2019年5月19日日曜日

証書とデジタルサイネージ


電子政府とか電子自治体とか言われて久しいが、この中でもどうしても電子化できないものの一つが、証書、証明書の類だ。例えばレストランに貼られている営業許可証など。他にも表彰状やトロフィーは現物で持ちたいと思うだろうが、まあこれまで電子化する必要はない。表彰の事実と表彰状は別にして、前者だけ電子化すればよい。

営業許可証、他にはXXマーク、例えば消防法適合や耐震基準クリアなどの証書は、店や建物には貼り出すべきである。気軽に見られるし、それが宣伝にもなるからだ。だからこれを電子化するのには抵抗があるはずだ。

そこで考えるのは、そういった証書もやはり証明自体は電子化し、表示はダミーとする方法だろう。これらは表彰状とは違って実物で持つ必然性は若干薄くなるが、それでも貼り出したい気持ちはむしろ強いだろう。そこで、それらをデジタルサイネージと組み合わせて考えるのはどうだろう、と思った。

話は簡単で、汎用のサイネージ端末を作っておく。これはA4~B4程度の電子ペーパーないしはカラーディスプレイだ。ハード的にはタダのディスプレイと変わらない。プロジェクタでも良い。

ソフト的に言えば、表示データの真正性を常に確認するところが違う。つまり、その表示が本物であることを信頼できるための仕掛けだ。表示されるデータそのものも、QRコードや電子透かしなどを擁しており、一般人がスマホで撮影して、本物であることを確認できるようになっている。

また、複数の証書を一度に表示できる。画面分割でも良いし、秒数指定で差し替えるようにしても良い。通常の広告をこれに挟むことも可、である。スーパーインポーズでも良い。

法的に言うと、その端末で表示することをもって、実物を表示せずとも良いことにする。そのためにも、表示面積や秒数などには一定の制限があり、あまり目立たないようにはできない。
実物の証書はあくまで副本になるので、紛失しても再発行可能だし、複数持っていても良い。但しあくまで副本であることが目立つように表示される。原本はあくまで電子である。
証書に限らず、あらゆる証明書類が同等の仕掛け(原本は電子、表示は透かし入りでスマホで確認可能)とするならば、例えばApple Payのようなシステムに納めておけば無くすこともないし、失効も一目で分かるし、色々と良いことが多いだろう。

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