2024年9月20日金曜日

メタバース前提の家

 


生活の大部分がメタバース上でできるようになった時、家の構造はどう変わるのだろうかと考えてみた。

ここでの前提は、まず一人一台のXRゴーグルがあり、1日中装着しても苦にならないようになっていること、またあらゆることがメタバース上でできるようになっていること、とする。その上で、60平米3LDKに夫婦と子供二人が過ごしていたところがどう変わるのか、と考えてみる。

まず当然ながら、トイレ、風呂、飲食はメタバース上では不可能だ。このため、バスルーム、トイレ、冷蔵庫、食器、台所の類は変えられない。睡眠も同様で、寝落ちは可能でも寝具は必要だ。当然ながら冷暖房も必要である。

不要になるのは、テレビなどのAV機器、外出用の服やバッグ、アクセサリや化粧品類、文具、電話、などである。椅子とテーブルはかろうじて必要だろう。

ここから得られる結論としては、「2〜3LDK、風呂とトイレ以外の各部屋は小さくなる」と考えられる。つまり、個室は寝られるスペースさえあればよく、リビングも食事ができる広さがあれば十分だ、というものになる。60平米が45平米くらいになって、これが標準になるのではないだろうか。

生活体験はこのようなものになる。まず、朝起きるとXRゴーグルを装着する。これは大きなサングラスないしはスキーゴーグルのようなもので、十分に軽量であり、また天井からの無線給電によって使用時間制限がない。ゴーグルを装着したままリビングに向かう。AR(強化現実)によって、リビングは実際より広く、キレイに見える。

食事の準備もゴーグルを着けたまま行う。AIのアシストによって、より良い食事が作れる。食べるのもゴーグルを着けたままだ。実際の食事をARで強化し、より多く、美味しく食べることができる。

その後、大人は勤めに、子供は学校に行くが、ここから先はVRだ。そこで一通り仕事や学習をする。昼休みには、子供は友達同士で、親は一旦帰って、自宅の食事を摂る。午後も同様に仕事や学習を行い、子供はクラブ活動なども行うだろう。

この際、運動部は少々厄介である。この場合はXRゴーグルだけでなく、全身トラッカーと無限軌道などが必要になる。それにはカネが掛かる。それが調達できない子は、卓球のような狭いスペースでもできるスポーツにするか、文化部に行くしかないだろう。

飲み会などは宅飲みである。なので酒量は制限できるし、幾ら酔っても自宅なので問題ない。

休みのお出かけもメタバース内である。イベントに出かけるのも家族旅行も簡単だ。但し現地での買い食いや食事はできない。見るだけだ。ウインドショッピングはできるし通販も可能だが、現物を即時に入手することは当然できない。

さて、この方式では、外食の機会は殆ど無くなる。三食全て自宅である。そうなると、ネットスーパーの存在意義は大きくなるし、冷蔵庫も大きいものが必要になるだろう。

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