2016年10月10日月曜日

8Kの用途

最近の、アナログテレビからデジタル、ハイビジョン、4K、3D、8Kの流れは、時代と共に随分加速してきているように思える。恐らく8Kになると映画のクオリティを超えるので、映画産業はどうなっちゃうんだろうと人事ながら心配になる。

だが、家のテレビが8Kになったとして、画がキレイになる程度で他に何も変わらないのであれば、今のハイビジョンでも充分に思える。アメリカと違って日本の家は狭いし、テレビの他にPCのモニタやスマホの画面もあるし、と思えば尚更だ。映画館のド迫力は音の威力も大きいし、やはり映画館で見たい。家で大音響を出したら近所迷惑だ。またVRという手段もある。視野角はこちらの方がむしろ広くなる。

では8K、買わないの?と問われれば、今現在では興味が湧かない。コンテンツが増えてきても、それが従来の映画やテレビのそれと変わらなければ同じだ。ではどうなれば買いたいと思うだろうか。

一つのヒントは臨場感だ。以前、NHK技研で見た8Kの映像は、立体視でないのに立体に見えてびっくりした。画角と解像度がここまで来れば、現実を見るのとさほど変わらなくなるのだなあ、と実感した。

例えば山頂や高原から景色を眺めるとか、滝を間近に見てマイナスイオンを感じる(本当は出ていないが)とか、野球やサッカーの観戦、孫の運動会、お祭り、コンサート、花火大会など、要はカメラアングルやズームにこだわるのではなく、ただそこにカメラが置いてあって、「その場にいる」ことを実感できるようなものであれば、かなり興味がある。

ある種、VRと用途が重なるものもあるのだろうが、現状ではVRの使い勝手はまだ相当悪く、例えば高齢者や子供には向かない。その点8Kなら安心だ。プロジェクタとでっかいスクリーンが必要だが、例えば50万円です、と言われたら、うーん、と少し考えてしまうだろう。


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