2019年2月8日金曜日

日本版LinkNYC


https://www.huffingtonpost.jp/shintaro-eguchi/wifilinknyc_b_11216230.html

日本でも、公衆電話はかなり減ってきている。携帯電話が普及してきたからだが、先日のソフトバンクの事故や地震などの例でも、まだ有線接続の重要性は存在している。一方で平時のコスト低減も必要だ。ここにWiFiスポットを置くというのは、一つの提案として理に適っている。

ニューヨークのLinkNYCは、液晶パネルを備え、広告を配信することでコストを補い、各種センサで環境データも取得している。911も発信できるそうだ。そのまま日本に持ち込むこともできるだろうが、ここはもう少し工夫してみたい。
  1. まずそもそも、公衆電話の跡地に限るという発想でなくて良いはずだ。街中の人の多いスポットには、100mと待たずにこれがあちこちに立っている。
  2. 電柱の柱番号のように、IDが大きく表示されている。待ち合わせや道に迷ったときの助けになる。
  3. それは電柱、郵便ポスト、公衆電話、バス停などの全部または一部と兼用になっていて、機能別に色分けされている。各々、黄色、赤、緑、オレンジとしよう。複数の機能があれば、複数の色が帯になっていて、遠くからでも見て分かる。共通して存在する機能は、むろんWiFiスポットだ。
  4. WiFiの機能は以下の通り。
    1. 何本かに一本は、有線回線に繋がっている。残りは無線ホッピングか携帯回線でよい。
    2. 普段のWiFiは、docomo-WiFiでよいだろう。訪日外国人向け、登録すれば一定時間無料、というようなものもあると良い。
    3. 非常時には、IP電話アプリを配布して無料通話ができるようにする。当然無料WiFiである00000JAPANにも対応する。
    4. 電柱=電源スポットのない柱では、停電時には機能が制限される。停止するもの、太陽電池等で機能限定で動くものがある。
  5. 電柱=電源スポットだ。
    1. USB-Cを複数備えている。急速充電に対応する。無論、大規模災害時を除き、有料だ。
    2. 電源があるスポットは、大型のバックライト付き液晶で、動画広告などを配信できる。そうでないスポットは反射型液晶や電子ペーパーで、静止画中心の情報を配信する。
  6. 公衆電話機能のあるスポットには、有線の回線が配信されている。電話機能があり、停電時でも通話できる。これは電話回線の電源供給機能を使うので、電話局が被災していない限りは使える。
  7. 大規模災害時の情報表示機能は備えたい。
  8. 監視カメラ、気象センサなどを備えて定点観測ができるとよい。これには電源が必要だろうから、電柱スポット限定だ。
  9. 表示は基本的にデジタルサイネージであるから、ソフトで幾らでも改変できる。バス停なら時刻表や接近表示、非常時には避難情報など、色々応用が可能だろう。
  10. ユーザに配るIDタグと連動して、そのIDに繋がる情報表示ができるようにする。こうするとスマホを持ち歩かずともそのIDで情報が得られる。もちろん事前登録は必要だ。
汎用で後から機能が追加できるスポットと考えると、色々夢は広がる。例えばタクシーを呼びたいとき、IDをかざしてボタンを押すだけ、更に到着予定時刻や現在のタクシーの位置が分かる、というサービスは可能だろうし、待ち合わせをしていてお互いに相手の位置が分かるとか、監視カメラに子供の顔認識を一時的に許可して迷子探しをする、なんてことも考えられる。

0 件のコメント:

コメントを投稿

注目の投稿:

ダイナミック租税とその指標

今の法律では、税率は一定の計算式で表されるが、そのパラメータは固定である。需要と供給のバランスによって商品の価格を変えるダイナミックプライシングというのがあるが、あれを租税にも適用してはどうかと考えてみた。 納税者の声をベースにして様々な租税や補助金を自動調節して、どこか一箇所...

人気の投稿: