2019年5月7日火曜日

VIP席VR


映画館の真ん中当たりの色が違うシートやカウチシート、コンサートの最前列、オペラ座の貴賓席など等、いわゆるVIP席にカメラを置いたライブ映像配信というのは十分に考えられるのだが、どうもその映像を配信するのが自宅のVRゴーグルというのは頂けない。どうせならゴーグルなしで、それも仲間と一緒に、実際にVIPな(豪華な)席に座り、軽食と飲み物のサービスくらいは付けた上で見たくないか。

これをカラオケルームのような個室が並んだところでやる。例えば10人くらいまでが入れる部屋の一面を全面スクリーンとして、液晶シャッター式のメガネに対応する立体映像を流す。ここも難しいところだが、8Kなどにすれば立体でなくてもよいかもしれない。スクリーン背後には高音質スピーカーを置く。そこを窓に見立てて、劇場や試合場が見えるようにするわけだ。必要なら双眼鏡で覗いても良い。この双眼鏡も、実はVRゴーグルである。

これとは別に、テレビ中継のモニターも用意しておく。アナウンスやアップの映像はそちらを参照するものとして、それも同時に投影する。VODにはできるが、それも含めて一つの映像コンテンツなので、スクリーン側の映像は、マルチアングルなど細かいことはできない。モニターの映像は、モノによっては色々変えられるようにしてもよいだろう。また、巻き戻しは不可能とする。再現スローはモニター側でやってもよい。

どうだろう。中身はタダの映像コンテンツだとしても、こういった臨場感を演出する工夫をきめ細かくやれば、一つのエンタテイメントとして成り立つのではないか。極端な話、そのコンテンツが映画だってよい。複数の人間が、他人を気にせずに体験を共有できるということ自体に、人はカネを落としてくれるのではないか。

2019年5月6日月曜日

時限個人情報提供


既に、一定の時間が経つと消えてしまうメッセージや動画などが、SNSサービスで提供されていて、若者は結構使っているそうだ。もちろんキャプチャーされてしまえばおしまいなのでセキュリティは完璧ではないが、その分大量に流れるため、埋没するようなちょっとしたものであれば十分に使える。

個人情報の扱いにおいても、そのような「期限付きで使わせて上げる」といったような提供なら、もっとカジュアルな提供が可能ではないかと思う。一度提供したら二度と消せない、というのではなくて、時間が経つと消えてしまうようなものだ。

もちろんこれには相手が信用できなければならないし、それなりの技術も必要だ。だがそのどちらも、やろうとすればできないことはない。

今、国では、「情報銀行」のような仕掛けを作ろうとしている。これは情報の提供先と報酬などを管理するためのものだが、ここにはこの「時限情報」という概念はない。当然、仕掛けも無い。しかしこの概念を組み込むには、この「情報銀行」がベストだろう。

技術的にはk-匿名化や暗号演算など、要素はある。後はアーキテクチャをどう考えるかだが、法も含めたデザインをすることで、厳密には無理でも高い確率で上手くいくようなことは可能だと思う。

それで個人情報の提供量が一桁上がるのなら、企業としても無理にデータを保持せずとも良いと考えるところが出てきてもおかしくない。十分に検討に値する概念だと思う。

2019年5月5日日曜日

降圧弁当箱


弁当を持ち歩く人も増えているが、汁漏れの問題は相変わらずだ。これを防ぐには密閉が必要だが、タガを使う方式では外れるのが心配だし、経年劣化でも緩んでしまう。閉めても密閉が確認できないのは心配だ。

そこで考えるのが、閉めた後に空気を抜くことで密閉する方式だ。これならパッキンが緩んでいれば直ぐに分かる。開ける時には弁を付けておけばよい。

空気を抜く方法は、真面目にポンプを使うのも良いが、弁に工夫をしておく、弁当箱自体のたわみを利用するなどもある。また、せっかくこういう構造をとるのだから、蓋は被せるのではなく、落とし込む形にすべきだ。そうすることで、万一汁が漏れても蓋の上にまず溢れ出すので、ここに吸水シートを置いておくことで被害を軽減することができる。

調べた限りでは、弁を持つ弁当箱はあるが、ここまで工夫したものは見当たらなかった。そんなに難しいものではないはずだ。どこかで是非作ってみて欲しい。

2019年5月4日土曜日

パラメトリック保険


https://wired.jp/2019/03/27/post-apocalyptic-insurers-are-trying-out-a-cash-bomb-strategy/

ある保険の対象として事前に取り決めされた災害のうち、ひとつでも当てはまるものが発生すれば、契約者全員に一定額が自動的に支払われる、という保険だそうだ。

これは良いと思ったのだが、同時にまだ荒削りだな、とも思った。一つには、日本は電子決済がまだあまり発達していない。第二に、通常の保険と連動していない。二重に支払うことになってしまう。第三に、災害の発生と罹災が繋がっていない。

もう少し進められれば、と思う。例えばこうだ。
  1. 罹災の認定前には上限を定めて現金が「貸与」される。罹災認定後にこれは相殺される。非認定となれば保険料から差し引かれる。足りなければ請求される。
  2. 貸与金の引き出しは、コンビニや銀行のATMで可能とする。それに備えて、複数のID確認手段が提供される。例えば指静脈や手のひら静脈をあらかじめ登録しておくと、それに対応するATMならカードなしでおろせるなど。
  3. 保険会社と土木業者などが連携しておき、保険者の指定で支払が直接行われる。
他にもいろいろ考えられるだろうが、発想の「根」は良いので、潰さないように上手く育てて欲しいものだと思う。

2019年5月3日金曜日

IPテレビインフレーション


NHKがネットワーク配信をするようになったのだが、これで受信料を払え、ということになるのだそうだ。ネットワークは放送専用の設備ではないから、ちょっと無理があるように思う。

まあ、ここはこの話ではない。5Gでパケット代が安くなってきたら、今のradikoと同じような感じで、TVerを凌ぐ大量の動画配信チャネルが出てきてもおかしくないのではないか、と考えたからだ。単純に言えば、AIで自動で動画を作る、VTuberが一人づつチャネルを持つなど、素人や半素人の乱立時代が来るのではないか、ということだ。

大昔、NHKがTVMLというのを作ったことがある。これはもう死に体だが、要するにシナリオを書けば動画ができる、というのがその基本的発想であり、この思想自体は有用だ。

キュレーションメディア(GunosyやSmartNewsなど)が拡大して、アナウンサーが読み上げるだけの番組から始まって、それを5分に纏める、本人が暇にしているのを見越して通知するなどしながら自動生成するタイプのオンデマンド系のものと、ターゲットを細分化したチャネル(年齢別、思想別、趣味別、言語(国)別、宗教別など)が出てくるのではないかと考えている。

一日中ニュースを流しているようなものとは違い、民法のように一日中何かを流している。視聴者は少ないが、作る労力も少ないのでそれに見合う、というわけだ。この大元となる番組を作っておき、そこからターゲット別にコンテンツを抜き出したり、AIでアレンジしたりして作成する。

ニュースは一番簡単だ。産経と赤旗とはよく言う言葉だが、ニュース配信社からのニュースを買ってきて、ターゲット別に仕分けし、解説部分は各々自動生成して、AIアナウンサーに読ませれば良い。スポーツなどは、各々ひいきのチームの視点でアナウンスやダイジェストを作り変える。

アニメチャンネルのようなものは今でもあるけれども、そうではなく、子供が飽きた頃に教養番組やニュース(もちろん子供向け)を挟めば、一日中それを眺めていても良い、というようなものも可能だろう。また、例えば入院患者向けチャネルとして、運動の時間を知らせたり、その指南をしたり、投薬を忘れないよう促したり、ということもできるのではないだろうか。

今や、スマホを片時も離さないような人も出てきているが、まだ操作が必要な点では改良の余地がある。その究極の答えが、タブレットに一日中表示されるカスタマイズチャネルだ、というのは、けっこうありそうな気がする。

2019年5月2日木曜日

人型ロボット大工


別項の「半3Dプリンタ住宅」において、住宅を3Dプリンタと規格化された材料のみで作る方法を提案した。これには当然3Dプリンタが必要だが、必ずしも従来の形をしている必要はないのではないか、と考え始めた。

その時に想定していたのは、クレーンやプロッターのようなものだった。つまり、家の最大の大きさ高さを上回る外形の支柱を立て、その間にノズルを自由に動き回らせられるものだ。しかし、建物程度の大きさになると、この設置だけでも大事である。

位置決めさえできれば、独立して動き回れるロボット形態の方が自由度が高くなるのではないか。もちろんその分作業は複雑になり、建築時間は長くなるのだが、速くしたければ数を増やすこともできるし、技術者も少なくて済むし、作業危険度も低くなる。

そこで考えるのは、こんな形態だ。ロボットは二台で一組。一台目は人型(である必要はないのだが敢えてそうしよう)で、手は三本以上あっても良いが大きさも人と同程度とする。背中には材料(壁ブロック、コンクリート、樹脂タンク、樹脂棒)を背負い、二つの3Dプリンタ吐出ノズルとブロック固定用の手を持つ。

もう一台は大型犬サイズの四足ロボットで、一台目のロボットと材料置き場ないしはトラックの間を往復しながら、一台目のロボットに材料を補充する。大工と助手のような関係になる。

この大工ロボットは、高さが足りなくなれば脚立を使うなど、人の道具の多くを流用できる。また、材料はどれも小さく、例えば軽ワゴンでも十分に運搬できる。自動運転車を併用すれば、一台目でまずロボットと当面の材料を運び、作り始めている間に材料を取りに戻る、といった連携もできるだろう。

このくらい小回りが利くようになれば、例えば震災時の仮設住宅や海外支援でも、航空貨物で送れる。この際、コンクリートは世界中で手に入るから現地調達とし、ロボットとそれ以外の材料のみ送ることも可能だ。

これは、「製法の単純化とロボットの技術レベルをつき合わせて単純化した例」と言う事もできる。だが、ここまでくると、ロボットだけで家を作ることは可能なんじゃないか、と思えてくる。最初は仮設住宅でも、ここから応用を広げていき、全部ロボットで普通の住宅を作れる日も遠くないかもしれない。

2019年5月1日水曜日

半3Dプリンタ住宅


3Dプリンタで住宅を作る試みは、幾つか行われている。軍事用のトーチを作ろうというような物騒なものから、

https://techable.jp/archives/95328

のようにボランティア的なものまで様々だ。

だがどうも、その出来栄えについては不満がある。ノズルが大き過ぎる=解像度が大き過ぎて凸凹が酷い、要は綺麗じゃないのだ。もっと綺麗にしたいし、何も全てを一から作らなくても良いのではないか。以下、システムを考えてみる。

まず、「壁ブロック」を作る。これは、コンクリートブロック程度の大きさだが中身は詰まっておらず、2枚の木質樹脂製の板がナイロン糸で繋がっているだけのものだ。重ねて保管できるが、板同士を離すとナイロン糸の間隔で止まる(位置決め)。この隙間にコンクリートを充填すると、コンクリートブロック相当になる。板の素材は、外壁材を兼ねるものと内装用のバリエーションを揃える。

3Dプリンタにはこの壁ブロックを並べるロボットが併設されていて、並べる度に充填する。板だけだと位置決めができないが、広げて並べながらアームで固定し、端からコンクリートを充填していく。

こうして壁を作っていくが、ブロックのサイズに合わない半端なサイズや角の部分では、木質樹脂を吐き出す第二の3Dプリンタが壁を作る。この第二のノズルはコンクリート用ノズルより細かく、精度が高い。また樹脂なので、吐き出すと直ぐに固化する。これによって、壁ブロックと同等の空間ができるので、またその隙間にコンクリートを充填する。

更に、充填が終わったコンクリートには、樹脂の棒を突き刺す。これで横方向の引っ張り耐性を出す(鉄筋の代わり)。これを繰り返す。

壁は勿論、コンクリートの粘度を調整することで、切妻屋根までを一体で作ることが可能になるはずだ。但し二階の床はできないので平屋向きだ。コンクリートに発泡ガラスを混ぜ込むなどで、断熱性と軽量化を図ることもできるだろう。

従来のプレハブと比べると、大型の材料がないため、運搬への制約が少なくなる。最初の3Dプリンタの設置だけが大仕事だが、それさえ済めば後は材料の補充だけで最後まで全自動でできる。騒音もそんなにしないだろうから、条件さえ合えば夜通し作ることも可能になるだろう。

これで、コンクリート住宅が木造住宅並みに安く早く作れるようになれば、また生活事情も変わってくるのではないだろうか。

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