2019年5月21日火曜日

相続配慮パスワードマネージャー


電子遺産をどうするかという問題は、暫く前から問題になってきている。そのためのサービスも多く立ち上がっている。だが、個人的にはまだ不足を感じる。単純に情報を伝達できるだけではダメで、自分が普段使っている(更新している)情報がリアルタイムに更新できなければならないのではないか。

ここで考えるのは、こんなパスワードマネージャーだ。
  1. 普段から使うような1PasswordやLastPassのような、オンライン保管型のパスワードマネージャーである。
  2. このパスワードマネージャーには、通常の使用者の他に、複数の人間が登録できる。その人間は、公証人と相続権利者に分類される。もちろん各々は別のID、パスワード(等の認証方法)でログインする。
  3. ログインはできても、使用者以外はその中身を見ることはできない。自身の管理(登録抹消、パスワード変更等)ができる以外、せいぜい更新履歴を辿るくらいしかできない。
  4. 相続権利者による申請、並びに公証人が使用者の死を知った時、公証人は本人の死を確認し、遺言及びその執行について相続権利者の確認をとる。
  5. 公証人は、確認がとれた相続権利者の一人に、参照権を渡すことができる。もしそれを一度でも実行すると、他の相続権利者及び本人(死んでいるはず)は参照権を失う。
  6. そのどれを通じてでも、公証人は中身を見ることはできない。
  7. 一度公証人が参照権譲渡を実行し、一度でも参照権者がそのシステムにログインできたら、公証人の役目は終了である。自身のIDは無効になる。
  8. 相続権利者はその情報を参照できるが、変更することはできない。
  9. 相続権利者は、操作によって、そのデータを永久に削除することができる。
類似のものとしては、本人が一時的に権利委託をするようなことも考えられるだろう。この場合は全てを渡すのではなく、一部を渡すようにする。

ちょっと厳しすぎるかもしれないが、これなら普段使いができるし、イタズラされれば直ぐに分かる。スムーズな相続ができるのではないか。

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