2018年11月5日月曜日

大きく間違えないこと


いやいやそんなことはない、という反論を覚悟で言うなら、AIの学習で面白いと思うのは、一度学習するとそのAIは大きな間違いを犯しにくい、というところだ。

従来のプログラミング言語では、条件分岐の例外で大間違いをするというのはよくあることだった。だから条件分岐や数字のゼロ近辺などのいわゆる「境界」では念入りなチェックをする。しかしそれも人間のすること、複雑な条件の全ての組み合わせをそう簡単にチェックすることはできない。

一方AIでは、条件分岐や境界は殆ど意味を為さない。学習データが全てである。もちろんそこには境界のデータもあるが、既に正解が入っている。ここでもし、データの組み合わせに抜けがあったとしても、十分に学習したAIの場合は、とんでもない結論を出すことはない。正解ではないかもしれないが、大外れはしない。

もちろん作り方にも大きく依存するのだろうし、その境界が特異点となるような場合はかえって学習がやりにくい、とも考えられる。そういう場合はむしろ使わない方が良いのだろうが、そうでないならこういった特徴を生かすのは有効である。大きなシステムに置いて、Nバージョンプログラミングの手法でAIに警告を出させるようなアーキテクチャをとるというのは、有効な一つの手であると思う。

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