2018年8月25日土曜日

デジタルワークプレイス


この言葉に対する世の定義には少し不満がある。デジタルを使っていればとりあえずOK、みたいな雰囲気があるのだが、そこはむしろ「全部がデジタルで閉じることが保証される」くらいの勢いでないと、使ってはいけない言葉なのではないだろうかと思う。

単純に一人一台のPCやタブレットが支給されるだけではダメで、書類は全てオンラインで閉じること、連絡も会議も処理も全てオンラインでできなければダメだ。これは単に可能というだけでなく、実際に100%デジタルで行われている必要がある。

例えば、実務はSlackで進んでいても出張旅費申請は別だ、とか、途中までオンラインでも最終提出物は印刷してファイルに閉じてタクシーで持っていく、というのでは、まだ足りない。

その意味では、今のグループウェアなどはまだ部品レベルでしかない、と言えるだろう。納品と受け取りをデジタルで処理するスマートコントラクトとか、調達仕様がXMLで書かれているとか、金融・経理システムと連動しているとか、まだまだひと回り大きな連携システムは必要なのではないか。

法務や納税までひっくるめたデジタルワークプレイスを構成するには、国や自治体など公的機関もこれに対応する必要がある。もうメールに添付するのではなく、納品や納税等に対するAPIを規定して開放するようなところまで行い、雛形となる「丸ごと会社パッケージ」をOSSで作って公開する、というところまでやってやるのだ。

新たに会社を起こしたいと思えば、AWSのパッケージを買って立ち上げるだけで済む。必要な設定はパッケージ側が要求する。接続も全部自動でする。不具合がおきればAIが面倒を見る。そんな究極のデジタルワークプレイスがあれば、人は起業のアイデアだけに専念できるのに、と思う。

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