2018年1月22日月曜日
オール樹脂製ロボット
ロボットは不燃ごみだろうか、とふと考えた。
動かなくなったロボットは複雑な部品の塊だから、車のように潰してスクラップにして、とは簡単にはいかないのではないか。自動車工場の溶接ロボットならともかく、将来的に街中に溢れるであろう、人と共存するロボットに関しては、そうはいかないだろう。
そこで、リサイクル・リユースしやすいロボットはないものだろうかと考えてみた。これには二つの意味がある。一つには資源の節約。もう一つは、ロボット自身がロボットを作り修理できるようになること。これで、ロボットの作成コストは大いに下がる可能性がある。
このためには、ロボットの構造を根本的に見直す必要がある。使う部品の原材料を野放図に拡大せずに厳選することがまず第一だ。ここで問題になるのは、アクチュエータとコンピュータ、センサ、そして配線(ないしは配管)である。
体を全て燃えるごみに出そうと思えば、ボディはプラスチックで作るにしても、四肢のアクチュエータは燃える素材で作る必要がある。通常の電気モーターでは無理だから、炭素繊維を練りこんだ導電性樹脂を使って3Dプリンタで作る、という方法が考えられる。永久磁石を使わず、フェライトコアも使わず、コイルだけで動くものだ。配線も導電性樹脂で行う。
効率は極めて悪くなるが、こうすることで、少なくともバッテリと制御部とセンサ以外は燃えるごみに出せる。バッテリと制御部を胴体に作るものとして、簡単に取り外せるようにしておけば、リサイクルも簡単だ。
センサ類としては、視覚・聴覚、スピーカー、嗅覚(ガスセンサ)がある。また、モーター負荷の測定、触覚は全身にばら撒く必要がある。これも、全て燃える素材でできるかどうかが問題だ。
触覚センサは、弾性体と電気的接点の組み合わせで実現できるから、全てを燃える素材で作ることは可能だろう。モーターの負荷は触覚センサと同じ原理で可能。スピーカーはモーターと同じくコイルを導電性樹脂で作れば可能。聴覚はスピーカーと同じ原理で可能。
残るは視覚と嗅覚だが、これはどちらも燃える素材だけでは難しい。そこで、胴体ユニットとセットにしてやる。但し、頭に目がないのはちょっと変だから、光ファイバーで誘導してやればよい。これもプラスチックのものがある。
胴体に残るのはバッテリと半導体の塊だ。このうちバッテリは消耗するが、半導体は相当に頑丈だ。そこで、ボディ、バッテリ、半導体を各々独立したパーツとして構成する。バッテリはリサイクル、ボディは燃えるごみ、半導体はデータコピーの上交換。こんな感じで、ロボットは半永久的に生き永らえることができる。
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