意味不明と思われるかもしれないが、ちょっと我慢して聞いてほしい。
Youtubeの膨大な動画の中には、書籍を解説したコンテンツが多くある。15~30分程度の要約で、人にもよるが、わかりやすく解説してくれているものも多い。
また、教育コンテンツも多くある。とある男とかカーンアカデミーとか、小中学生向けのものが多いが高校大学向けのもの、企業向けや社会人学習に向けたものなども多数ある。
これらがあれば本は不要なのではないかと思う人も多いと思うが、個人的にはまだまだ本の出番が多くある。それには主に3つの理由がある。
第一は、コンテンツの「深さ」が足りないことだ。つまり、本を読めば書いてあることでも映像になると省略されてしまい、(コンテンツ制作者が考える)要点のみしか出てこないことだ。これには2つの欠点があり、一つはコンテンツ制作者のフィルターが掛かってしまい解釈がネジ曲がったり強調点がズレる、つまりは本の言っていることとは違ってしまう可能性があること(そして事実違っている映像も多い)。二つ目は省略された説明が故に納得感が得にくいとうことだ。
第二に、映像ではペースが変えられないことだ。つまり、本は興味がなかったり既に知っていたりするところは飛ばして読むが、映像はずっとおなじペースで続くので、時間効率が悪いのである。いや再生速度は変えられるとはいっても、Youtubeの場合はせいぜい2倍、有料版でも4倍である。しかもその操作はページめくりと違って非常に面倒だ。本は5倍10倍の速度で読み飛ばすことは可能だし、速読を身につければもっと高速に読める。しかし映像を5倍速にするとまず聞き取れない。
つまり欲しいのは、①簡単な操作で読み飛ばしができる、②省略されていない詳しい映像、である。②はオリジナルの作り方を変えれば何とかなるが、同じ作りだと①が実現できないので、ここには工夫が必要である。
実はこの実現方法は簡単で、画面の一部を固定にして「目次と現在位置」を常に表示してやればよいのだ。映像の中に織り込んでも良いが、ビュワーでこの「目次と現在位置」専用の表示スペースを作ってやるというのも一案だ。
映像の飛ばし見にはもう少し工夫してもらう。再生スピードは2倍が上限で、それ以上早くするときは自動的に飛ばし見になる。それも0.5秒は2倍速で再生し途中を飛ばす、といった再生にする。映像もそれに合わせる。つまり手を離していると1倍速再生、ちょっと動かすと2倍速、更に動かすと0.5秒毎に2倍速で1秒分を喋り5秒飛ばす、などとする。
またその調節は、できればスクロールバーではなく、ダイヤルやジョイスティックのようなハプティックデバイスを使いたい。Kindleのような専用端末にこれをつけてやるのがよい。
さて、3つ目の理由だが、これは単純に圧倒的にコンテンツの量が少ないことだ。Youtubeの動画数は50億本程度、本の数は2億冊ということらしいが、Youtubeの動画の半分は5分以下、40分以上のものは3%しかない。本にも色々あるが、一般的な書籍は250ページ以上あり、これを読むのには5時間は掛かる。それを映像化しようと思ったら、5時間では済まないだろう。簡単な試算だが、8時間は掛かる。まあ要するに、Youtubeの動画の殆どはゴミであり、書籍に匹敵するような良質なコンテンツは非常に少なく、本には遠く及ばないということだ。ただこれは、映像コンテンツの充実を待つしかない。これは鶏と卵の関係かもしれない。
映像コンテンツの使い勝手が本と同等以上になり、こういう専用デバイスとコンテンツが十分にあれば、本を捨てても良い。以後「本棚」は歴史に埋もれていくことになるだろう。

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