2018年7月14日土曜日
BLE-LPWA連携
https://fabcross.jp/news/2018/20180524_braveridge_blerouter.html
BLEとLPWAはどちらも超低消費電力だが、BLEは近距離で速度が速く、LPWAは長距離で遅い。この両者を組み合わせようとするのは自然なことだ。
BLE-LPWAが搭載されているのはIoTセンサだ。長距離向け情報はそのまま流し、短距離向け情報は送らずに貯めておいて、近くに読み取り端末が来たときだけそれを吐き出す。そうでなければ容量に応じて捨てる。
都会なら既にLPWA網は整備されているので、そこからネットに繋がるから、どこのセンサの情報でも手に入る。一方で少し都会から離れると、LPWA網がないため自前で構築しなければならない。これはいわゆるマルチホップが有効だが、元々の通信容量が少ないLPWAでは難しい。従って、リクエストに従って都度マルチホップにするような仕掛けが必要になるだろう。
例えば田畑なら、何十kmも自宅から離れているということはないだろうから、リビングにLPWA-BLEルータを置いておいて、最後はスマホに繋げる、というようなものにすればよい。もっと広域の、例えば地すべりモニタのようなものなら、町外れに一つルータを立てておいて、そこにセットトップボックスと携帯電話通信をつなげておくようなものになるだろう。
防犯カメラのようなものなら、毎日巡回する警備員が近づく度に詳細データを収集するとか、植物工場ならコンベアで順に読み取り装置に送る、というようなこともできるだろう。もちろんそれはルーチンワークであり、異常があれば直ちにLPWAで信号が飛び、要員が駆けつけることができる。
2018年10月14日日曜日
LTE-MとNB-IoTと迷子タグ
LPWAについては何回か言及しているが、こちらはLTE網を使ったLPWAということで、これはこれで興味がある。
LTE網を使うということはSIMが必要で契約も必要で月額支払いも必要、災害時や混雑時の制御もキャリア依存、というところはちょっと不満があるが、日頃の通信の安定性は高いし、設備の新規設置が不要、特にLTE-Mは速度がそれなりに速いのが注目だ。
キャリアLPWAとノンキャリアLPWA、どちらが生き残るか、という議論はしない。両方生き残るだろう。というのは、LTEが届かない地域や場所は幾らでもあるからだ。そういうところでキャリアLPWAの出番はない。一方で、数km以上の広範囲に渡るチェックが必要な用途では、概ねキャリアLPWAが勝つだろう。従って、この切り替えや双方のフィッティングは、ビジネスとしては必ず発生する。
先日、サムソンがLTE-Mを使った忘れ物タグを発表した。GPSを内蔵しているが、それ故か、週一回の充電が必要になる。従来のBluetoothを使ったタグは半年~1年などなので、使い勝手はかなり異なる。個人的にはどちらもしっくりきていない。
まず、タグとしてはボタン電池で1年もって欲しい。電池の交換も必須だ。そして探すときはLTE-MかNB-IoTを使うので、(ほぼ)必ず通信できる。それをトリガとしてGPSを動かすようにすれば、無駄に電力を使うことはない。GPSが使えなくてもLTE網で大雑把な位置は分かる。そこで、ノンキャリアLPWAを使う。歩き回りながら電波強度を調べれば、100m程度までには近づくことができるだろう。そこまで近づければ、LPWAの電波強度を落とすことで10m程度に絞り込むことは可能だ。
探すためのソフトは地図と連動させ、電波強度を落として絞り込むところまでソフトで作り込んでやることはできる。スマホにノンキャリアLPWAのチップを搭載することは難しくないだろうが、まあBluetooth接続の外付けでよいだろう。タグとセットで売ればよい。これで購入数万円+月額100円であれば、迷子タグ及び自動車の盗難防止タグとしてはほぼ完璧だ。
技術的に難しいところはないので、KDDIに直ぐにでも作って欲しいところだ。また、盗まれやすい高額品(自動車やコンピュータ等)には、オプションでいいから仕込んでくれると嬉しい。
2018年12月14日金曜日
防犯ドアクローザー
ドアを開けたときに、自動でゆっくり閉まるように調整をする機械が、ドアクローザーだ。たいていの開き戸にはついている。
このドアクローザーは、強力なばねとオイルダンパーで構成されていることが多い。ドアを開くときの力を利用してばねを伸ばし、それが縮む力で閉めるのだが、その際にオイルダンパーで抵抗を作ってゆっくり閉まる。この抵抗を、オイルダンパーでなく発電機に置き換えれば、発電ができる。
ドアの開閉センサは無線通信で動くが、この消費電力は微々たるモノだから、この発電で補うことは簡単だ。また、大きさもそれなりにあるので、十分な容量も期待できる。そもそもドアクローザーの動きは開閉と連動しているから、開閉検知機能は内蔵できる。
こう考えると、ホームセキュリティの要としてドアクローザーを交換するというのは理に適っている。これを拠点としたシステムを考えてみると、このようなものになる。
- ドアクローザーに上記のような発電機構と、キャリアLPWA、ノンキャリアLPWA、ドアロックへの電源供給を内蔵する。
- ドアクローザーのロックが解除できなければ、玄関の鍵が開いてもドアは開かない。もちろん無理やり開けようとすれば大音量で警告され、通信経由で通報される。これにより、ドアの鍵周りの改造は不要で、ドアクローザーの交換のみで対処できる。
- その代わり、鍵を開けるのには二つの操作が必要だ。ひとつは通常の物理的な鍵を開ける動作。もう一つは、スマホやキーホルダー型通信機でドアクローザーのロックを解除する動作だ。
- ドアクローザーの発電と充電容量は相当に大きいもので、毎日出入りしていれば自然に充電するし、閉めたままでも数年は問題ない。もちろん、容量が不足すれば通信経由で警告が出る。
- 家の中の他の窓の開閉センサやガス・煙センサなどは、従来通り電池で動く。通信はノンキャリアLPWAを使い、ドアクローザーと連絡する。Bluetoothや無線LANでないのは、低消費電力と確実な通信距離を両立するためだ。
- 異常検知や留守モードの設定は、キャリアLPWAを通じて行う。つまり携帯電話やスマホとの通信レベルでのペアリングは必要ない。専用ソフトを入れ、QRコードを読み、暗証コードを設定するだけで完了する。
- インターホンや防犯カメラは動画では無理だ。消費電力が高く、通信容量もLPWAでは追いつかないため、静止画及びコマ撮りのみとする。但しできるだけ映りが良い状態の画像を選ぶ機能は付ける。音声はあってもよいだろう。
- 地震検知時の自動ロック解除はあっても良いだろう。これも収まって一定時間が経てば再度ロックするようにすればよい。(その時にゆがんでいればロックできない) これもドアを揺らしたら検知するのではなく、キャリアLPWA経由で緊急地震速報が検知され、且つ留守モードでないときのみにする。
2018年1月13日土曜日
LPWAによる機器認証とローミング設定
新しい機器へのローミングをする際、その機器が正しく本人のものであることが認証できないと、セキュリティ上の穴になる。だがローミングはオンラインでやるものなので、そのためにはどうしてもネットワーク接続が必要で、そのネットワーク接続にはどうしてもIDパスワードが必要だ。これが社内イントラであれスマホテザリングであれ、その瞬間のセキュリティ上の懸念は発生する。
これを緩和するものとして、本番のネットワークとは異なる別のネットワークを用意しておいて、最初に機器認証とセキュリティチェック(ウィルススキャンなど)を行う、という手順が考えられる。このための「別のネットワーク」として、LPWAネットワークを使ってはどうか、というのが提案の主旨になる。
LPWAはPCのセキュリティチップと接続していて、UEFIレベルでネット接続を提供するが、これはインターネットではなく専用の認証用ネットワークである、とする。勿論どこかでインターネットとゲートウェイ接続はしていて、外部からLPWA接続機器とローミングIDの接続を指示することで、LPWA側からネット接続のための必要情報がOS側に流れる、という次第だ。
まるでネットワークのブートストラップのように、OSのブートストラップと連携して安全なネット接続が徐々に立ち上がるというのは、コンピュータ機器としては非常に有用であると考える。他にも、ネット接続自体のモニターにも使えば、複数の(実用)ネットワークの切り替え状態をそれらに依存せずに把握できるなど、使い勝手もよろしい。
これは認証だけでなく、例えばスマホの最初の開通の時のトラブルシューティングにもなるし、家電の故障や異常検知をスマホにフィードバックするなどにも使える。特に、ネットワーク機器自体の不具合や設定ミス等においては、常につながっている別のネットワークがあるというのは心強い。このように、全ての機器にLPWAを用意する意義は相当にあるものと思われる。
2020年4月20日月曜日
LPWA付きICカード
できるからって何でもくっつけるんじゃない、と怒られそうだが、これにはちゃんと用途がある。
この場合のICカードとは、電子マネーやクレジットカードなどの金融カードである。そしてLPWAはその使用実績を中央に送り、場合によってはカードの機能の操作を行う。さて、これで何が出来るか。
昨今話題の新型コロナ給付金10万円をどう送るのかが注目されている。現金や小切手で送られれば盗難されること間違いない。ネットで申し込めば振り込まれる方式にすれば、通信環境を持っていない人やITリテラシーのない人に届かない。また、プッシュでなくプルになる。即ち、希望者に配るといっているのと同じだ。
ここで一つ、このLPWA付きICカードをマイナンバーカードだと思ってみよう。当然、一人一枚になる。現状では希望者だけだが、これを強制にする。国民IDカードのように所持を義務付ける(持ち歩きは義務付けない)。まずはこれを普及させる。
以後の行政手続きは、全てこれをベースに行うこととする。即ち、申請等は全てキヨスク端末で行い、最後にこれをタッチするだけで良くする。操作の履歴はLPWAで自治体に送られる。
これには電子マネー口座が付随している。基本的には納税と還付のためのものだが、補助金助成金等もこれで受け取ることが出来る。例えば今回のコロナのように、一人10万円支給するというのであれば、LPWAを通じて自動送金するわけだ。
これの優れたところは、個人がネットに接続したり操作したりする必要が一切無く、遠隔から自動で行われる点だ。カード自体に通信機能が付いているのだから当然である。だからこそ、誰にでも配ることが出来るわけだ。高齢者、子供、外国人、銀行口座が開けない人、携帯電話契約のない人でも持つことが出来る。また、カードだけでは詳しい履歴等を見ることができないが、コンビニや市役所のキヨスク端末にタッチしたり、市役所の人に渡してお願いすれば、中身を見ることができる。もちろん必要な操作もそこでできる。
これはつまり、ITリテラシーがなかったり通信環境がない人も含めて全ての人に提供可能という意味で、ユニバーサルな電子化手段であるわけだ。行政をオンライン化する検討をする際、こういう人たちに対しても市役所はサービスを提供する義務があり、管理の二重化は避けられなかったわけだが、これで完全に電子化に移行できることになる。また、非対面で行えるため、今回のコロナ騒ぎに限らず、役所に出向く必要はない。
中長期的なことを考えると、専用の携帯端末とセットにすることで、遠隔地でのあらゆる手続きが可能になる。例えば選挙がそうだし、市役所に行く用はほぼ無くすことができるだろう。また、専用のアクティベーターとペアにすることでセキュリティを高めたり、カードでなく腕時計型、ペンダント型にするなど工夫したりと、色々応用ができるだろう。
2018年2月13日火曜日
全部LPWAタグ
この世に販売されているおおよそ殆どのものにLPWAタグを付ける、ということを考えてみた。
一時期、RFIDで同様の考えがあった。TRONのucodeがそれだ。ここでの失敗というか、技術が追いつかなかったところが一つあって、当時のRFIDにはリーダーが必要だ、というのが当たり前だったことだ。つまり、RFIDを読むためには専用のリーダーを近付ける必要があった。その距離、数cmからせいぜい数m。LPWAではこれが数kmになる。専用のリーダーが不要になるわけだ。
もちろんRFIDで読み取れる距離の使い方というのはある。例えばゴミ箱でビンと缶をより分けるのに画像認識とRFIDを使う、という手はある。しかし遠くから読める利点を生かすのなら、別の使い方があるはずだ。
例えば宅配便では、荷物をいちいちスキャンして積み込んでいるが、それを意識せずに積み込めるとしたらどうだろう。
ここでの仕掛けとして、LPWAの基地局を、拠点とトラック(カーゴ内)に各々設置しておく。拠点の電波は強く、中継基地のような大きなところでも隅々まで届くが、トラックの電波は弱く、10m程度しか飛ばない。もしカーゴが金属製だったら内側しか届かない。
後は簡単だ。トラックが拠点で荷物を降ろしたタイミングで一回、降ろすべき荷物がちゃんと降ろされたかをスキャンする。載せたら出発する前にスキャンする。これだけで、荷物が全部揃っているかが分かる、というわけだ。しかも、もし迷子があれば、それがどの拠点(ないしはトラック内)にあるかが直ぐに分かる。従来のRFIDではここまではできない。
これは全ての物流に対して有効である。郵便、航空貨物、宅配、生鮮品輸送、卸問屋、食事配送、クリーニング等。個々に少しづつ異なったメリットも出せるだろう。例えば航空なら荷物を別ルートにしても構わないならそうするとか、生鮮品なら配達完了までの時間や温度を管理する、などだ。
もちろん物流だけではない。買い置きの量を常に正確に把握できるから無駄な洗剤を買わなくて済むし、逆に今家に足りないものが外出先で確認できる。ゲームの駒が一個足りないときに探すことができる。今手に取っている薬が古くないかを調べられる。などだ。
かつてTRONでは、食材の量を知る冷蔵庫、というコンセプトがあったのだが、あれはいちいちRFIDで食材を読み取らなければならない。LPWAタグが個包装についていれば、捨てればなくなるからその心配はなく、ただ買ってきて冷蔵庫に入れるだけで済む。本当にTRONが目指したかったのはこれだろう、と思う。
2018年10月31日水曜日
プール・温泉用ITデバイス
プールや温泉に行くと、着たものはロッカーに預け、ロッカーの鍵を持ち歩くことになる。店によっては手首に装着しておいて、店内の購買に使用するような仕掛けがある。しかし、プールに本当に手ぶらで行くのは不安だし、他に時計も持ちたい、スマホもできれば、と考えてしまう。貴重品だし、緊急の連絡が入らないかと不安だ。
そこでスマートウォッチではどうだ、となるのだが、多くのプールでは腕時計は禁止だ。そりゃそうだ。手を振り回して他人にでも当てれば怪我をしかねない。ネックレスをしている人は多少いるようだが、目立たなければとがめられないだろう。
そこで、ネックレス型のデバイスを考えてみる。まず形状だが、もちろん周囲は樹脂で覆い、とがったところがないようにして安全性は確保する。当然防水である。
概観としては、時計の盤面程度のもの。ソニーがシリコンバンドに盤面をはめ込めるスマートウォッチを作っているが、あれが良かろうと思う。腕時計型バンド、ネックレス型バンド、バッジ型クリップを添付しておく。
機能としては、Suica、時計、スマホの通知を表示する機能を持つ。カメラは、温泉の場合は逆に付けてはいけないので、恐らくナシだろう。通知機能としてLED、バイブレータ、表示(バックライト付き)、タッチパネルを持つものとする。充電式電池を内蔵する。
通信は、昔だったらBluetoothかLANと言いたいところだが、今時であればキャリアLPWAがあるのでこれを使うことにする。ユーザはLPWAのIDをスマホと連携しておき、スマホには専用のソフトを入れておく。後は簡単で、スマホに通知が来ればそれをLPWA経由でデバイスに飛ばせばよい。
通知は元々簡単な文字しかないので、情報量はごく少ない。届いたらバイブとランプで知らせ、盤面を上に向けることでバックライト起動、スクロールで選択、スワイプで既読、とする。それだけでよい。ちょっとだけ履歴を辿れるようにしておくのも良いだろう。既読をスマホと連動させられればなお良い。設定は全てスマホからとする。キャリアLPWAはキャリアとの契約が必要だから、連携もオンラインで行え、デバイスでの操作は不要だ。
今のスマートウォッチと根本的に異なるのは、表示にモノクロ液晶マトリクスとバックライトのみを使うところだろう。余計なアプリをインストールできず通知だけと割り切ることで、解像度が低く低消費電力の液晶を使うことができ、CPUやメモリも殆ど必要ない。これは大幅にバッテリの性能を向上させるはずだ。少なくとも一週間、上手くすれば数ヶ月はもつように作れるだろう。
他にも、アプリケーションをインストールすることはできない、GPSや活動量計もない、脈もとれないなど、ないない尽くしだ。活動量計くらいは付いていても良いだろう、と思い勝ちだが、これも電力を消費するので避けたい。
これなら、普段は簡易スマートウォッチとして使い、Suicaとしても使える。プールや温泉ではネックレスバンドに付け替えて、スマホはロッカーや貴重品入れに入れたままにできる。充電も、月に一回なら苦にならないし、もし忘れても数分充電すればしばらくは使える。
対応する施設なら、ロッカーの施錠をこれ(Suica)で行い、施設内での買い物もSuica対応にすれば、財布やロッカーの鍵を持ち歩く必要がない。特にロッカーは、施錠と支払いが同時に可能だから、使い勝手が向上する。
Suica自販機と自動回収機を置いておけば、入場券代わりにできる。これもカードではなく、ネックレスタイプとする。自分で持っている人は自分のSuicaを使い、もっていない人はそこで買って、帰りには残金とカードのデポジットを回収する。自動ゲートを導入してやれば、入場券を買うのに長蛇の列に並ぶ必要もない。チャージ機も入り口と中に幾つか置いておく。
スーパーやコンビニの多くは既にSuicaに対応しているから、普段でも殆ど財布の出番はないはずだ。またこれなら、オサイフケータイのない格安スマホを持っていても、不便を感じないだろう。
今のところ、LPWAのサイズとアンテナが不確定要素であり、またSuicaがなぜかApple Watch以外で使われていないことに対する不安(技術的なのものか会社方針などのせいか)はあるが、技術的には大きな問題はないように思われる。キャリアとの契約と、月額料金が掛かるネックがあるが、月々300円以内くらいで収められるはずだ。
自分で考えておいてなんだが、Apple Watch含め、今の世の中のスマートウォッチには惹かれないが、これには惹かれる。どこか作ってくれないだろうか。
2017年8月22日火曜日
LPWA緊急通信網
低消費電力(20mW)で低速(80bit/sec)だが長距離(100km)通信ができる、といった通信の規格の開発が盛んになっている。IoTシステムの通信手段として注目されている。
様々な応用が考えられるが、携帯電話網がない山間部や海などでも通信できるから、防災用途は注目される。例えば登山や救命胴衣に付けることを義務付ける、などは考えられる。
100km間隔でLPWA基地局を設置することは、携帯電話基地局を設置するよりは簡単だろう。LPWA専用のSMSを設定し、そこを通す通信について一定の(できれば法的な)制限を掛けてやることを考える。緊急地震速報などの緊急通報(ブロードキャスト)と、SOS(遭難など)を最優先で通し、その情報がない場合のみ他の情報を通す、という仕掛けにしておく。
これには二種類の機器が考えられる。一つ目は、大容量の電池を持つ大きめの装置で、GPSが常に稼動している。場所を定期的に通知し、それが途絶えたことをもって遭難とみなす。もう一つは小さなもので、電池容量も小さい。こちらもGPSを内蔵しているが、普段は動いていない。SOSボタンを押すことで初めて作動し、救難信号を発信する。また、一定の信号を受信することで作動し、場所を通報する。
前者の代表としては、雪崩ビーコンやパラグライダーなどの危険スポーツで、SOSボタンを操作する暇がないことがあり得る、且つ十分に準備ができるもの。後者は簡易的なもので、簡易的な登山やキャンプなどを想定したものだ。ここでは後者についてさらに考えてみる。
簡易的なものと言っても用途は様々で、恐らく形状も様々になる。最初の形態は、スマホに内蔵する、ないしはスマホと連動するタイプだ。操作はスマホ画面から行うが、通信をLPWAで行う。スマホとはBluetoothないしは有線(USB)で繋ぐ。これなら、携帯電波が届かなくても、SMSで通信をし続けることができるので、携帯回線の延長として使える。
次は単独で動作するものだ。衛星電話用で似たようなものは存在するが、SOSスイッチを入れることで指定のSMSを送信する。ペンダント型、時計型などが考えられる。これは登山や探検などを想定する。
三つ目はSOSスイッチを持たない埋め込み型。これは特定の通信を受け付けることによってのみ動作する。子供のランドセルや徘徊者の靴などに埋め込む。あるいは盗難されて困るもの(車など)に取り付けておく。いない(盗まれた)ことに気づいた人が操作して場所を突き止める。これは緊急通報を受け付けない。
何れも基地局が存在することが前提ではあるが、もし基地局をプライベートで建てられるのであれば、直ぐにでも欲しいものだ。もちろん公的な期間でも検討してほしい。
2017年12月18日月曜日
LPWAボタンと基地局ビジネス
AmazonにはDashボタンという買い物用のボタンがあるが、あれはWiFiで家庭の無線LANにつながっている。もしLPWAを備えていたら、100km電波が飛ぶわけだから、WiFiは不要だし、どこに持ち歩いても困らないはずだし、どこに設置しておいてもよいことになる。これはこのボタンの応用を広げる。
例えば、夜間警備員が巡回の証拠をとるのに昔は鍵を各所に置いていたが、これをこのボタンにする。ボタンを押すことで「今この場所にいる」と分かる。ボタンは水銀電池1個で数年はもつからメンテナンスもほぼ必要ない。ボタンを押すときだけBluetoothを起動して手持ちのスマホのMACアドレス認証をする、なども考えられる。
また、非常通報ボタンもこれに使える。公園や街中の電柱などに貼っておく。従来も非常通報ボタンはあったが、配線が必要であり高機能高額だった。これなら極めて安価であり、メンテナンスもほとんど必要ない。
そうなると、非常ではなく緊急レベルにも使える。ナースコールを無線にしてペンダント型にするだけでも使い勝手はずいぶん楽になるし、ホームセキュリティでも親機なしで直接センターに情報を飛ばすことができる。
他にも、ポスターに「いいね!」ボタンとして設置しておくと広告効果が分かるとか、田舎道に埋め込んでおいて交通量を測るとか、遠隔で様々なことを知ることができるようになるだろう。
LPWAは必ずしもボタンだけに使われるわけではないのだが、まずはボタンを押すとIDを飛ばすだけのハードウェアとベースシステムと基地局を作り、IDを識別してその業者に通報するAPIを作り、月額幾らでリースしてもらえば、様々な業者が様々なアイデアを実現するプラットフォームになる。
この基地局作りは新たなプラットフォームになり得るため、ドコモのような通信業者が既存の携帯電話基地局に併設する形で作ってみてはどうかと思う。通信業者にとっては新たな稼ぎ口になり、またベンチャーが活躍する場を提供することになる。
2018年2月9日金曜日
LPWAキッズタグ
子供がキッズケータイを持っていたとしても、誘拐犯なら取り上げて捨ててしまうだろう。誘拐犯に見つからない方法で子供の居場所を教えるには、小型で目立たないことが必要だ。これに適するものとして、現状ではBluetoothを使った紛失防止タグがあるが、究極にはLPWAだろうと思う。
Bluetoothタグだと確率的にしか探せないが、LPWAなら電波は確実に届くし、こちらから起動して操作することも可能だ。普段はGPSをオフにしておいて、非常時に遠隔でオンにすることができれば、普段は電力を消耗せず、非常時には確実に見つけられる。
更には、簡易的なものであってもこちらからメッセージを送ることが可能だ。今探しています、見つけました向かっています、などが表示されるだけでも安心感は格段に違う。光らせるのではなく、電子ペーパーで地味に表示するのが良い。
形状や機能をどうするかは考えどころだ。腕時計タイプでは目立ち過ぎる。キーホルダーだと落としそうだ。できれば体か服、靴などに直接付けるものがよい。また安易に弄られない位置にあるのがよい。
これに適するのはアンクレットタイプだ。ただおしゃれのものではなく、足首に巻きつく平板のようなタイプとする。ランニング用の反射テープのようなもので腕に巻きつけるものがあるが、あれを足に適用する。
充電は週一くらいで親が行えばよい。学校にも常にしていくようにすれば、子供も次第に気にしなくなるだろう。徘徊老人などにも同じものが適用できる。基地局さえちゃんとしていれば、かなりの汎用性があるものに仕上がると思う。
2018年11月30日金曜日
LPWAと家電
LPWAとリモートメンテは相性が良い。しかしそれ以上に良いのは、稼働状況が確認できる点だ。
例えば、エアコン。定期的に掃除をすることでエアコンの寿命を延ばすことができるのは自明だろうが、ではどの程度サボるとどの程度劣化するのか。ベンダの試験でも勿論測定されるが、LPWAであればその何千倍、何万倍というデータを取得することができる。
例えば、掃除の程度によって効率がどの程度落ちるのか。設置場所によって、モーターにどんな負荷が掛かるのか。屋外機の日照や温度が効率を落とす割合は。そういった知見は飛躍的に広がるはずだ。これをまた新製品にフィードバックできれば、製品の性能は大いに向上する。
これはUIの向上にも貢献する。使いやすいスイッチ、分かりやすい説明が、どの程度エアコンの掃除率を上げるかが分かれば、双方の落とし所を探る手助けになる。マーケティングにもなる。
単に機器のメンテに使うよりも、むしろこちらの方に高い価値があるかもしれない。モニタとしてお金を貰っても良いくらいだと思う。テレビの視聴率モニターのようなものだ。
全製品に付けるのか、モニターとしてお金を貰うのか。まあ考え方は色々あるにせよ、それで家電の機能性能が向上し安価になるのであれば、大いに歓迎だ。ぜひ推進してもらいたい。
2019年2月26日火曜日
アクシデント対応月額ゼロSIM
先日、翻訳機にSIMが入っているという新しい使い方を目にした。これは面白いと思った。
今でも、月数百円のSIMは存在している。しかしこれは使い続ける前提であり、数百円と言えども支払い続けることは変わらない。例えば避難用具に携帯電話を入れておきたいと思っても、いつ使うか分からないものに数百円たりとも払い続けるのは抵抗があるし、ひとつならともかく二つ三つとなれば負担も大きい。
上の翻訳機は、使った時間だけ課金されるようになっているらしい。プリペイド+月額ゼロ、というSIMさえあれば、様々な応用が巻き起こるのになあ、と思う。
上の翻訳機や、避難用具用携帯電話なんてものはその典型だが、他にも多く考えられる。子供の誘拐や車の盗難に備えたGPS発信機なんてのはそうだし、忘れ物タグも同様だ。飛行機の荷物や、宅配の荷物なんてのもそうだろう。アクシデントの時だけ作動させるものは、みんな需要がある。
このアクシデントは、毎月発生するものでも構わない。その人にとって滅多にないことであれば良い。また、基本的にデータ通信だけでよい。音声が必要ならIP電話にすればよい。音声品質なんてそんなに問われないはずだ。
LPWAがそうなんじゃないの、という考えもありそうだが、それならそれでも良いのだ。しかしLPWAだって今は月額ではないか。料金体系の変更だけでよいのだから、ぜひ考えて欲しいものだ。
2018年8月4日土曜日
どこでも1-click
https://news.mynavi.jp/article/20180705-659423/
電池で動き、ボタンを押すだけでAmazonの注文ができるスイッチがあったが、あれは自宅のWiFiにスマホで接続する必要があった。このボタンはLPWAなので、それすらも要らない。本当に、ただ単に買ってくる(配布される)だけでよい。そしてボタンを押すと何が起こるかは、プログラムできる。
ボタンを押すと、LPWAを通じてAmazon Lambdaを起動するというのだが、このLambdaというのがサーバレスコンピューティングできるもので、要はサーバの構成や負荷を気にしなくてよい。幾らボタンを配っても、プログラムは一つでよいわけだ。
以前にも似たような話をしたが、Lambdaに対応しているというのはたぶん今回が初だろう。いきなりLambdaのコードを書けばよい、という手軽さにおいて、こちらが一歩リードしたと思う。
その性格からして、これは大量にばら撒くものに適している。例えば投票ボタンなんてどうだろうか。コードを配線する手間がないし、数百人がいっせいにボタンを押しても破綻しない。
電池の持ちは心配だろうが、押す力で発電するボタンなんてものは既にあるし、なんならぜんまいでもよい。そうすれば半永久に使える。
非常に極端な話だが、世の中のスイッチを全部これにしてしまえ、ということは言えるわけだ。内部で配線するのではなく、一旦無線で通信路に出てしまい、処理は全部コンピュータで行う、というアイデアだ。例えば、巨大な操作パネルをこれで作る。それこそタダの板の上にパーツを並べるだけ、穴を開ける必要も配線する必要もない。背後に何もないから壁が厚くなることもなく、必要なくなったら板ごと外すだけ。
そんな板を複数作って倉庫にしまっておき、必要に応じて持ち出して使う、という運用もできるはずだ。災害対策用なんてものはまさにうってつけだろう。PCのキーボードにしても、板ごと取り替えれば英字配列だろうがOASYSだろうが自由自在だ。
まあ、Lambdaを起動すれば1回何円とカネが掛かるので、そこまで極端なことはないにしても、普段はあまり押されず、何かの折にバースト的に大量に押されるボタンにこの仕掛けを使う、というのは、考え方としてはアリだと思う。
2018年11月22日木曜日
I/Oのクラウド対応
先日、PFUのスキャナが発表された。既存の最上位機種のリニューアルだ。この機種はクラウド対応しているが、下位機種は対応していない。
WindowsのPCが未だに手放せない理由の一つがこれだ。色々なI/O機器の多くは、Windowsにしか対応していない。スキャナはその一つだ。プリンタはまだ何とか繋がるが、スキャナでiOSやAndroidで繋がるものは少ない。
こういったものは、今後どんどんクラウドに対応していくのだろうと思う。WiFiに繋がるならもう直接クラウドに、そうでなければBluetoothでスマホとまずつなげ、そこ経由でネットへ。低速のものならキャリアLPWAでもよい。
これにはメリットがある。個々の機種に対応しなくてよいからだ。PCに余計なものをインストールする必要はないし、WindowsだろうがMacだろうがクラウドの前には関係ない。セキュリティもクラウド側で制御できる。盗まれれば遠隔で使用停止することも可能だろう。
PCやスマホに直接繋がるキーボードやマウス、ディスプレイなどはローカルのままだろうが、プリンタやスキャナはクラウドでも良いだろうし、監視カメラやオーディオビデオ、センサー・アクチュエーターなどはクラウド対応になる方がよい。
上のスキャナは最上位機種のみ対応だったが、もっと下の方にもクラウド対応してもらいたい。いちいちPCを出して繋ぐのはもうクールではないし、スマホに有線で繋ぐのはダサい。無線で繋ぐのなら、WiFiやLPWAでつないだ方が有利だろう。
テレビやプロジェクターにもChromeCastなどが内蔵されていれば、もう外に繋がっているのと同じだ。設置し、WiFiとつなげれば設定は全てスマホで、という方が、今後は理に適っているように思う。
他にも、医療機器や作業機器のようなものも、どんどん外に繋がっていって欲しいと思う。もっと機器として独立して、インテリジェントに。これが将来のI/Oの方向性だと思う。
2018年3月29日木曜日
スキンディスプレイ
http://japanese.engadget.com/2018/02/20/skin-display/
皮膚に貼り付け可能な電子回路やセンサは幾つか見てきたが、ディスプレイというのは面白い。それに耐久性もあり、実用化には近い位置にあるそうだ。材質はゴムシートらしいから、作り方にもよるが防水性を備えることはできるだろう。無線給電によって接点なしに作ることも可能だ。
この技術の肝は、硬いLEDと柔らかい配線の接合負荷軽減技術にあるそうだ。すると当然、LEDではなくセンサやICチップでも同じ技術が使えるはずだ、と考えられる。すなわち、センサや計算機能も搭載可能である。
ただ、実際のところ、スマホや腕時計、指輪などに仕込めば済むことだ。皮膚に貼り付ける必然性がある用途は限られている。それはどのようなものになるのだろうか。
その一つは、温泉やプールだ。多くのプールでは腕時計不可だが、その理由は周りの人を傷つけないためだ。だがこれならゴム素材だからその心配はない。もし時刻と着信表示だけでも可能な軟質の手の甲(ないしは腕時計型)ディスプレイがあったら、認められるようになるかもしれない。
ただ、着信表示をするには携帯電話相当の半導体と電池が必要であり、ほぼ不可能だ。そこで考えるのが、LPWAを使った携帯電話~ディスプレイ間通信である。LPWAチップなら小さく作れ、消費電力も少なくてよい。携帯電話をロッカーに預けた状態でも操作可能で、ついでに携帯電話の盗難防止にもなる。
試作では数日皮膚に貼っておいても問題なかったそうだ。であれば24時間監視の何か、例えば生体モニタ的な用途にも使えることになる。心電図だと大げさだが、異常検知(心室細動や卒倒、異常低体温、てんかん症状など)、熱中症警戒、一酸化炭素中毒警報、などは考えられることだ。
肌に貼らずとも衣服に付けることを考えるなら、スポーツ選手には色々と応用ができそうだ。単純にゼッケンやスポンサー広告を流したりするのはその一つだろう。他にはラップタイムやルール判定(タッチ、ラインアウト、ペナルティなど)を表示することもあり得る。単純に鬼ごっこの鬼(タッチされたら入れ替わる)などにも使えそうだ。
手のひらに携帯電話を埋めるというのは「トータル・リコール(リメイク)」の描写だが、手の甲に貼り付けるディスプレイというのは結構普及するかもしれない。
2018年8月7日火曜日
LPWA見守りサービス
LPWAを使ったサービスとして最もよく出てくるアイデアは、IoTと見守りだ。このうち、見守りはプライバシーの問題が出るので簡単には進めがたい。しかしここにちょっとした工夫をすることで、これを打ち破ることができるかもしれない。
そこに登場する技術は二つ。一つはAIによる行動パターン分析、もう一つは大量配布とタグ化だ。
もし、意識して本人に付けるのではなく、ランドセルや服や帽子に当たり前に付いているタグの一つ一つにその機能があったとしても、いちいちそれを全部登録するような面倒はしないだろう。買い換えればやり直しだし、毎日何を着て出るかは分からない。まず、そのような「どうしようもない状況」を作っておく。
もう一つは、AIによる異常検知である。あらゆる状況を踏まえ、今の状況が異常かどうかを判断する、というものだ。これはその他のタグとの組み合わせも意識する。
例えば、子供の場合は靴を片方なくすことはあり得るだろう。しかし大人ではまずあり得ない。上着やかばんを忘れて帰ることはあっても、下着を忘れることはないはずだ。
日頃の行動範囲と異なっていたとしても、例えば子供なら公園なら友達に誘われたかもしれない。しかし離れた住宅街なら異常だ。それでも親と一緒なら異常ではない。そういった「異常」が起こるまで、タグのプライバシーは守られるようにする。もちろん警察が判断すれば話は別だ。
特に登録することなく、常にAIにのみ監視されている、異常がなければそのデータは見られない、となれば、抵抗も少ないだろう。もちろん当初は不安もあるだろうから任意にするにしても、時間と共に社会に受け入れられるようになる可能性はあると思う。
2017年12月21日木曜日
Peer to Peerのみネットワーク
ブロックチェーンの応用システムの一つに、getherdというサービスがある。安否確認システムの一種なのだが、ネットワークにブロックチェーンを使っているのが特徴だ。中央サーバがないので、いわゆるボトルネックがない。ネットに繋がれば、生きているどこかしらのルートで安否確認ができる。
だが、このシステムの説明を読んでいて、「でも携帯基地局が潰れたらダメじゃん」と思ってしまった。ドコモならドコモのどこかの基地局からインターネットに繋がるルートまでが無事でないと、その先のサーバがどうこう以前の問題として繋がらない。場所によってはその基地局がダメになると繋がらなくなる地域は存在するだろうし、そこは安否確認が最も必要な被災地のはずだ。
今の時代、LPWAが存在するくらいだから、携帯電話に(速度が遅くてもいいから)Peer to Peerネットワークを搭載するくらいのことはできるはずだ。もしかしたら、そこが充実することによって逆に基地局が要らなくなる、くらいの勢いはあるのではないか。
ここで必要になるのは、LPWAのように超低速超長距離ではなく、中速中距離のネットワークだ。例えば10km程度でどうだろう。スピードは、1Mbpsもあれば十分だ。一方で、小型基地局を多数設置する。ここは直接インターネットに接続しており、多くの場合は直接ノードと繋がる程度の距離感で設置する。つまり、基地局同士は独立している。
非常時には、この小型基地局の幾つかは歯抜けで壊れるものと仮定する。その場合は携帯電話同士がPeer to Peerネットワークを形成して、稼動している小型基地局に繋がる。ここら辺は特にモード切替をしなくても自動で行う。
この基地局の数のイメージは、PHSよりは大幅に少なく、既存携帯基地局よりははるかに多い。10kmといったがこれは最長到達距離であり、普段は1km程度で通信することとする。これなら見通しで数局は常に繋がっている勘定になる。PHSのように電柱に設置できるほど小さくできるかは不明だが、ビルの屋上程度であれば全く問題ない。
通信距離を長くした代わりに速度を遅く設定したことで、例えば動画の配信を受けることは困難になる。これに関してはWiFiスポットとキャッシュで対処してもらう。他は特に問題あるまい。重いWebページなどはリモート端末化やリッチクライアント化が有効で、むしろその方が快適になる。
これは、上手くすると地上波デジタルよりも信頼性の高い通信を確保できるかもしれない。それに安く提供できるはずだ。IoTと音声電話、スマホの全てにこれ一つで対応するようなことも可能になるかもしれない。
2019年2月3日日曜日
音声リモコンの形態
家電のリモコンはほぼ100%赤外線だ。これを一元化して音声で操作するようにする機器は既に売られていて、Amazon Echoで起動するようにしているものが多い。
いつも思うのは、これを使う機器はどこに置くのだろう、ということだ。全ての機器に赤外線が届かなければならないし、中には双方向のものもあるのだが。部屋の中央のテーブルにでも置いておくか。でも障害物がないわけではない。届くかどうか心配だ。
赤外線リモコンは機器に近いところに置くべきだが、そうすると複数設置する必要があるだろう。となれば今度は電源と通信方法が問題だ。司令塔たる音声認識装置は、ではどこに置くべきなのか。
ここで考えるのは、太陽電池を使って屋内照明だけで発電し動作する、小型リモコンだ。これを部屋の複数個所に配置する。例えば壁に貼ればシーリングライトとエアコンが操作できて、AVラックの扉に置いてテレビとレコーダーを操作する。
音声認識をする親機は、シーリングライトに貼り付ける。これには裏側に太陽電池を付けておく。リモコンと親機の間は、LPWAを使えば良いだろう。これなら隣の部屋でも問題なく操作できる。
将来的には全てのリモコンはLPWAに移行すべきである。そうすれば直接操作できる。
2018年11月20日火曜日
非常用キャリアLPWAデバイス
携帯用のソーラーバッテリや手回し充電器が役に立たないということは、別項で述べている。携帯電話というのは意外と消費電力が大きく、こういったものでは追いつかないからだ。逆に言えば、携帯電話以外の超低消費電力デバイスがあれば、それは防災用として貴重だ、ということになるはずだ。
ここで考えるのは、クレジットカードサイズのキャリアLPWAデバイスだ。普段はモバイルバッテリに貼り付いていて、そこからデバイスのスーパーキャパシタに充電している。また、スマホとはBLEで繋がっていて、GPSの情報を定期的に貰い受けておく。一度充電すれば数週間は使用可能とする。
できることはSNSだけとする。タグサイズにしなかったのは、キーボードと表示デバイスをつけるためだ。キーボードはメンブレン、表示はE-Inkかモノクロ液晶にして低消費電力を保つ。送り先はスマホであらかじめ設定しておく。定型短文か自由にタイプするかを選び、送信する。受信も可能とする。SOSボタンもあると良いだろう。SNSとは言っても通常のプロトコルである必要はなく、非常時用に超低消費電力にカスタマイズするのがよい。
この仕掛けがあれば、スマホとモバイルバッテリの両方の電源が切れても、暫くの間通信可能である。また、本人が意識を失っていても、双方向通信が可能なので、遠隔操作で位置を特定することができる。災害時に限らず、例えば子供に持たせるのに安心だし、徘徊確認、物流追跡、機器の保守用など、色々と応用が可能になるだろう。
2018年4月14日土曜日
SIGFOXヘルプボタン
http://www.soumu.go.jp/main_content/000452035.pdf
http://www.kccs.co.jp/sigfox/
年間100円、1回12バイト、100bps、Max140回/日、電池で10年、SIM不要。そして既に主要都市でネットワーク敷設済み。LPWAの一つだが、基地局を自前で用意することなく直ぐに使えるというところが、画期的に思える。
現在のところ受信ができないので、何かをさせるトリガーを外から与えることができないのがネックであるが、これだけ安いのなら色々考えてみたくなる。
既に応用例としては上のPDFに多数紹介されている。この12バイトには、デバイス識別子とタイムスタンプは別になっている。ただオンオフを送るのなら1ビットで十分なので、12バイトは余りある量だ。
上の応用例にないものとして、ヘルプボタンを考えてみた。仕様は以下のとおり。
- そのボタンは、ベンダのロゴに隠れる形で仕込まれている。
- ボタンには二種類のタイプがあり、ただのボタンの場合(シンプルタイプ)と、機器内の制御マイコン等と接続されている場合(インテリジェントタイプ)がある。
- シンプルタイプの場合、通信自体は「そのボタンが押された」ことだけを示す信号が送られる。インテリジェントタイプの場合、可能であれば(電源が入っていれば、故障していなければ、など)機器の状態が一緒に送られる。
- ユーザはあらかじめユーザ登録をしておく。例えばロゴの上に紫外線QRコードを書いておくと、登録用ページに飛ぶことができる。更に、そのコードには製品のシリアル番号が入っていると良い。
- ボタンが押されると、ベンダはそれを察知して、ユーザに有用な情報を提供する。例えばメールを送って機器のサポートページのURLを伝える、機器のエラーコードを解析して必要な措置を伝える、修理依頼フォームを送る、電池交換の案内をする、消耗品購入の案内をする、買い替えの案内(サポート終了など)をする、対応するマニュアルのページを開く、サポートチャットを開始する、など。
- インテリジェントタイプの場合、制御マイコン等が擬似的にボタンを押すことができる。例えば保証期間を過ぎた場合、電池が切れそうな場合、故障予知ができた場合、実際に故障した場合、メンテナンス(フィルターの掃除など)が必要な場合、など。
- ウォッチドッグ(生きていることを定期的に確認する)用途で、一日一回などの間隔で通信を行う。
保守期間が長いもの、例えば消火器などでは、保守を忘れずに実行することができる。あるいは保守部品保持期間の終了を知らせることができる。インテリジェントタイプなら、例えば稼働状況から保守点検のタイミングをフレキシブルにすることで、無用な保守を省いて低コスト化することができる。
ロゴに隠す、というのはベンダ共通のルールとして有効だと思う。そしてこのボタンは後付けもできる。ロゴの上にこれを貼ればよい。ユーザ登録を促進することにもなるので、どんどんこれを投入していって欲しいものだと思う。
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