2018年10月14日日曜日

LTE-MとNB-IoTと迷子タグ


LPWAについては何回か言及しているが、こちらはLTE網を使ったLPWAということで、これはこれで興味がある。

LTE網を使うということはSIMが必要で契約も必要で月額支払いも必要、災害時や混雑時の制御もキャリア依存、というところはちょっと不満があるが、日頃の通信の安定性は高いし、設備の新規設置が不要、特にLTE-Mは速度がそれなりに速いのが注目だ。

キャリアLPWAとノンキャリアLPWA、どちらが生き残るか、という議論はしない。両方生き残るだろう。というのは、LTEが届かない地域や場所は幾らでもあるからだ。そういうところでキャリアLPWAの出番はない。一方で、数km以上の広範囲に渡るチェックが必要な用途では、概ねキャリアLPWAが勝つだろう。従って、この切り替えや双方のフィッティングは、ビジネスとしては必ず発生する。

先日、サムソンがLTE-Mを使った忘れ物タグを発表した。GPSを内蔵しているが、それ故か、週一回の充電が必要になる。従来のBluetoothを使ったタグは半年~1年などなので、使い勝手はかなり異なる。個人的にはどちらもしっくりきていない。

まず、タグとしてはボタン電池で1年もって欲しい。電池の交換も必須だ。そして探すときはLTE-MかNB-IoTを使うので、(ほぼ)必ず通信できる。それをトリガとしてGPSを動かすようにすれば、無駄に電力を使うことはない。GPSが使えなくてもLTE網で大雑把な位置は分かる。そこで、ノンキャリアLPWAを使う。歩き回りながら電波強度を調べれば、100m程度までには近づくことができるだろう。そこまで近づければ、LPWAの電波強度を落とすことで10m程度に絞り込むことは可能だ。

探すためのソフトは地図と連動させ、電波強度を落として絞り込むところまでソフトで作り込んでやることはできる。スマホにノンキャリアLPWAのチップを搭載することは難しくないだろうが、まあBluetooth接続の外付けでよいだろう。タグとセットで売ればよい。これで購入数万円+月額100円であれば、迷子タグ及び自動車の盗難防止タグとしてはほぼ完璧だ。

技術的に難しいところはないので、KDDIに直ぐにでも作って欲しいところだ。また、盗まれやすい高額品(自動車やコンピュータ等)には、オプションでいいから仕込んでくれると嬉しい。

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