2018年11月10日土曜日

国会答弁はディベートとAIで


https://www.mugendai-web.jp/archives/9052

IBMのAI「Project Devater」が、人間を負かしたという記事だ。

ディベートというと、日本人は言い争いを想像してしまうが、これは違う。お互いが決まった時間スピーチを行うことで、最終的に聴衆がどちらが勝ちかを判定する、というものだ。

国会の答弁はディベート形式でやって欲しいと思っている。今のやり方では正に時間の無駄だ。議員も大臣も官僚も、こんなつまらないことに時間を掛けるべきではない。

ただ、ディベート形式で行うとすると、判定が必要になる。この判定にAIを使おう、というのが今回の提案である。上のIBMとはちょっと使い方が違う。

どうするのか。まず、質問自体は事前に集めておく。これに対して時間を決め、回答者がまず回答を行う。それを受けて質問者が質問する。それを受けて回答者がまた回答する。最後にAIがどちらが「勝ち」かを判定する。回答者が勝てばその質問は終わりである。質問者が勝てば、回答者は更に回答しなければならない。

回答者が勝つ条件は、質問に対して答えられているかどうか、だ。はぐらかしや嘘、関係ない答弁、内容に対して長すぎる答弁は全て回答者に不利になる。もちろん国家機密もあるだろうが、その場合は明確に国家機密であると言わなければならない。

AIはその理由も提示する。回答に答えていると言えるかどうかはもちろん、過去の発言との矛盾があればその中で訂正しなければならないし、訂正が繰り返されていればそれも不利材料となる。

一方で、質問自体にもAIの目が光る。国政と関係ない質問は質問者に不利になるし、一度答えた質問を再度質問することも許されない(新たな事実が分かれば別だ)。答弁者を指定することもできない。いわゆる人格攻撃的な質問は特に禁止だ。

AIの匙加減は問題だが、かなり緩めに設定したとしても相当の改善が見込めること、間違いない。問題は、どうやって作れば良いか分からないところだけだ。

0 件のコメント:

コメントを投稿

注目の投稿:

ダイナミック租税とその指標

今の法律では、税率は一定の計算式で表されるが、そのパラメータは固定である。需要と供給のバランスによって商品の価格を変えるダイナミックプライシングというのがあるが、あれを租税にも適用してはどうかと考えてみた。 納税者の声をベースにして様々な租税や補助金を自動調節して、どこか一箇所...

人気の投稿: