2019年5月6日月曜日

時限個人情報提供


既に、一定の時間が経つと消えてしまうメッセージや動画などが、SNSサービスで提供されていて、若者は結構使っているそうだ。もちろんキャプチャーされてしまえばおしまいなのでセキュリティは完璧ではないが、その分大量に流れるため、埋没するようなちょっとしたものであれば十分に使える。

個人情報の扱いにおいても、そのような「期限付きで使わせて上げる」といったような提供なら、もっとカジュアルな提供が可能ではないかと思う。一度提供したら二度と消せない、というのではなくて、時間が経つと消えてしまうようなものだ。

もちろんこれには相手が信用できなければならないし、それなりの技術も必要だ。だがそのどちらも、やろうとすればできないことはない。

今、国では、「情報銀行」のような仕掛けを作ろうとしている。これは情報の提供先と報酬などを管理するためのものだが、ここにはこの「時限情報」という概念はない。当然、仕掛けも無い。しかしこの概念を組み込むには、この「情報銀行」がベストだろう。

技術的にはk-匿名化や暗号演算など、要素はある。後はアーキテクチャをどう考えるかだが、法も含めたデザインをすることで、厳密には無理でも高い確率で上手くいくようなことは可能だと思う。

それで個人情報の提供量が一桁上がるのなら、企業としても無理にデータを保持せずとも良いと考えるところが出てきてもおかしくない。十分に検討に値する概念だと思う。

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