2017年5月22日月曜日

メッシュ配送アルゴリズム


以前の投稿「1号缶配送ロボットトラック」のようなシステムを前提として荷物の配送計画をする場合、個々のトラックが小さいループを回りながらあちこちで接点を持ち、その接点で少量の荷物を交換する、という形態が考えられる。荷物の移動が頻繁に起き、綱渡りのようにあちこちのトラックを経由しながら目的地に近づいていくような方式だ。
トラックの搭載容量と荷物・トラックの位置は様々で、交通渋滞や充電も発生するから、状況はリアルタイムに変わる。このため、固定的アルゴリズムではなく、状況を見ながら都度戦略を変えていくと共に、極端に遅くなってしまう荷物がないようにする必要もある。
荷物側をインテリジェントにすることは困難だろうし、中央集権型のアルゴリズムの採用は困難だろう。これにより、トラックに自律的プログラムを搭載して、近隣のトラックと通信をし合って荷物をやり取りするようにするのがよいと思われる。移し替えはトラック搭載のドローンを使えばよい。
トラックのルートが変わり得る、渋滞などで配送時間やトラック同士の交接時間や場所がずれる、トラックが充電や故障などで動けなくなる、荷物がループする、など、様々な可能性を考えると、単純なアルゴリズムでは決められない。緊急避難的な中央集権操作が必要になる可能性も含め、実証実験が必要になるだろう。
これはもはや複雑系の世界になるので、時にはビックリするような動きが見られるかもしれない。例えば一台のトラックに徐々に長距離用の荷物が集中し始め、今までの巡回ルートを外れて遠くまで突っ走るようになるとか、次第に巡回ルートが固定されて特定の企業専用に近くなってしまう、などだ。だがそれはそれでよいと思う。荷物が上手く流れればそれでよいのだ。

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