2019年11月13日水曜日

肺を洗う


タバコのヤニで真っ黒になった肺を、よく禁煙キャンペーンなどで見かける。肺に入ったタバコの成分のうち、血管に移るものについてはいずれ腎臓で濾過され排出されるが、固形物については出ていく機構がないため、そのまま一生残るのだそうだ。考えてみれば、火山灰やアスベスト等にも同じ問題がある。一度入ってしまうと二度と出ていかないので、腫瘍化のきっかけになったりする。この問題に対処することについて考えてみた。

映画「アビス」をご存知の方も多いと思う。ジェームス・キャメロンの海洋SFモノだが、この中で出てくる技術に「液体呼吸」がある。肺の中に、酸素と二酸化炭素を豊富に溶かせる液体を満たして呼吸する技術だ。まだ人間に適用できるほど十分には進歩していないが、実験ではネズミを20時間、犬を2時間等と、液体中で生存させることに成功している。

将来的に、人間が安全に使えるようになった暁には、この液体で数時間呼吸するだけで、液体の交換と共に肺胞内の固形物が取り払われる可能性がある。

また、同様の考えとして、手術で人工心肺に切り替えた後、肺を液体で洗浄するという考え方もある。これなら今でも可能だろうが、さすがにそれだけの理由で人工心肺を使うのは難しい。やはり液体呼吸の実用化を待つのが正道だろうと思う。

健常者の肺も、洗ってみると結構汚いかもしれない。そう考えれば、積極的な健康増進策としても有効になる可能性がある。

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