2018年1月4日木曜日

オンライン音声サービス


従来の音声サービスといえば電話の延長だったが、Webやソーシャルメディア上での音声サービスが出てくるのではないか、というのが今回の夢想だ。

Amazon EchoやGoogle Homeの普及によって、機械に向かって何か話すことへの抵抗が少なくなってくると、音声を使ったサービスが更に膨らんでいく。今でも音声でピザを頼むことができるが、これが進展していけば、多くのオンラインサービスに音声インターフェースが付くことは容易に予想できる。

その初期のものは、ドミノピザの延長にあるオンラインショッピングだ。例えばネットスーパーで、「にんじんと、たまねぎと、だいこんと、・・・ちょっと待って、だいこんは止めて、・・・」などと話していくと、リストがどんどん更新されていく、というのはどうだろう。買い物カゴに入れるだけなら費用負担はないから、最後の承認だけタッチですれば、音声認識の精度なども含めて問題ないだろう。
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iwtterへのつぶやきを音声で行う、などはもう実用域だと思うが、LINEでつぶやくことで商用サービスにつながるものが既にあるから、音声でこことつながればそのまま実行できる。こうするとWeb画面すら必要ない。

これも複雑になればWeb画面で確認することになるが、簡単なものなら音声応答だけで確認できるだろう。例えば宅配便の再配達受付などは、ピザよりは複雑でネットスーパーよりは簡単だが、こんなところから入っていくのがよいと思う。

Web画面自体も変化が出てくるかもしれない。音声入力における、相手の意図を推測して適切な情報を引き出す仕掛けは、Webにおける単純なキーワード検索よりも優れている。Web検索がこれを逆に取り込むことで、単純なキーワード入力だけでも、より適切なページを表示できるわけだ。その適切さが一定のレベルを超えると、いわゆるメニュー階層を工夫する意味が薄れ、全てを検索で表示させるような方向性に向かうかもしれない。

もしそうなれば、余計な情報(レイアウトの工夫や広告など)を表示されるとかえって迷惑だし、ベンダ横並びでの比較検索なども簡単に可能になる。通販サイト同士で価格を比較したり、同じジャンルのソフトで機能を比較したり、自治体サイトで行政サービスの優劣を比較したりできる。これは企業にとってはけっこう怖いところだ。

例えば、「牛乳を一番安いところから買って」と言えば、通販サイト自体を気にすることなく目的を達せられる。画面での広告宣伝はもはや効果がない。従来広告に多額を割いていた企業も、モノの出来や価格に重点を置くことを迫られ、結果としては望ましい社会になるということもあり得る。必要な情報だけをシンプルに載せる、データベースに毛が生えたようなWebだらけになるかもしれない。

そしてそうなると圧倒的に困るのが広告モデルで、できれば絶対にやってほしくないのが音声による広告。今で言うならSpotifyのフリープランが30分に1回CMを入れてくるが、あれがやっている作業毎のターゲット広告になったりしたら嫌だ。「バナナを買って」「バナナなら今XXスーパーが特売中ですよ!XXスーパーから買うことをお勧めします・・・一番安いのは○○スーパーです」なんてね。

でも出るんだろうなあ。

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