2026年3月21日土曜日

琵琶湖の水止めたろか


 映画『翔んで埼玉 〜琵琶湖より愛をこめて〜』の中で、琵琶湖の水を止めて(京都大阪方面への放水を止めて)大阪を困らせる、しかし滋賀県の大部分は水没してしまう、という描写があった。これは関西ではよく言われる冗談でもある。「琵琶湖の水止めたろか」「滋賀が先に水没するで」というのが定番である。

これが本当なのか、Geminiに調べてもらった。

まず、琵琶湖の水を止めると滋賀県が水没するというが、水位が何m上がったらどの程度水没する、という目安を調べてみると、

• +1m 〜 1.5m【現実的な大災害レベル】 • +3.76m【観測史上最悪のリアル水没】1896年(明治29年)の「琵琶湖大洪水」 • +約30m【限界突破・京都への漏水レベル】山を貫通しているJRの鉄道トンネルや高速道路のトンネル群に水が到達し、そこを水路にして京都方面へ水が抜け出す • +約80m【完全なる「琵琶湖県」の誕生】

というレベルなのだそうだ。琵琶湖には、大小合わせて約120本もの川から水が流れ込んでいる一方、の水が外へ出ていくための自然の出口は、南端にある「瀬田川」ただ1本しかない。この一本が京都に入ると宇治川と名前を変え、京都を出ると桂川・木津川とつながり淀川になる。淀川における瀬田川の流量は約50%である。つまり瀬田川の水を止めても淀川は枯れない。

次に、琵琶湖の標準的水位に対してどの程度水を放出できるか、その限界について調べてみた。すると、法的な限界としてはマイナス1.5m、物理的な限界(排水口の高さ)はマイナス4.8mなのだそうだ。

また、琵琶湖に流れ込む水の量は、平均して0.02m分になるのだそうだ。つまり毎日0.02mづつ水位は上がっており、その分を下流に放出しているのが現状なのだそうだ。

ここから考えると、1m水位が上がるには50日掛かる。映画にあったような水没を30mとすると、そこまでには1500日(4年)掛かる計算だ。映画がこれを誇張していることは明らかである。

水没せずに大阪を苦しめるためには、まず限界まで水を放出しておいてから止めるのが良いだろう。すると、マイナス4.8mまで放出すれば、それが元の水位に戻るのには240日(約8ヶ月)である。

そのためには、瀬田川の放出量を最大にする必要があるが、その限界値は一日に0.1mだそうだ。つまり4.8m放出するには48日掛かる。そしてこの程度の量では京都大阪が洪水になることはまずないのだそうだ。

つまり、滋賀県は戦略的にまず48日掛けて水位をマイナス4.8mまで下げておけば、その後240日は全く安全に放水をストップすることができる。

一方、大阪がどの程度渇水に耐えられるかをGeminiに推測させてみると、

  • 1〜2日目:取水不能とパニックの始まり
  • 3日〜1週間:都市機能の完全停止(衛生の崩壊、医療・経済の停止)
  • 1週間以降:残されたわずかな水源への依存(他の川からの流入に依存するが圧倒的に足りない)

となり、わずか1週間で壊滅的な打撃を与えられることが分かった。法的な限界であるマイナス1.5mまでの放水をしておいて、そこから+0.5mまで40日耐えれば、滋賀県の勝ちだ。

というわけで、「琵琶湖の水止めたろか」作戦では、圧倒的に滋賀県が有利、というのが結論となった。滋賀県の皆さま、おめでとうございます。

0 件のコメント:

コメントを投稿

注目の投稿:

琵琶湖の水止めたろか

 映画『翔んで埼玉 〜琵琶湖より愛をこめて〜』の中で、琵琶湖の水を止めて(京都大阪方面への放水を止めて)大阪を困らせる、しかし滋賀県の大部分は水没してしまう、という描写があった。これは関西ではよく言われる冗談でもある。「琵琶湖の水止めたろか」「滋賀が先に水没するで」というのが定番...

人気の投稿: