼである。先端技術製品の値段が上がっているわけではない。生活が苦しくなってきて、同じ値段のものでも買えなくなってきているのだ。
例えば最先端のスマホを2年毎に買い換える、これだけでも相当に苦しい。VRが出てきたときに、たかだか1万円のゴーグルを買うのに散々悩む。PCは壊れるまで使う。昔はこんなことはなかったのだ。
例えばラジカセやらMDやらを買ってはメディアも箱買いしていたり、PCも15万とか20万とかのものを普通に買っていた。本も毎月十冊以上は買っていたように思う。今はとんとご無沙汰だ。
今で言えば、スマホは何とか持っているが、VRはちょっと、というレベルだろう。PCもないか、安いノート1台、という人が大半ではないだろうか。ゲーム機も昔ほど流行っていないように思える。Switchくらいが関の山で、PCゲームは一部マニアのものになってしまっている。
今後もこの傾向が続くとすると、スマホをプラットフォームとするゲームやI/Oはそこそこ流行るが、新しいハードウェアを必要とするものはあまり流行らない、ということになる。一般大衆ではなくハイソ向けになってしまい、妙に高級な、一般受けしない余計な機能がついてしまったりして、ますます疎遠になるかもしれない。
全人口の1割くらいが普通に買えて、その下の2割くらいが頑張れば何とか買えて、残りは高嶺の花、蚊帳の外、という時代が来るのかもしれない。これでは壁は無くとも、銀鉄やジャッジ・ドレッドの世界と何も変わらない。それは「自覚のないスラム」と言えるかもしれない。
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