RF1だったと思うが、サラダに使うきゅうりとして、トゲのない(少ない)品種を選ぶだか開発しているだかという話を聞いたことがある。惣菜に使うきゅうりなのだから味を追求するのかと思いきや、トゲとはこれ如何に、と思って調べてみると、トゲがなくなることで雑菌が残りにくくなり、消費期限を伸ばせるのだという。言われてみればこれはアリだ。
以前も、
https://spockshightech.blogspot.com/2018/04/blog-post_13.html
のようなことは考えたことがあるのだが、これを更に突き進めていったらなかなか面白いものが出来るのではないか、と考えた。例えば、
- 葉や茎が殆どなく、いきなり実が生えるなど、可食部が大部分となる植物。
- 光を当てる必要なく、栄養供給のみで育つ植物。逆に、光を当てるだけで栄養供給が不要(空気中の窒素を固定する)な植物。
- 一定の温度で育つ植物。気温の変化を検知して実をつける植物は多いが、それが必要ない。
- 栄養バランスが完璧な植物。
- 逆に、特定の栄養分を極端に多く作ってくれる植物。糖分、脂肪分、タンパク質など。
- 成長速度がとんでもなく速い植物。
- 二酸化炭素を物凄く吸収してくれる植物。
- 育つ方向を電気制御できる植物。
- 四角く真っ直ぐに育つ木(建材用)。
- 最初から難燃成分を含んだ木(建材用)。
- 極端に腐りにくい木(建材用)。
こんな植物が現実にあれば、広い土地がなく日照が悪くても、食料や木材が生産できるようになる。また、植物工場にも対応するだろう。こうなれば、食料や建材、更には燃料や合成樹脂などを、全て工場で調達できる。広大な森林や田畑、果樹園、石油採掘までもが必要なくなるわけだ。これらはもちろん地球温暖化の対応に役立つし、食糧問題や水不足など、あらゆる地球的規模の環境問題の緩和に役立つはずだ。
これを動物に応用するならば、殆どが可食部の牛豚鶏とか、骨のない魚とかが考えられる。ここまでくるとちょっと気持ち悪いが、考えてみれば今の牛豚鶏も品種改良を重ねてきた結果、原種とはかなりかけ離れた生物になっている。それがちょっと早く進化しただけだ。
さて、こんなことが本当に可能なのかどうかだが、時間軸を別にすれば今の農業試験場のやり方(育てて選別して、の繰り返し)で十分に可能だし、遺伝子組換えを併用すればもっとスピードは上げられるだろう。
問題になるのは安全性だろう。ただ、食の安全性というのは多分に安心(感情)の要素も含んでいる。遺伝子組換え植物に警戒心を抱く人も多いが、これには根拠はない。しかし実際、そういうj表記の食品の方が高く売れるのが実態だ。科学的に安全な食物というのは極めて定義が困難だが、これは何とか頑張って証明してほしい。
その一方で、糖分や脂肪分といった要素に抽出してしまえば、あるいは木材なら細胞を不活性化してしまえば、その心配は無くなるはずなので、初期にはそういったものを中心に開発するのが良いだろう。
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