2019年9月13日金曜日

冷凍置き弁


オフィス街には食堂と弁当売りが跋扈しているが、最近は配達弁当も多い。事前予約するものもあるし、大きいビルではその一角に販売コーナーを一時的に設けるようなところもある。

弁当は、廃棄の問題が常に付きまとう。原価が安くても、わざわざ持っていってしかも廃棄となれば、それは当然原価に組み込まれるわけだから、割高になってしまう。そこのさじ加減は店主の腕の見せ所でもあり、悩みどころにもなる。

ここにAIを使おう、などという話は当然あるものと思うが、ここではそれ以外の選択肢を考えてみよう。それが「冷凍置き弁」である。

既に「オフィスグリコ」のような置き菓子サービスは存在している。富山の薬売りのように、オフィススペースにあらかじめ少量の菓子を置いておいて、セルフサービスで売る、というものだ。一方、冷凍の弁当というものも存在する。これは主に、要介護者や高齢者、あるいは糖尿病患者などが利用することを想定しており、カロリーや栄養素が計算されている。一般的には冷凍宅配で届くもので、Amazonなどでも売られている。メニューは豊富で、毎日食べても飽きないだけの数はある。ただ、通常の弁当と違って新作の頻度は低いようだ。この二つを組み合わせる。

即ち、職場には冷凍庫と電子レンジと集金箱を置き、ここから冷凍の弁当を取り出して支払い、電子レンジで解凍して食べる、というものだ。冷凍であるので、置き菓子と同様、日持ちは十分だ。売れ残りはゼロにできるし、補充も毎日でなくてよい。LPWAセンサをつけておき、補充のタイミングを最適化するようなこともできるだろう。

この仕掛けには、もう一つ大きなメリットがある。それは、何時であっても、休日であっても、必要な時には食べられる、ということだ。これをビルに一つ付けておくだけで、残業や三交代の人、警備員なども、安心して食事をすることができる。

もちろん自動販売機でも良いのだけれども、こういった形の方がなんとなくよさげな気がするのは、日本人だからだろうか。

0 件のコメント:

コメントを投稿

注目の投稿:

超音波モーターの原理によるVR用トレッドミル

  VRにおけるリアリティ問題の一つに、その場で動くのではなく移動する場合、つまり歩いたり走ったりすることが挙げられる。実際にはその場にいるので、歩いたかのように足場を調節してやる必要がある。 これを実現する方法として、すり鉢状の滑りやすい足場を作っておく方法と、トレッドミルを使...

人気の投稿: