2019年2月9日土曜日
角度情報つき映像
カメラにはレンズがつき物だ。そのレンズには画角のバリエーションがある。しかし映った映像にその情報は入っていない。
通常の、せいぜい50°位の画角では、これはさほど問題にならないのだが、近年のVRのように、90°、120°、更には360°となると、映す側が調整しないと画が歪んでしまう。これは今のところ個別調整するしかない。
近年ではフィルムではなくデジタルデータで記録するので、映像自体以外に附加情報をつけることは可能だ。ここにレンズや画角、その歪みに関する情報を入れておくことができたとしたらどうだろう。
答えは簡単。そういった(今ではまだ)特殊な投影に対し、機械が自動で歪みを調整してくれるということになる。それは同じ映像から違う画角で切り取る、あるいは逆に意図的に歪ませる等でも同じことで、ユーザがパラメータを設定するだけで好きに投影する・加工するなどができる。
これは映像の製作が簡単になることも意味している。例えば映画を撮るときに、まずは360°カメラで何もかも映しておいて、後から映像を切り出したりズームしたりすることができるわけだ。いわゆる「カメラワーク」の手間が一つ減ることになる。
もちろんそれは現場で減るのであって、後の編集では重要になるのだが、現場に出る人間が少なくてよい、技量が少なくても良いというのはメリットになる。また、同じ映像から複数切り出すことが可能であれば、撮影は一回で済むわけだ。映画用とテレビ用とアトラクション用で、映像素材を統一できる。
ホームシアターの作り方もずっと簡単になる。細かい調整が一切不要になるなら、ユーザが適当にプロジェクタを置いても良いことになるし、異なる会社からフォーマットの違う映像を買ってきても、それぞれで適切な方法で投影できるだろう。
レンズにIDを付けてあとはDBでやればよいので、そんなに難しいとは思わない。早急に検討してもらいたいものだ。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
注目の投稿:
富士山噴火への備え・再考
以前にも https://spockshightech.blogspot.com/2017/10/blog-post_2.html という投稿をしたことがあるのだが、もう少し状況を詳しく知ることができないか、調べてみた。 首都圏の対策としては、『首都圏における広域降灰対策...
.jpg)
人気の投稿:
-
屋根に超音波振動装置を取り付けておく。これによって屋根と雪の間の結合が破壊され、雪が滑り落ちやすくなる。これが題記装置の原理だ。角度によっては放っておいても落ちるだろうし、そうでなくても楽に雪下ろしができる。 まあ超音波でなくて低周波でも良いのだろうが、超音波の方が簡単...
-
一国における貧富の差が余りにも拡大して手が付けられなくなった時に、第二の通貨を発動する、という手が考えられる。お互いの使い方や交換に制限を掛けてやることで、第二通貨が貧乏人の間で主に廻るようにして、独立した(仮想的な)経済圏を作ってやるのがこの目的だ。 低所得層は第二通...
-
ハクキンカイロの発熱原理を調べていて、これを防災用(キャンプ用でも良いのだが)の湯沸しに使えないかと考えた。 普通、キャンプではガスコンロを持っていく。だがあれは裸火を使うから、熱効率は悪い。これに対してハクキンカイロの仕掛けは、白金触媒を適切な場所に配することで、極...
-
「人はなぜ悪に憧れるのか」と「人はなぜ正義に憧れるのか」をGoogle検索してみたところ、前者は素直にヒットするのに後者はひねくれたサイトしかヒットしなかった。どうやら人は悪に憧れているようだ。 前者のサイトを読んでいると、様々な解釈が出てきて面白い。だが、検索前に自分...
-
ディーン・ケーメン氏が発明した浄水器「 スリングショット 」の原理は、いわゆる蒸留である。つまり水を沸騰させて水蒸気にした後、冷やして水に戻す。汚水と蒸留水の間で熱交換を行うことで効率を上げている。 日本では、防災用の浄水器としては中空糸膜や逆浸透膜が殆どだ。これと蒸留式には...
-
不気味の谷というのは人間に似せようとするから起こるのであって、Pepperやaiboには存在しない概念だ。日本にはアニメキャラという秀逸な文化があるのだから、顔にしても動きにしても、そういった一つのカテゴリとして「抽象化ヒューマノイド」(言葉が適切かどうかは分からないが)と...
-
3.11で原発の危険を甘く見ていたように、次は噴火を甘く見ていたと後悔するかもしれない。今の知識を振り返ってみる。 過去の富士山噴火の規模を見ると、溶岩や噴石などの被害はもちろん近隣で発生するとして、広範囲に火山灰が積もる。予測によれば、関東でも数cmは積もる。この量で...
-
Googleがローカルニュース記事を作成するソフトウェア開発に資金を提供した 記事を見ていると窮余の策にも見えるのだが、考えてみるとむしろ好ましいのかもしれない。今まで、ローカルニュースは地方紙の領分であり、全国紙ではローカルニュースは1ページとか、ごく少数しかなかった...
-
FacebookのAIが、英語を使いながらも人間に理解できない文法でしゃべりだし、そのAIが停止された、と言う話が話題になった。その会話を実際に見てみたが、確かに気持ち悪い。この気持ち悪さ、どこかで感じたことがある、と思って思い出してみたら、眉村卓の小説に度々出てくる「産業...
-
コンクリート住宅を3Dプリンタで作る、という試みは、世界中で行われている。しかし日本では、鉄筋なしのコンクリートだけの住宅は認可されない。地震が多い日本では、揺れで簡単に壊れてしまうからだ。コンクリートは圧縮に強いが引っ張りに弱い。鉄筋はその逆だ。鉄筋コンクリートが使われる...
0 件のコメント:
コメントを投稿