2019年1月19日土曜日
今後建築業界で危険が増える可能性
建築業界は、長年の改善の結果として、安全の確保はかなり進化し定着している。IT業界の方がよほど危険・不健康だよねぇ、なんて冗談で会話したりするほどだ。
例えば、作業時間は厳守だ。長時間働かせることで注意力が落ちれば事故になる。建築現場ではそれは文字通り命取りになる。一方でIT業界では、徹夜した位では人は死なないから、残業し放題だ。休憩時間、重量物の運搬制限、安全帯の設置等、様々な工夫があってこそ、今日では人が殆ど人が死なない職場が成り立っている。
ここに、ロボットや遠隔操作の技術が徐々に入り込んできている。遠隔操作の重機や自動運転のトラック、六本足の作業ロボット等が実用化すると、これらの安全基準はそれに合わせて変化するはずだ。それは当然、人間の安全のために行われていた様々なマージンが削られる方向に進む。
例えば、24時間連続稼動であったり、人間の通行空間の省略であったり、天候や粉塵、騒音、高温等への配慮であったりするはずだ。この結果として、作業空間は人間が立ち入れない危険な空間になる。また、例えば安全な水食料がない、伝染病が蔓延しているなどの地域でも、作業が可能になる。
結果として、低価格で、作業時間が短く、といったように、建築の条件は緩くなっていくはずだ。だが、もしそこで機械に対応できない事故があったらどうするのだろう、と不安になる。そこに人が入っていくのに宇宙服が必要だとか強化アーマーが必要だとかいうことになっていくのだろうか。
これこそがサンダーバードの世界なのだろうか、あるいはそういったことも考慮して作業が設定されるのかは知らないが、拙速は禁物。安全に進めて欲しいものだと思う。上手くいけばバラ色、下手を打てばまた建築業界はIT業界に遅れを取ることになるだろう。
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