2018年10月31日水曜日

プール・温泉用ITデバイス


プールや温泉に行くと、着たものはロッカーに預け、ロッカーの鍵を持ち歩くことになる。店によっては手首に装着しておいて、店内の購買に使用するような仕掛けがある。しかし、プールに本当に手ぶらで行くのは不安だし、他に時計も持ちたい、スマホもできれば、と考えてしまう。貴重品だし、緊急の連絡が入らないかと不安だ。

そこでスマートウォッチではどうだ、となるのだが、多くのプールでは腕時計は禁止だ。そりゃそうだ。手を振り回して他人にでも当てれば怪我をしかねない。ネックレスをしている人は多少いるようだが、目立たなければとがめられないだろう。

そこで、ネックレス型のデバイスを考えてみる。まず形状だが、もちろん周囲は樹脂で覆い、とがったところがないようにして安全性は確保する。当然防水である。

概観としては、時計の盤面程度のもの。ソニーがシリコンバンドに盤面をはめ込めるスマートウォッチを作っているが、あれが良かろうと思う。腕時計型バンド、ネックレス型バンド、バッジ型クリップを添付しておく。

機能としては、Suica、時計、スマホの通知を表示する機能を持つ。カメラは、温泉の場合は逆に付けてはいけないので、恐らくナシだろう。通知機能としてLED、バイブレータ、表示(バックライト付き)、タッチパネルを持つものとする。充電式電池を内蔵する。

通信は、昔だったらBluetoothかLANと言いたいところだが、今時であればキャリアLPWAがあるのでこれを使うことにする。ユーザはLPWAのIDをスマホと連携しておき、スマホには専用のソフトを入れておく。後は簡単で、スマホに通知が来ればそれをLPWA経由でデバイスに飛ばせばよい。

通知は元々簡単な文字しかないので、情報量はごく少ない。届いたらバイブとランプで知らせ、盤面を上に向けることでバックライト起動、スクロールで選択、スワイプで既読、とする。それだけでよい。ちょっとだけ履歴を辿れるようにしておくのも良いだろう。既読をスマホと連動させられればなお良い。設定は全てスマホからとする。キャリアLPWAはキャリアとの契約が必要だから、連携もオンラインで行え、デバイスでの操作は不要だ。

今のスマートウォッチと根本的に異なるのは、表示にモノクロ液晶マトリクスとバックライトのみを使うところだろう。余計なアプリをインストールできず通知だけと割り切ることで、解像度が低く低消費電力の液晶を使うことができ、CPUやメモリも殆ど必要ない。これは大幅にバッテリの性能を向上させるはずだ。少なくとも一週間、上手くすれば数ヶ月はもつように作れるだろう。

他にも、アプリケーションをインストールすることはできない、GPSや活動量計もない、脈もとれないなど、ないない尽くしだ。活動量計くらいは付いていても良いだろう、と思い勝ちだが、これも電力を消費するので避けたい。

これなら、普段は簡易スマートウォッチとして使い、Suicaとしても使える。プールや温泉ではネックレスバンドに付け替えて、スマホはロッカーや貴重品入れに入れたままにできる。充電も、月に一回なら苦にならないし、もし忘れても数分充電すればしばらくは使える。

対応する施設なら、ロッカーの施錠をこれ(Suica)で行い、施設内での買い物もSuica対応にすれば、財布やロッカーの鍵を持ち歩く必要がない。特にロッカーは、施錠と支払いが同時に可能だから、使い勝手が向上する。

Suica自販機と自動回収機を置いておけば、入場券代わりにできる。これもカードではなく、ネックレスタイプとする。自分で持っている人は自分のSuicaを使い、もっていない人はそこで買って、帰りには残金とカードのデポジットを回収する。自動ゲートを導入してやれば、入場券を買うのに長蛇の列に並ぶ必要もない。チャージ機も入り口と中に幾つか置いておく。

スーパーやコンビニの多くは既にSuicaに対応しているから、普段でも殆ど財布の出番はないはずだ。またこれなら、オサイフケータイのない格安スマホを持っていても、不便を感じないだろう。

今のところ、LPWAのサイズとアンテナが不確定要素であり、またSuicaがなぜかApple Watch以外で使われていないことに対する不安(技術的なのものか会社方針などのせいか)はあるが、技術的には大きな問題はないように思われる。キャリアとの契約と、月額料金が掛かるネックがあるが、月々300円以内くらいで収められるはずだ。

自分で考えておいてなんだが、Apple Watch含め、今の世の中のスマートウォッチには惹かれないが、これには惹かれる。どこか作ってくれないだろうか。

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