2018年12月14日金曜日

防犯ドアクローザー


ドアを開けたときに、自動でゆっくり閉まるように調整をする機械が、ドアクローザーだ。たいていの開き戸にはついている。

このドアクローザーは、強力なばねとオイルダンパーで構成されていることが多い。ドアを開くときの力を利用してばねを伸ばし、それが縮む力で閉めるのだが、その際にオイルダンパーで抵抗を作ってゆっくり閉まる。この抵抗を、オイルダンパーでなく発電機に置き換えれば、発電ができる。

ドアの開閉センサは無線通信で動くが、この消費電力は微々たるモノだから、この発電で補うことは簡単だ。また、大きさもそれなりにあるので、十分な容量も期待できる。そもそもドアクローザーの動きは開閉と連動しているから、開閉検知機能は内蔵できる。

こう考えると、ホームセキュリティの要としてドアクローザーを交換するというのは理に適っている。これを拠点としたシステムを考えてみると、このようなものになる。
  1. ドアクローザーに上記のような発電機構と、キャリアLPWA、ノンキャリアLPWA、ドアロックへの電源供給を内蔵する。
  2. ドアクローザーのロックが解除できなければ、玄関の鍵が開いてもドアは開かない。もちろん無理やり開けようとすれば大音量で警告され、通信経由で通報される。これにより、ドアの鍵周りの改造は不要で、ドアクローザーの交換のみで対処できる。
  3. その代わり、鍵を開けるのには二つの操作が必要だ。ひとつは通常の物理的な鍵を開ける動作。もう一つは、スマホやキーホルダー型通信機でドアクローザーのロックを解除する動作だ。
  4. ドアクローザーの発電と充電容量は相当に大きいもので、毎日出入りしていれば自然に充電するし、閉めたままでも数年は問題ない。もちろん、容量が不足すれば通信経由で警告が出る。
  5. 家の中の他の窓の開閉センサやガス・煙センサなどは、従来通り電池で動く。通信はノンキャリアLPWAを使い、ドアクローザーと連絡する。Bluetoothや無線LANでないのは、低消費電力と確実な通信距離を両立するためだ。
  6. 異常検知や留守モードの設定は、キャリアLPWAを通じて行う。つまり携帯電話やスマホとの通信レベルでのペアリングは必要ない。専用ソフトを入れ、QRコードを読み、暗証コードを設定するだけで完了する。
  7. インターホンや防犯カメラは動画では無理だ。消費電力が高く、通信容量もLPWAでは追いつかないため、静止画及びコマ撮りのみとする。但しできるだけ映りが良い状態の画像を選ぶ機能は付ける。音声はあってもよいだろう。
  8. 地震検知時の自動ロック解除はあっても良いだろう。これも収まって一定時間が経てば再度ロックするようにすればよい。(その時にゆがんでいればロックできない) これもドアを揺らしたら検知するのではなく、キャリアLPWA経由で緊急地震速報が検知され、且つ留守モードでないときのみにする。
書いていて自分でも欲しくなってしまった。どこか作ってくれないだろうか。

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