2018年2月16日金曜日
丈夫な電子コイン
電子通貨はスマホかカードが殆どで、一部にはタグや腕時計型などもあるがマイナーだ。この共通点は、水に弱い、衝撃に弱い、静電気に弱い、… といった、日常生活での耐久性の弱さだ。
BitCoin用の、いわゆる電子財布のようなものの一つで、HooFooというものがある。見た目は頑丈そうだが、個人的にはまだ不満だ。表示や操作ボタンがあるようではまだ安心できないし、大きさも大きすぎる。硬貨と同等の丈夫さが必要だ。
これに資する電子通貨コインを考えてみた。まず、電池を内蔵するのはダメだ。大容量(ケミカル系)コンデンサもダメ。これらは何れも寿命が弱く、故障の原因となる。セキュリティはなくてよい。財布に入っていることが最低限のセキュリティで、盗まれたら終わり、とする。大きさは大き目のコイン程度、例えば500円玉2枚重ね程度を限度とする。
盗難に備える場合、あまり高額のお金を入れられる必要はない。例えば10万円を限度とする。さすがに深海圧力に耐える必要はないが、100m防水くらいは欲しい。錆びるのも困る。耐衝撃性も必要である。となると、必然的に完全密閉となる。修理はできず、買い替えしかない。少なくとも表面は全て同じ材質であり、多少の抗菌性もほしい。つまり、チタンないしは銀主体の合金で全面覆われている、というのがよい。表示、操作ボタン(物理的な)は一切ナシ。全ては通信で操作する。
だが、金属で全面を覆われていると電波が通らない。薄く作れば通らなくはないが、今度は丈夫さに欠ける。このため、通信は電波以外の方法によることになる。となると、実用的には超音波しかない。
つまり、内部には圧電素子が仕込まれていて、外部からコインを振動させ、これを圧電素子が拾って内部で発電する。通信は超音波の変調で行う。こうすれば、普通のコインとほぼ同じ感覚で使うことができる。
電波に比べれば通信速度が大幅に劣るが、やり取りするのは電子通貨の出し入れだけだから、それほど問題にはなるまい。但しSuicaなどと違ってタッチでは使えず、いったんコインを預けなければならないのは欠点と言える。あらかじめ、自前のウォレットで引き出し限度額を設定してから渡す、といった工夫が必要になる。
遠距離からの操作は、超音波という性質上、きわめて困難である。
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