2018年4月14日土曜日

SIGFOXヘルプボタン


http://www.soumu.go.jp/main_content/000452035.pdf
http://www.kccs.co.jp/sigfox/

年間100円、1回12バイト、100bps、Max140回/日、電池で10年、SIM不要。そして既に主要都市でネットワーク敷設済み。LPWAの一つだが、基地局を自前で用意することなく直ぐに使えるというところが、画期的に思える。


現在のところ受信ができないので、何かをさせるトリガーを外から与えることができないのがネックであるが、これだけ安いのなら色々考えてみたくなる。

既に応用例としては上のPDFに多数紹介されている。この12バイトには、デバイス識別子とタイムスタンプは別になっている。ただオンオフを送るのなら1ビットで十分なので、12バイトは余りある量だ。

上の応用例にないものとして、ヘルプボタンを考えてみた。仕様は以下のとおり。
  • そのボタンは、ベンダのロゴに隠れる形で仕込まれている。
  • ボタンには二種類のタイプがあり、ただのボタンの場合(シンプルタイプ)と、機器内の制御マイコン等と接続されている場合(インテリジェントタイプ)がある。
  • シンプルタイプの場合、通信自体は「そのボタンが押された」ことだけを示す信号が送られる。インテリジェントタイプの場合、可能であれば(電源が入っていれば、故障していなければ、など)機器の状態が一緒に送られる。
  • ユーザはあらかじめユーザ登録をしておく。例えばロゴの上に紫外線QRコードを書いておくと、登録用ページに飛ぶことができる。更に、そのコードには製品のシリアル番号が入っていると良い。
  • ボタンが押されると、ベンダはそれを察知して、ユーザに有用な情報を提供する。例えばメールを送って機器のサポートページのURLを伝える、機器のエラーコードを解析して必要な措置を伝える、修理依頼フォームを送る、電池交換の案内をする、消耗品購入の案内をする、買い替えの案内(サポート終了など)をする、対応するマニュアルのページを開く、サポートチャットを開始する、など。
  • インテリジェントタイプの場合、制御マイコン等が擬似的にボタンを押すことができる。例えば保証期間を過ぎた場合、電池が切れそうな場合、故障予知ができた場合、実際に故障した場合、メンテナンス(フィルターの掃除など)が必要な場合、など。
  • ウォッチドッグ(生きていることを定期的に確認する)用途で、一日一回などの間隔で通信を行う。
こうすると、機器には余計なディスプレイが不要になる。機器の小さなディスプレイを見るよりも、スマホで詳細に見た方がはるかに親切だ。また、汎用に仕掛けを作っておけば、Webを経由して更に自動で何かする、ということが可能になる。例えば消耗品の在庫を調べたり、警察や消防に通報したりすることができる。

保守期間が長いもの、例えば消火器などでは、保守を忘れずに実行することができる。あるいは保守部品保持期間の終了を知らせることができる。インテリジェントタイプなら、例えば稼働状況から保守点検のタイミングをフレキシブルにすることで、無用な保守を省いて低コスト化することができる。

ロゴに隠す、というのはベンダ共通のルールとして有効だと思う。そしてこのボタンは後付けもできる。ロゴの上にこれを貼ればよい。ユーザ登録を促進することにもなるので、どんどんこれを投入していって欲しいものだと思う。

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