2019年5月14日火曜日

ロボット宅配が本格化したら


補導をゆっくり進むロボット宅配の実験が、あちこちで行われている。これが本格化することで社会がどう変わるのか考えてみる。

ここで、ユーザー体験として何が大きく変わるかと言えば、主なポイントは三つある。
  1. 配送コストが下がるため、送料の低額化や無料化がやりやすくなる。
  2. 相手がロボットであるため、深夜や女性の一人暮らしでも安心して受け取れる。
  3. 深夜でも雨でも気兼ねなく頼める。
  4. 配送時間が正確になり、また受け取り場所もフレキシブルになる。
例えば、今のネットスーパーは、6千円程度買わないと送料無料にならないが、これが2千円程度、あるいは無条件で無料になるかもしれない。Amazonで買う場合、さすがに200円だと気が引けるとしても、パントリーの料金がゼロになれば、全てそれでしてしまおう、と考える人は多いだろう。

また、このロボットを持つ動機は、Amazonが自らというよりは、地元宅配業者やネットスーパーの方が強いはずだ。更には地域でロボットを持ち、それを使いまわす方が安上がりである。このためには、例えばスーパーや宅配業者が地域の小規模拠点を持ち、ロボットの数はそこでマネージメントして、自ら使う他、宅配業者、ネットスーパー、クリーニング屋、小規模レストラン、ファーストフード、Amazonなどが都度レンタル・リースしてやればよい。

発想場所も、「このスマホのある位置」などとできるし、ドアオープンの鍵もそのスマホにすればよいからセキュリティも問題ない。こうなれば、外に出歩く理由は大きく減っていく。

これで、例えば路地裏など分かりづらい所にある店がデリバリー前提で相対的に有利になったり、交通量が減って道路や電車が空いてきたり、という効果は出てくるだろう。一方で、新しい商品への偶発的な出会いやついで買いは減る。こういった商品はネットへ更に依存することになるだろう。

全体としては、経済・消費活動は合理的になるはずだ。これは良いことだと思う。

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