2018年6月10日日曜日

超指向性電波


超指向性スピーカーというものがある。超音波を搬送波として通常の音波を信号波として乗せると、超音波の特性である指向性、つまり音の広がりを抑えて狭い範囲に遠くまで届くという特性を持たせつつ、普通に耳で聞こえる音声を届かせることができる。

これを電波でできないだろうか、というのが今回の提案である。例えばテラヘルツ波にラジオ波を乗せるわけだ。

なぜそんな面倒なことをするのかと言うと、受信機の構造は周波数が低い方が簡単にできるのだ。それこそ鉱石ラジオでも受信可能になる。それでいて届く範囲は狭く、遠くまで届く。もちろん出力はその分低くて良い。

電波の出力が小さくてよいということは、放送免許の要否にも関係する。免許がなくても遠くまで届く放送ができるのなら、それ以外にも様々な使い方が考えられるのではないか。

超指向性スピーカーと同じく、発信側はフェイズドアレイアンテナを使えば、任意の位置にピンポイントに情報を届けられる。これを利用して、例えば小さな船でもAMラジオの設置くらいは義務付けられるだろうからそうするとして、陸から船を特定して放送を流してやる、というようなことはできるだろう。

他にも、館内放送の無線化、マラソンランナーへの告知、防災放送の充実などへの応用も考えられる。

0 件のコメント:

コメントを投稿

注目の投稿:

超音波モーターの原理によるVR用トレッドミル

  VRにおけるリアリティ問題の一つに、その場で動くのではなく移動する場合、つまり歩いたり走ったりすることが挙げられる。実際にはその場にいるので、歩いたかのように足場を調節してやる必要がある。 これを実現する方法として、すり鉢状の滑りやすい足場を作っておく方法と、トレッドミルを使...

人気の投稿: