2018年12月28日金曜日

Spockの「AI運用に関する5原則」


内閣府の人間中心のAI社会原則検討会議が進めているもので、「AI運用に関する7原則」というものが制定中だ。まだ未決定だが以下のようになるらしい。
  1. AIは人間の基本的人権を侵さない
  2. AI教育の充実
  3. 個人情報の慎重な管理
  4. AIのセキュリティー確保
  5. 公正な競争環境の維持
  6. 企業に決定過程の説明責任
  7. 国境を越えたデータ利用の環境整備
人工知能の専門家がいないのだろうか、というなかなかシュールな内容だ。何の原則だかよく分からない。自分だったらどう作るだろうか、考えてみた。
  1. AIの出した判断を実行する際の最終的な責任元は、全て実運用者とする。
  2. AIベンダは、疑義が生じた場合にAIが出した判断の根拠を提示する義務がある。
  3. AIを騙す、あるいは恣意的な判断に誘導する行為をしてはならない。
  4. 自己進化するAIには、必ずそれに見合う確実な停止措置を施さなければならない。
  5. AIの判断に基づく行動は、適切な法の統治下に置くものとする。その対応の責任は実運用者にある。
一部は被るが、大部分は全く違ってしまった。どちらが適切かは読者の判断に委ねる。

2018年12月27日木曜日

AI-SFA


Salesforceが一時期はやったが、その後使われているのだろうか。特に日本で。自分も無料アカウントを作って少し弄ってみたが、実用には至らなかった記憶がある。

恐らくちゃんと使えば強力な武器になるのだろう。しかし大きな二つの問題がある。第一は、少なくともその初期においては膨大な入力が必要だ、ということ。もう一つは、SFA独特の概念を、最初から理解していなければならないことだ。

顧客との連絡は、普段からメールや電話などで行っている。日報、週報なども既に作っているフォーマットがあるはずだ。顧客管理はExcelでやっているかもしれない。それも各自が別のフォーマットで。各々に独自部分はあるにせよ、既に部分的には行っていることだ。そのスタイルを崩せ、SFAに統一せよ、と言っても、反発が大きいのは想像できる。

そこで考えるのが、既存のやり方を全く変えないでも導入できるAI-SFAだ。

まず、AI-SFAに個人のアカウントへのアクセス権を与える。すると、過去のメールやファイル、システムへのアクセスの記録を全て検索し、必要なデータを自分で収集する。例えば顧客とのアポイントのやり取り、出張旅費の精算、日報などから、どの顧客と会ったかが分かる。それが雑談なのか情報提供なのかプレゼンなのかまで類推する。その頻度、売り上げ実績から、その人にとって優良顧客なのかどうかも判明する。他の営業との比較で得手不得手もわかる。

もちろんこれは別の画面で表示されるが、既存のやり方を変える必要はない。だが徐々に情報は新システムに溜まっていくし、例えば暫く話していない顧客との会話を推奨されれば、新システム経由でアポを取るようになるだろう。日報も新システムが自動で作成してくれる。そういうことが続いていくと、何時しか新システムに移行できる。

既存の情報の分析は、一般的なAIの分析とさほど変わらない一方、個々のシステムや個性に対応するための工夫は必要である。最初は会社毎のカスタマイズが必要かもしれないが、そのうち共通点が見えてきて、ソリューションとして確立するようになるのではないか。

2018年12月26日水曜日

食べられる再帰性反射素材


https://internet.watch.impress.co.jp/docs/event/1155167.html

これには拍手。食べ物にプロジェクションマッピングをするというデモだが、これに使われているのは食べられる再帰性反射素材だ。

考えてみれば、最も単純な再帰性反射素材は透明な球体であれば何でもよい。つまり砂糖、寒天、塩、その他(磨けば)透明になる食材なら何でも良いわけだ。この記事ではキャラクターを動かしていたが、自分だったら「豪勢な料理を装う」のに使う。つまり、貧相な食事に豪勢な料理の絵を映して、つかの間の豪華気分を味わうわけだ。

この再帰性反射素材には味が付けられるから、こんなことも考えられる。
  • 宇宙船や僻地での食事に使う。
  • 長期保存可能だが無味乾燥な栄養食品(COMP的なもの)を大量ストック。
  • 3Dプリンタで好きな形にする。
  • 所望の味にする再帰性反射素材をまぶす。
  • プロジェクションマッピングで、その形と味の食材の映像を映しながら食べる。
まあプリントしてしまっても良いのだが、これなら動きも投影できるから、溢れる肉汁とか弾ける脂とかも表現できそうだ。

何だか本当に実現可能な気がしてきてヤバい。

2018年12月25日火曜日

Samsung DeXの詰め


https://www.galaxymobile.jp/apps/dex/

あまり流行っている様子がないのが気になるが、DeXには注目している。まだSamsungと心中する気にはなれないが、このような使い方の提案は大いに気に入っている。これでPCが不要になるかもしれないと思えば、その効用は計り知れない。

出歩く際にはスマホで、出先や会社、在宅勤務では使いやすいI/Oが整っている。何れにおいても会社ないしは自宅環境を直ちに再現できる。スマホを外せば機器はタダのドンガラになるのでセキュリティは万全。これは非常に便利だ。ただ、コンセプトは良いとしても、詰めが甘いのが気になる。
  1. ノート型のDeXステーションを提供すべきだろう。かつてASUSが出した「PadFone 2」のノート版や2in1版だ。しかも複数のサイズでラインナップする必要がある。但し、PadFoneそのままではスマホのサイズが決まってしまうから、以後の開発に制約が出る。これを解消する工夫をすべきだろう。
  2. 企業ユースなら、既存の認証環境との接続を保証する必要がある。ADを始め、主要な認証環境への接続が可であることをアピールする必要がある。
  3. VDIへの考え方を整理すべきだ。今のDeXはローカルのみで、VDIやリモートデスクトップ系のソフトへの接続に言及がない。
  4. ローカル環境と会社のイントラ環境の切り分けやシームレス化についての考え方を整理すべきだ。例えばSharePoint連携やFTP・WebDAVのようなファイル連携をどう考えるか、OneDriveのような大規模オンラインストレージとどう向き合うか、などだ。
  5. 当然、DeX環境と企業環境の接続に際してのセキュリティには言及すべきだ。スマホは外界と直接接しているから、ウィルスを持ち込む契機になるからだ。
面倒であれば、GoogleやMicrosoftべったりでも構わない。例えば認証にGoogle認証を使い、GoogleファミリーリンクやG Suiteの仕掛けを転用するなどでも良い。要は、大画面とキーボードを使える環境がシームレスに実現できれば良いのであって、ソフトで色気(独自性)を出すのはまだ気が早いだろう。

一つの考えとして、ローミングのキーとして使うという方法が考えられる。以下はそのアイデアだ。
  1. ノートPCやデスクトップPC様のハードウェアは、基本的に「ネットブート端末」である。これは、市販のノートPC等の設定をちょっと弄るだけで作成できるし、Chromebookのようなものでもよい。
  2. ブートイメージは、スマホの中に存在し、スマホがイントラネットと接続した状態でないと、端末はブートできない。(キャッシュはない)
  3. スマホが複数ある場合には、あらかじめペアリングした端末のみを信用する。あるいは選択できる。
  4. スマホは認証機能を兼用する。即ち、ネットブートした後にイントラの認証を受けるに当たっては、スマホの生体認証やパスワード等を必要とする。
  5. ブートイメージは、ChromebookのようなブラウザOSか、Windows Remote DesktopのようなVDIソフトである。
  6. 操作の間、端末は常にスマホと通信連携していて、通信が切れればログオフ状態になる。
必ずしもこの通りでなくとも良いが、これなら自宅でも会社でも普通に使えるだろう。自宅と会社の機器を揃えれば、重い機材を持ち運びせずとも良いし、プライベートと在宅勤務で同じ機材を使えるから楽で良い。是非とも検討してもらいたい。

2018年12月24日月曜日

IoTは全部カメラで


だいぶ昔、メーターをWebカメラで常時撮影する、というIoTを考えたことがある。その時は冗談の積もりだったのだが、Webカメラや通信回線が安価になり、本当にそういうシステムが登場してしまってびっくりしたことがある。あの時特許をとっておけば。。。

閑話休題。類似の発想として、メーター以外の受動的なセンサはカメラで代用する、という考え方はあってよいと思う。例えば水位センサや位置検知などは、フローティングスイッチやレーザー測距器など色々手段があるのだが、適材適所でいくのではなく全てカメラと画像解析でやってしまいましょう、とするのだ。

もちろんそれは大いなる無駄なのだが、メリットもある。調達が簡単になるし、いざ何かあった時に潰しが利く、というところだ。例えば上の水位センサだが、レーザーより精度が数段落ちるデメリットはあるのだが、ある日水位だけでなく水の色も見たいとなったとき、センサを追加しなくてよい。

あるいは距離センサで、一定の距離でアラームが出るようにセッティングしていたとする。その距離の基準が変わった場合、従来なら現地に行ってセンサの再調整が必要なところ、ソフトの書き換えで済む。

一つ二つならあまり変わらないが、例えば浄水場の集中管理をしている、などといった場合では、現地にいちいち行くだけでも大変だ。それがボタン一つでできるのなら、大いに管理の手間が省けるはずだ。

同様に、アクチュエーターも「人型ロボットの人型の手」で操作するようにしておけば、つぶしが利くはずだ。SFでよく出てくるような、本来の使い方ではない使い方をしてピンチを切り抜けるようなアイデアが出たとしても、従来型のアクチュエーターでは無理だろう。人型の手で操作するように作っておけば、イレギュラーにも対処できるはずだ。

2018年12月23日日曜日

しゃべる機械、聞く機械


Alexa、Googleアシスタントなど、しゃべる機能が家電についてくると、もう一つ期待したいことが出てくる。それは、機械同士が会話することだ。

もっとも簡単には、時計との会話だ。例えば洗濯機が、「洗濯機だけど、8分経ったら教えて」と時計に言って、洗濯を始める。時計が、「洗濯機くん、8分経ったよ」と言ったら、洗濯機は「OK、ありがとう。次は2分後に教えてくれるかな」と言って脱水を始める。

洗濯機にはタイマーがついているが、これなら洗濯機にはタイマーが要らない。時間を測る機能は、全て時計が担ってくれるからだ。そして時計は自分の仕事に誇りを持っているので、その計測は正確だ。だからオーブントースターのようにいい加減なぜんまい式タイマーとは違い、正確に測ってくれる。

この仕掛けの良いところは、音声が届く範囲がすなわち「場」になっているところだ。近くであることが物理的に保証されること、また通信ではなく原則として放送になっていることだ。「洗濯機くん」と言って相手を指定してはいるが、実際にはその会話は全ての機械が聞いている。だから洗濯機が洗濯をし終わる頃に乾燥機がウォームアップを始める、掃除をしている間には換気扇が自動で回る一方で食器洗い機はドアを開けない、といった「配慮」をすることも可能だ。

機械が一つ増えることで連携は多数可能になる一方、個々の機械の機能はシンプルで良い。これは機器のコスト低減にも貢献する。会話に人間が干渉して、やり方を変えることだってできる。「8分じゃなくて10分にして」と言えば、洗濯機は余計に洗濯をしてキレイにしてくれるが、それは洗濯機の機能として作りこまなくても良いのだ。

まあ実際には音声でなくてもいいし、通信で繋がっていればバリエーションは広がるのではあるが、インターフェースがヒューマンインターフェースと同じになれば、進み具合もわかるし干渉もできるし、何より親しみが沸くというものだろう。

2018年12月22日土曜日

複雑条件でのマッチングサービス


結婚相手探し、ボランティア、売ります買います、といったマッチングサービスは既に多数存在し、商用化しているものも多い。だが、まだマッチングが拡大する余地はあって、それはまだ余り気付かれていない。それは、極めて複雑な条件のあるマッチングサービスだ。

例えば、情報システムの導入やリプレースでは、マッチングという発想はしないだろう。しかしよく考えてみれば、例えば「昔自作したシステムを汎用のシステムに移植しようとしたときの難易度」というのは、マッチングの一種である。あるいは、社内で複数の似たようなシステムが立ち上がっているのが分かったのでこれを統合しようとしたとき、どのシステムをベースにどう改造するのか、というのには、各々のシステム間の「距離」(移植難易度)を最小にする、という目標が立てられるはずだ。

もちろん、フルカスタムで調査をするということは、今までもやられてきただろう。これを自動化する、標準化するなどというのは、新たなビジネスになるのではないだろうか。
例えばこんな感じだ。自治体が使っている業務システムの保守費用がかさんできて、これを何とか減らしたいとする。共同利用を進めたいが、自分の周囲の自治体は別の業務システムを使っていて、統合するのは困難だ。しかし遠くの自治体に、殆ど同じシステムを使っているところがある。これなら修正箇所は少なくて済む。

同一のベンダが提供しているシステムなら話も早いだろうが、そうでなくとも同じOSSを使っているとか、DRの考え方のレベルが揃っているとか、視点は色々あるだろう。システムの特徴を何とか指標にして、何を我慢すれば幾ら儲かるかが概算ででも分かれば、決断はずっとしやすくなる。

従来、これは顧客の提案が起点になったものだが、遠くの同業者まで覗きに行くのは困難だし意欲も沸かないだろう。ベンダが手動で調査し提案することで、顧客もベンダもWin-Winの関係が築けるのではないだろうか。

問題は、どういった指標でどういった調査をすれば良いのかが分からないことだ。これができないからこそ進んでいないとも言えるのだが、近年のオープンデータの流れを汲んで外枠から攻める(似たような環境の企業を付き合わせる)ようなことは可能に思える。検討の価値はあるはずだ。

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