2018年5月29日火曜日

小さなAI


最近になって、AIの潮流が変わってきているように思える。Watsonのような巨大なAIに難しいことをさせるのではなく、ラズパイに音声認識をさせるような、ちょっとしたことに使うといったものだ。

その殆どは音声認識か画像認識であり、しかも自分(IoT機器)が自分で理解できる範囲でのみ行い、他は無視する。また各々は非常に小さいリソースで且つ独立して動き、継続的な学習も殆ど行わない(最初に学習済みのものを使用する)。

これは商機ではないか。WatsonやGoogleの巨大資本には適わずとも、小さなものを極限まで磨くのは日本人の得意だ。もう少し進めていけば、なかなか楽しい家電が多数生まれるのではないか。
  1. 家電にニックネームをつけられ、Amazon Echoでなくとも単独で応答する。
  2. 声を変えられる。似たような声では家電同士を区別できないから。
  3. 言葉が詰まったり言い直したりするのに対応する。
  4. ネット経由で認識技術を向上できる。これはとりあえずスマホと繋がればよいので、Bluetooth LEでリンクすればよい。
  5. できれば、スマホ経由でトレーニングすることで、個人の言い方の癖に対処できる。
  6. できれば、IFTTT対応し、連携できる。
例えば「リビングの明かりを点けて」と言えばリビングの明かりが点き、ただ「明かりを点けて」と言えば聞こえる範囲が点く。つまり小さい声で言えば身の回りだけが、大声で言えば家中全部点く。

他にもテレビのオンオフ・音量・チャネル切り替えなどはすぐに思いつくし、インターホンが鳴ったら「応答して」「繋いで」と言うだけで繋げるのも簡単で良い。どんな言葉がどんなタイミングで(インターホンの場合なら鳴ってから10秒以内にだけ反応する、など)必要かを細かく分析すれば、使い勝手の良い家電が誕生するはずだ。

人によっては家電に「はなこ」とか「セバスチャン」とか名を付けて楽しむ人もいるだろうし、雑談応答にしても、Amazon Echoよりはぬいぐるみに付いていた方が楽しいはずだ。

そういうものが、家電やおもちゃとして雨後の筍のように出だすのも、もうすぐだ。

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