2024年9月16日月曜日

超音波リニアモーターカー


リニアモーターカーで使われているリニアモーターは電磁石によるもので、超音波によるものではない。ではそれを超音波リニアモーターに変えると、どんなことがおきるのだろう。

ここで考えるのは、電車タイプではなく自動車タイプ、つまり軌道ではなく道路を自由に進むタイプの車である。タイヤではなく「脚」を6〜8本程度備える。但しその脚は、タイヤの一部を切り取ったようにカーブが付いている。小石や坂道への対応用である。

この脚にはサスペンションが付いていて、先端の地面と接触する部分が超音波リニアモーターになっている。要するに偏心モーターが高速で回転していて、その回転数をコンピュータ制御するものだ。

このクルマは、端から見ると「立ったまま移動している」ように見える。偏心モーターの回転速度は目に見えるより遥かに速いので、脚が動いているようには見えないからだ。そしてモーターの振動数が超音波なので、人の耳には聞こえない。つまり静かだ。可動部が極小なので、恐らくエネルギー効率は良いだろう。制御さえできれば、その場で回ることも、横に進むこともできる。

そういった特徴から考えると、一人乗りのシティコミューターが適している。それも、自転車やセニアカーを代替し、更にはスクーターやスクートの領域にも進出できるものだ。車椅子代替にもなるだろう。

朝起きて、このクルマに載ったら、そのまま自宅を出て近所に買い物に行ったり、そのまま電車に乗ったりすることすらできる(車椅子代替として認められれば)。風呂は無理だろうが、トイレくらいはイケるだろう(衛生面は除くとして)。

タイヤが回らないので、従来のいかなるクルマよりも可用体積は広くなる。荷物を置いたり足を動かしたりする空間が広がるわけだ。これだけでも検討に値するように思える。

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