2018年8月4日土曜日

どこでも1-click


https://news.mynavi.jp/article/20180705-659423/

電池で動き、ボタンを押すだけでAmazonの注文ができるスイッチがあったが、あれは自宅のWiFiにスマホで接続する必要があった。このボタンはLPWAなので、それすらも要らない。本当に、ただ単に買ってくる(配布される)だけでよい。そしてボタンを押すと何が起こるかは、プログラムできる。

ボタンを押すと、LPWAを通じてAmazon Lambdaを起動するというのだが、このLambdaというのがサーバレスコンピューティングできるもので、要はサーバの構成や負荷を気にしなくてよい。幾らボタンを配っても、プログラムは一つでよいわけだ。

以前にも似たような話をしたが、Lambdaに対応しているというのはたぶん今回が初だろう。いきなりLambdaのコードを書けばよい、という手軽さにおいて、こちらが一歩リードしたと思う。

その性格からして、これは大量にばら撒くものに適している。例えば投票ボタンなんてどうだろうか。コードを配線する手間がないし、数百人がいっせいにボタンを押しても破綻しない。

電池の持ちは心配だろうが、押す力で発電するボタンなんてものは既にあるし、なんならぜんまいでもよい。そうすれば半永久に使える。

非常に極端な話だが、世の中のスイッチを全部これにしてしまえ、ということは言えるわけだ。内部で配線するのではなく、一旦無線で通信路に出てしまい、処理は全部コンピュータで行う、というアイデアだ。例えば、巨大な操作パネルをこれで作る。それこそタダの板の上にパーツを並べるだけ、穴を開ける必要も配線する必要もない。背後に何もないから壁が厚くなることもなく、必要なくなったら板ごと外すだけ。

そんな板を複数作って倉庫にしまっておき、必要に応じて持ち出して使う、という運用もできるはずだ。災害対策用なんてものはまさにうってつけだろう。PCのキーボードにしても、板ごと取り替えれば英字配列だろうがOASYSだろうが自由自在だ。

まあ、Lambdaを起動すれば1回何円とカネが掛かるので、そこまで極端なことはないにしても、普段はあまり押されず、何かの折にバースト的に大量に押されるボタンにこの仕掛けを使う、というのは、考え方としてはアリだと思う。

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