2018年11月11日日曜日
WHILL自動運転
https://whill.jp/model-c
前輪にオムニホイールを持つ、デザイン性の高い電動車椅子だ。その場で旋回できる、段差5cmを乗り越える、スマホで操作できる、などの特徴を持つ。
特に、スマホで操作できていることを考えると、これをベースとした自動運転車を作る、というのは十分に可能性があるのではないか、と思った。くしくも5G通信がもうすぐやってくるが、自動車でなくともスマホがあれば十分に使えるのではないか、と思うのだ。
考え方はこうだ。WHILLには既にBluetooth LEによる操縦ソフトが存在している。座面にカメラモジュールを搭載し、これに繋がる5Gスマホ(相当のコンピュータ)を載せ、もう一方ではタブレットやテレビ、VRなどに映像を映して操縦をする。
カメラモジュールは、人間と同じく左右の視覚野を180°とっておき、更に左右90°まで回転できるようにしておく。安全のため、左右に大きく視点を移す(カメラを回す)場合は、それに合わせて速度を落とすか停止するようにしておく。基本はこれだけだ。
これだけなら自動運転ではなく遠隔運転だが、最も簡易的にはこれで十分だ。もし完全自動運転を志すとしても、通常の自動運転車とは違い、運転速度がずっと遅いため、センサもその必要演算能力もずっと少なくてよいはずだ。高価なミリ波レーダーなどは不要で、視差カメラだけでも十分ではないか。また5Gと言ったが、この程度なら5Gの速度や低レンテンシは必要ないかもしれない。すなわち今でもできるかもしれない。
これで何をするのかというと、大きくは二つが考えられる。一つは買い物、もう一つはテレイグジスタンスだ。
電動車椅子の初期ユーザは間違いなく足の悪い人だ。100m先のコンビニに行くことすら苦痛だろう。だが電動車椅子ならこれも適う。そして、雨風の日、寒い日暑い日には、このカメラユニットを搭載して「仮想的に」出掛ける。
近所の店とあらかじめ契約しておいて、あるいは顔見知りへのサービスとして、車椅子に買い物を載せてくれる。ついでに世間話の一つでもできるだろう。これは単に買い物というだけでなく、コミュニケーションの継続という意味でも有効だろう。
テレイグジスタンスの方は、買い物のないコミュニケーションだけだ。近所の付き合い、例えば畑でとれた野菜をあげに行くついでにコミュニケーションをとる。これなら疲れないから会話も活発になるはずだ。
自動車でなく車椅子で、というのは、コスト低減もさることながら、門を入って縁側や玄関まで行ける、店なら店内にまで入れるというところが強い。介護だけでなく、地域活性化のための補助金も期待できるのではないか。
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