2017年5月2日火曜日

支出見合いの補助


別稿「ベーシックインカム」で触れた支出の把握だが、支出の内容に従ってベーシックインカムを振り込む額を決める、というのであれば、人は喜んで支出が把握されることを容認するはずではないか。
ベーシックインカムの決め方は、一人当たり一定量までの生活必需品は全額補助、その上は定額補助、更に一定以上では補助なし、とする。また必需品でないもの(嗜好品など)も率が変わるだけで構成は同じ、品目間での相関計算はなし(ぜいたく品を買っても生活必需品のベーシックインカムには影響しない)とする。こうすれば、定額援助の上限額までの支出を隠す意味がなくなる。
ベーシックインカムの計算に収入は関係ない。一方で所得税はなくなり、収入税に変わる。つまり必要経費は支出なので、ベーシックインカムの対象となるわけだ。こうすれば税もシンプルになる。所得は隠したがるモチベーションが働くが、支出を全て把握できる前提では、これも難しくなる。隠蔽のペナルティが適切なら、不正も問題ない程度に収まるだろう。
一方で、架空の支出を捻出することは考えられる。だが、まず第一に、補助の上限が一人当たり幾らであり、また生活必需品は支出として計上するわけであるから、誤魔化して得られるであろう利益は殆どない。また、、もし不正が発覚した場合、「罰金(の類)を取る」のではなく、「ベーシックインカムを支給しない」という手段が取れる。罰金は取り立てが必要だが、この場合は必要がなく、確実に罰を与えられる。
他にもまあ色々と細かい問題は発生するだろうが、原則として考えれば「根が良い」方法論ではないかと思う。

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