2017年5月19日金曜日

家庭用太陽炉


家庭での太陽の有効利用と言えば太陽電池や温水器で、太陽炉という発想はなかった。その理由として、太陽を追尾する反射鏡が高価なことが挙げられる。逆に言えば、価格の問題を克服できればまだ見込みはあるわけだ。
追尾が不要な太陽炉としては、トラフ式反射鏡がある。市販の太陽熱温水器より格段に軽くなるので、大面積の設置が可能となる。媒体は硝酸ナトリウムと硝酸カリウムの混合液で、これは一般的にトラフ式太陽炉でも使われているものだ。これで溜めた熱でバイナリー発電機を稼動させる。廃熱は温水器に吸収させ、更に発電した電気でヒートポンプを動かす。また、夜間の発電に備え、断熱材を貼ったタンクにこれを蓄積する。
太陽炉にはもう一つの利点がある。もし太陽が出なくても、あるいは発電量が足りない時、熱媒体を取り出して別の方法で暖め、タンクに戻してやることができる。このときの手段は、燃料でも燃えるゴミでも構わない。被災時には大量のゴミが出るから、これを使うことができる。また、普段は燃料を主に使って安定的に発電し、被災時で燃料供給が止まったときに太陽光を主に使う、というようなこともできる。
十分に余裕を持って設計すれば、別に書いた沸騰型浄水器に熱供給して浄水を供給したり、煮炊きに使ったりすることもできるだろう。

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