2019年7月8日月曜日
EaaS
Everything as a Service、というらしい。ヒューレットパッカードエンタープライズ(HPE)社が、3年後を目処に全ての製品をサービスにする、と宣言したそうだ。HPは普通のWindows PCもChromebookも出しているが、HPEの方はサーバだからまだ簡単だが、クライアントとてリース・レンタルにすれば同じことであるから、全てをサービスにすることは可能だろう。
考えてみれば、色々なモノがサービス(リース、レンタル)になってきた。家(賃貸)はもちろんだが、衣服(Amazon Prime Wardrobe)、家具(CLAS)、家電(かして!どっとこむ)、宝石(JENES)、電子書籍(Amazon Unlimited)など、従来の感覚から一歩踏み込んだサービスが登場してきている。これにメルカリのような、中古での流通を含めて考えるなら、もう「買うのがデフォルトで、借りるのは例外」ではなく、「借りるのが当たり前で、買うのは例外」という時代に突入しているように思える。
これを、ある視点から歓迎したいと思う。その視点とは、廃棄だ。
レンタルということは、必ず返さなければならない。所有権はレンタル会社にあり、故障したら修理ないしは交換もレンタル会社が引き受けることになる。通常は別の品との交換になるだろう。そうすれば修理もゆっくりできるし、壊れた壊れてないの押し問答になることもない。定期的に交換することにも抵抗がなくなるはずだ。
どうしようもなく壊れて修理不要になれば廃棄するのはレンタル会社である。これは、不法投棄がほぼ無くなるというメリットがある。また、必要ならリサイクルも完璧にできる。更に言えば、レンタル用であることを見越して、分解しやすい、単一の素材で作る、などの製品を設計することにも力が入るだろう。更には、頻繁に送付が起こるので、サイズの統一や、組み立てや折り畳みなどがしやすい構造にもモチベーションが掛かる。これも廃棄や修理の際に有利に働く。
これらは、廃棄する際の基準が一定になる効果もある。新品で捨てられるような勿体無いことが起き辛いし、もし生活スタイルに合わないとなれば簡単に交換できるから、そういう意味での無駄も生じにくい。収入の変動に合わせてグレードを上げ下げするのも容易だ。
結果として、モノの使用効率は向上し、ゴミは減り、環境にプラスに働くはずだ。
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