2016年11月6日日曜日

呪文で起動


グーグルのスマホ、ハリポタの「魔法の呪文」で操作できるようになる

「高度に発達した科学は魔法と見分けが付かない」とは、有名な「クラークの第三法則」だが、このニュースを見てこのフレーズを思い出した。確かに、普段使わないような言葉≒呪文として操作をキックするように設定すれば、人間に話しかけるときとの区別が簡単にできる。また呪文なら言語の壁も越えられるだろう。イベント限定の規格だそうだが、これは良いアイデアだと思うので、少し真面目に考えてみてはどうか。

例えば、エスペラントで定義するのだ。まず、2、3語以内で済み、且つその用語の範囲が限定的であるならば、全て呪文として定義する。例えば「明かりをつけろ」なら「lumigado sur」などだ。
もう少し複雑なものは、例えば検索なら「Serĉu 検索語」と、頭に「検索」のエスペラントである「Serĉu」を付けてやる。同様に、「XX市の天気」なら「vetero XX市」としてやる。

それよりもっと複雑で汎用のもの、あるいは多くの呪文を覚えるのが面倒なら、頭にエスペラントの「コンピュータ」を意味する「komputilo」を付けて、後は自国語で命令する。「komputilo 明日の予定は?」などだ。言語の切替もこれでできる。「komputilo japanese 家に電話」といった具合だ。

こうしてやれば、①人に話しかけるときやテレビの音声などによる誤作動を防げる、②海外でも言語の壁を越えて操作できる、③ベンダ間での方言(AlexaとOK GoogleとHey Siriとコルタナさんなど)を吸収できる、④(用途によるが)一語、二語程度を節約できるので、より素早い反応ができる、といったメリットが得られる。傍で見ていても、魔法と区別が付かない世界の実現は近い。ぜひ各ベンダでは検討して頂きたいものだ。ただ、デメリットが二つある。

一つは、派生や混乱が起こり得ることだ。上のハリポタの呪文はもちろん、クリンゴン語アルダの言語、ゲームの呪文などがタメを張って争う未来が想像できる。

二つ目は、一つの呪文で複数のシステムが起動してしまう危険だ。Amazon EchoとGoogleスマホを持っている家庭など(米国では)珍しくない。ただ、照明に繋がっているシステムは一つだけだろうし、検索はスマホが対象だと思うだろう。明日の天気やスケジュールは両方にまたがるので困りものだ。これは機器間での連携が必要になるため、また別の検討が要ることになる。


2016年11月5日土曜日

親免許

自転車に免許証を、という話はあるが、親になるのに免許や講習が必要だとは誰も思わないのだろうか。もちろん道徳と同じで国の介入があると話がややこしくなるが、子育て術は豆知識ではなく、正しく学ぶべき必須知識だと思うのだが。

ここ50年くらいの間に、子供が大人になるために必要な知識の量と内容、親が親たるために必要な知識の量と内容は、大きく変化してきたように思う。自分が育ってきたように子供を育てることは間違いである、ということも多い。もちろん教育学や児童心理学などの学者は気付いているのだろうが、広くこれを知らしめることはされてきたのだろうか。

命や健康に係わるような知識(予防接種、うつぶせ寝、離乳食の内容や時期、乳児期から幼児期への体・心の変化など)は最低限として、生命への尊厳(親としての自覚)の確認、虐待の知識と防止法、保育園前の教育・体育カリキュラム、経済的試算、母親の体の変化や心のケアなど、知らなければ間違った方向に進んでしまうような知識というのは山ほどある。もちろん育児書は多数出ているけれども、一冊も買わないでも誰からもとがめられない。

最低限、標準的なものでよいから、数日から数週間程度の座学と実習からなる教育プログラムを組んで、受講を社会的圧力(ステータスでもよい)や強制に設定できないものか。それによって児童虐待や育児放棄、予防接種不備による罹患、経済的破綻などの幾ばくかでも防くことができれば、と思う。
 
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2016年11月4日金曜日

最適化の果て

AIがブームだ。そこに見え隠れするのが「最適化」の類だが、これはAI以前からも技術的には常に興味の対象だったと言っていい。AIにより、遂に究極の最適化が実現するのかもしれない。

Society 5.0の肝は、この最適化だと考えている。だが、ここでは少し斜め横から(ひねくれ目線)考えてみる。その1、その最適化とは誰目線か。その2、アクシデントへの対処は大丈夫か。

工場の中での生産性を最適化する、と一口に言っても、生産量、生産コスト、労働条件改善、などとパラメーターが沢山ある。そしてそれらは相反するものも多い。極端な話、従業員をロボットに置き換える、ブラックに働かせる、などの結論が出てしまっても良いのか。そして、これが工場であるならまだ良い。ステークホルダーが一人(工場長、社長など)だからだ。

卑近な話、部品納入業者との軋轢は生じないだろうか。部品の納期が細かく少数ロットになったり、数量が変動したり、競争入札になって価格が変動したりしたら。同じ部品を複数の、競合する会社で作っていたとして、生産量調整がされているのではないかと疑心暗鬼にならないか。あるいは、割り当て数に文句が出ないだろうか。これは関連会社でも起こる問題だ。

更に言えば、上には上がいる。生産した商品を市場で売る際、買い手側が同じような要求をしてこないだろうか。更にその上にお上が居たとして、市場流通量を調整せよ、と来たら。

例えば、自治体は地域の雇用を最大化したい、と考えるかもしれない。あるいは短期的な税収を上げたい、と思うかもしれない。国は環境(例えば二酸化炭素排出量)を改善したいと思うかもしれない。大枠での主旨には合意できたとしても、目の前の利益を奪う生産調整など、素直に言うことをきくところがあるとも思えない。大体、お上同士で思惑が相反することだって考えられるではないか。

もう一つの問題。山手線が止まると、わずか5分10分でホームに人が溢れる。日本の電車の効率は世界一だと思うが、一旦止まればその被害は大きい。もし社会全体が最適化したら、山手線どころの騒ぎではない。

どこで聞いたか忘れたが、魚を飼う場合、水槽の水は、魚1cmにつき1リットル必要だそうだ。何でもギリギリにすると余裕がなくなる。最適化が過剰に働いたとき、通常時は問題なくても、アクシデントのダメージが大きくなる。その程度は許容範囲なのだろうか。AIはそこまで考えてくれるのだろうか。もちろん考えてくれるのだろうが、それはあくまでベストエフォートであって、最大限の努力を払っても大幅な効率低下は免れない。

例えば、緊急車両が優先だとは言っても、エネルギー供給を犠牲にするわけにはいかない。物流だって止まれないだろう。大規模災害で道路が寸断して許容交通量が大幅に減ったとき、例えば食料供給が1/10になってそれが半年続いたら、大量の餓死者が出る可能性は否定できない。

つまり、最大のアクシデントの大きさを想定した場合の効率低下の度合いには許容範囲があるのだ。それを設定すると、必然的に最適化の程度は一定以下に抑えられなければならなくなるはずだ。だが今のAIはまだそれほど賢くない。最適化だけ精一杯やろうとしている。

もしかしたらもう許容範囲を超えているかもしれない。例えば関東大震災では10万人が死んだが、同じ規模の地震が起きたとしたら。直接の死者はそれより少ないかも知れないが、例えば薬や透析が必要な人、食料の殆どが近隣からの輸送に頼っていた、上下水道に頼り切っている(井戸がない、すっとん便所がない)、不潔やストレスに弱い、などと考えると、その後の死者が当時より酷いことになるのではないか。

もしそこを配慮したAIが現れたら、今とは逆の答を出すのかもしれない。「もっと効率を下げるべし、もっと余裕を持つべし」。

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2016年11月3日木曜日

Microsoft Flow


https://flow.microsoft.com/

IFTTTのMS版、と言ってしまえばそれまで、また事実その通りではあるし、繋がるサービスの数は桁違いに少ないのだけれど、遂にMSが動いたかと思えばちょっとは触る気になって、やってみた。

ハッキリ言って、IFTTTに比べれば子供騙しのレベルであるが、その理由は単に対応サービスのバラエティにあるのであって使い勝手ではない。だから将来的にはIFTTTに追いつき追い越す可能性はある。そしてその先に考えるのは、これ自体の標準化だ。

つまり、Flowの存在を前提として、個々のサービスが重複する機能を削ぎ落としてシンプルになる、という未来である。(IFTTTや)Flowの主目的は情報連携であるし、そのインターフェースはREST APIだから、将来的な拡張やサービスの追加は容易だ。だからAPIを設定して後はFlowに任せる、という作り方は現在でも可能な訳だ。

代表的にはプロジェクト管理、ToDo、スケジュール、メール・ソーシャルメディア等の投稿の通知が挙げられる。メールには今でも振り分け機能や転送機能があるが、あれがごっそり無くなっても良いとなれば、個々のサービスの負担は大きく減る。また複数のメールシステムを使い分けていても同じ通知ができるとなれば、むしろ好ましい状況になる訳だ。

以前にもスマートウォッチに関して考えたことがあるのだが、スマートウォッチの本分は通知にある。だから、スマートウォッチ向けにFlow(かIFTTT)があれば、他の通知系アプリは不要とまで言っていい。尚、IFTTTには既にAndroidにもApple Watchにも対応しているが、Flowは始まったばかりで、まだないようだ。

もう一つはIoTで、本家IFTTTには多数のIoTデバイスとの接続がある。電源制御や照明、人感、サイレン、温度湿度、ボタン、監視カメラ、GPIO、家電も多くある。コーヒーポット、洗濯機や冷蔵庫、エアコンなどだ。IoTには家庭と企業とでアプリケーションがかなり違うが、家庭のIoTに関してはIFTTTがあればもう充分な域まで来ている。また、Amazon EchoGoogleアシスタントとの接続も既にあるので、音声による制御も可能になっている。

つまり、①IFTTTを前提としたシンプルなWebサービス、②同じくIFTTTを前提としたIoTデバイス、③IFTTTのフローを作成・カテゴライズ・カスタマイズ・整理するベンダ、これらが各々切磋琢磨して作り上げるホームオートメーションや個人の作業オートメーション、という未来が描けることになる。そしてその多くは、家ならEcho、外出先ならスマホやスマートウォッチで完結する。

現在では、フローの整理が弱い(作り散らかしているように見える)ので、③には別業者が出てきて色々と工夫してもらうのがよいと思う。

自分の場合何がしたいか考えてみたが、やはりアクシデントへの対応が一番気になるところだ。例えば、電車が遅れていたら早く起こしてくれたり、スケジューラに何か入っていたら早めに準備するようアドバイスしてくれる。しかも行先に合わせて。テレビ番組表はどんどん新しくなるので、それに合わせて録画を推奨してくれる。家族の記念日に合わせてケーキやレストランの予約を推奨してくれる。田舎で大きな災害が起きたら教えてくれる。出かけている間中の天気を予測して、服装や傘のアドバイスをしてくれる。いつもやっているルーチンワークをやっていないと、ご機嫌を伺ってくれる。

まだ現状ではちょっと手が届かない要求も含まれているから、これはこれからの課題になるだろう。Flowに触ったことで、むしろ本家IFTTTの方を積極的に使ってみたくなってしまった。皮肉なことだ。

2016年11月2日水曜日

ホメオパシーの論理

「ゆほびか」「壮快」「安心」などの健康雑誌に紹介される様々な健康法には、例えばアガリクス茸とかクロレラとかいう食品、プラズマクラスターや水素水、レイキや足裏マッサージや指もみ健康法や耳ひっぱりや何とか体操などがある。その大部分は効果が実証されていないが、効果がないことも実証されていない。ところがホメオパシーは、様々な医療機関が臨床試験をして、効果がないことが実証されている。これは数少ない「効果がないことが科学的に証明された民間療法」だ。

これを「効く」と思い込んで人に勧めるような人は、自分で試して効いたことを実感しているはずだ。上の実験結果からするとこれはプラセボ効果であるが、本人にその自覚はない。ここが厄介の元だ。他の「効かない」という声が届かない。いわゆる「バカの壁」である。

もしその人が少しでも冷静な人なら、相手の原理の範囲での矛盾を突くというのは効果があるはずだ。例えば、

  1. 「水が記憶を持つ」のであれば、水は太古の昔から地球中を循環しているのだから、あらゆる毒と接している。そこまで広げずとも、過去にホメオパシーを使った多数の人の遺体や排泄物に含まれる水は当然毒と接している。それが蒸発して雨になり川に注ぎ水道水になるのだから、水道水にも既に記憶があるはずだ。それを毎日飲んでいるのだから、改めて砂糖玉を舐める必要はないはずだ。もちろん薄まり方は最強だから効果も絶大なはず(ホメオパシーでは薄めれば薄めるほど効果があるとされている)だ。
  2. レメディを作る際に、少なくとも砂糖玉とビーカーなどのガラスには接している。接したものの記憶を持つなら、砂糖を認識して体内から糖分をなくしてしまうはずだ。
  3. 毒を消すと言っても、原子レベルでは消滅するはずがないのだから、覆い隠すか分解するはずだ。だが水で覆っても覆い隠したことにはなるはずもないから分解となる。しかしホメオパシーでは、水銀のような単原子の毒も消すことになっている。通常これは放射性崩壊などでしか起こらない。もし起こるとしても、その際に大量の発熱がある。これは水より小さい量子レベルの物理法則だ。
  4. レメディを飲むと、当然口腔や食道と触れることになる。そこで水は新たな記憶をするのではないか。喉の粘膜や胃酸を攻撃(分解)していることになるがどうか。
  5. レメディは動植物から作ることが多いが、その動植物にとってその成分は毒ではない。つまり水は人間に都合のよいところしか記憶しないことになる。水が人間とだけ仲良くする法はあるのか。
  6. そもそもレメディが乾燥してしまったら効果はあるのか。
  7. 水にも水中毒という立派な病気がある。砂糖も摂取しすぎれば死ぬ。自らを毒として認識しないのはなぜか。
  8. 毒と一口に言っても、水銀のような単原子と病原菌の大きさは、何万倍もの開きがある。水分子は原子3個からなる、かなり小さい分子だ。病原菌とそうでない菌や生物細胞との違いを、それより遥かに小さい水分子がどうやって区別するのか。そもそも区別するための知識をどうやって持つのか。また、水銀と病原菌で分解の原理は違うのか同じなのか。違うならなぜそう都合よく変えられるのか。
  9. 記憶を持った水と持っていない水の違い、何の記憶を持っているのか、その記憶量や程度などをどうやって計測するのか。タダの砂糖玉と効果のある砂糖玉を、どうやって区別するのか。もちろん飲んでみて効けばOK、というのは却下だ。ダメだったときには既に遅いからだ。
  10. 水に記憶があるなら、情報科学で使えないか。コンピュータの素子として。水分子一つにつき、相当の情報量があるはずだ。

他にもまだまだ思いつくだろうが、何れもがその教義(?)と論理学と最低限の物理学しか使わないところがポイントだ。仮定を広げすぎると反論の隙や考えすぎができてしまう。

と学会のようなところでは、実際に資料を調べて事実関係のウソを暴くような手段とっている箇所もあるが、これは労力が掛かる。本を書く目的ならともかく、身近な人を説得するにはコストが高い。まずはこの「相手のテリトリ内での論理矛盾を突く」手法を考えてみては如何かと思う。
 
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2016年11月1日火曜日

ビッグデータと個人の性格

性善説と性悪説、どちらを取るかと言えば、やや性善説、だろうか。

子供の成長を見ていると分かるのだが、基本的に子供は善だ。だが、同時に自分勝手なところもある。人の持っているものを欲しがり、場合によっては喧嘩してでも奪おうとする。だがこれは「悪」と言えるほどのものではない。

ここで親がしっかり躾ければ、その後は善の人になる。だがこの感情自体は消えるわけではない。 性格というのはこの延長で、「素地があり、育っていくもの」なのだと思う。

育つには示唆や教材が必要だが、それは日頃の親の接し方や、見るテレビ、与える本、友達との付き合い、社会との関わり、などの積み重ねで、大げさに言うならその人の体験全てが学習材料だ。逆に考えると、その子の体験の、少なくない一部をモニターし、あるいはコントロールできれば、その子の性格に大きく影響を与えることは可能なはずだ。

良い学校や塾に行かせる、悪い友達から遠ざける、などは定番だろうが、一見問題なさそうな子供がいきなりバスジャックをしたり銃を乱射したりする事件を何度となく見ていると、その程度では全く不足な気がする。

ネットサーフィンの記録程度であれば、今でも個人情報を収集することは可能だ。これと個人の性格や犯罪歴をトレースすることができれば、何がそれに影響するのかを解析することができるのではないか。更に言えば、監視カメラを置いておいて、親の言動や読む本まで記録すれば、その精度は高まるのではないか。

そしてそこまで分かれば、逆にそれを利用して犯罪を未然に防ぐことができるだろう。だがその先には、自分の(たぶん国など権力者の)思う正義感や価値観を押し付けたり、都合の良い方向への誘導などが待っている。

プライバシーに思いっきり侵入している点で、実現性には大いに疑問があるものの、技術的に不可能ではないという点ではちょっと空恐ろしい。一部の国では現実の心配になるかもしれない。

2016年10月31日月曜日

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