2019年2月13日水曜日
コリビング用ドックシステム
https://jp.techcrunch.com/2018/12/20/address-will-start-in-apr-2019/
コワーキングに続いてはコリビングだそうだ。定額で様々なところに住むことができるシステムで、行き先はシェアハウスのような形態らしい。
これは面白そうなシステムである。例えばクライアントが都度変わるフリーランスなら、顧客の近くに移り住んでしまえば楽だし、隣人とのトラブルが起きれば出て行ってしまえばよい。
住宅には借主に非常に有利な法律があるので、こういった発想はあってもなかなかできなかった。これを突破した功績は大きい。例えばこのシステムに独居老人が乗れば、空き家整理の問題はかなりスムーズに解決するはずだ。
ここでの問題は、気軽に引っ越すだけの断捨利がそう簡単には行かないところだろう。これを解決するための手段の一つとして、以前も考えたようなキャンピングカーのドッキングシステムを応用したものを考えてみる。
コリビングシステムは、玄関と共用スペース、個室への入り口から成り立っている。共用スペースは、宅配ロッカー、風呂、トイレ、台所、リビングスペースから成り立っていて、冷蔵庫、テレビ、テーブルなどがある。
個室への入り口の先は、いきなり外になっている。この入り口にドッキングできるような個室車が別途設計されており、自由に付け替えられる。個室車は原則トレーラーだ。
引越し=個室車の付け外しである。同じようなコリビングシステムを導入しておけば、各々の間の行き来は至極簡単になる。共用スペースの私物を片付け、ドッキングを外して去るだけだ。こういうコリビングシステムが多数設置されていれば、その間を好き勝手に移動することができる。
居住権はコリビングシステムには付随しない。あくまで個室車内で閉じる。移動可能であるため固定資産税も掛からない。それほど高くもないだろうから買うのが標準になるだろうが、レンタルでも問題ない。
居住者が亡くなっても、個室車は固定資産でないので、売却や廃棄は簡単だ。また、介護が必要になったら、コリビングではなく介護ホームにドッキングすればよい。
このシステムなら、引越しは車で引っ張っていくだけだから、費用も掛からないし、荷造り荷解きも必要ない。従来よりずっと簡単に引っ越せるから、例えば季節に合わせて移り住むようなことすらできるだろう。
このコリビングを最初から自宅に導入しておくと、個室を拡張したり、子供が大学や就職で移動する、用途別に部屋を付け替える、などといった様々な居住形態の変化に対応できる。色々と有望ではないだろうか。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
注目の投稿:
ダイナミック租税とその指標
今の法律では、税率は一定の計算式で表されるが、そのパラメータは固定である。需要と供給のバランスによって商品の価格を変えるダイナミックプライシングというのがあるが、あれを租税にも適用してはどうかと考えてみた。 納税者の声をベースにして様々な租税や補助金を自動調節して、どこか一箇所...
人気の投稿:
-
ハクキンカイロの発熱原理を調べていて、これを防災用(キャンプ用でも良いのだが)の湯沸しに使えないかと考えた。 普通、キャンプではガスコンロを持っていく。だがあれは裸火を使うから、熱効率は悪い。これに対してハクキンカイロの仕掛けは、白金触媒を適切な場所に配することで、極...
-
科学者、医者等であっても発言が必ずしも科学的とは限らない。無自覚ならまだ可愛いが、むしろ素人を煙に巻く悪意すら感じることもある。 量的議論がそのひとつであることは言うまでもないが、もっと以前の問題として、論理が破綻していることの多さがある。 そのひとつとして、ス...
-
新型コロナウィルスへの対応で、医療機関の防護服やマスクが足りないことが話題だ。ゴーグルは違うが、その他は使い捨てであるところがネックになっている。作っても作っても、消費の方が激しい訳だ。しかし考えてみれば、そもそも何で使い捨てなんだろう。細菌兵器用の防護服は使い捨てではない...
-
ガートナーが出しているハイプサイクルによると、生成AIはまだ幻滅期の手前にいるらしい。つまり今後大きな幻滅を経て実用域に進んでいくことになる。その幻滅とは、人間なら当たり前にできることでまだ生成AIにできないことが多く分かってくることによる。そしてその幻滅期を乗り越えるのは、...
-
時代が進むことで、昔のSFが奇異に思えるようなことはよくある。抑揚のないコンピュータ音声や、わざとぎこちなく歩く人間型ロボットなどは、もはや過去の遺物である。スタートレックシリーズに出てくるトリコーダーもその一つだ。 トリコーダー本体、また医療用プローブを手に持って...
-
生成AIを使って作成されたイラストに対する極端な非難が相次いでいる。そのどれもが、ちょっと行き過ぎに思える。例えば、事前にAIであることを知らせているもの、絵を描いている本人が確認し承諾したものまでも非難されている。なぜこんなに過剰な反応をするのだろう。単にノイジーマイノリティの...
-
卓上カレンダーのようなものを机に置いておいて、必要に応じてテレビ電話やフォトフレーム、緊急通報など、家で必要とされる様々な機能を集約する機械を考えてみる。 これは、従来は電話やFAXのような位置づけだったものだ。これら以外にも一家に一台の情報機器は考えられるので、それを切り替え...
-
コロナ禍ではあまり本ブログを更新しなかったが、この間は陰謀論が跋扈した時期でもあった。コロナは存在しない、ワクチンは危険、アビガン買いだめ、マスクは意味がないなど、実に様々な陰謀論が飛び交った。 この手の人は今だに存在しており、体感としてはむしろ増えている。それも、身の危険を...
-
自分の知る限りでは、VRChatのワールドで青空文庫が読める図書館があったのと、N高の教室メタバースくらいしかマトモな例がないのが、メタバース内で本を読む方法だ。本や書類がメタバース内で苦も無く読めるようになれば、電子書籍も含めて全部メタバース内に落としてしまいたい、とすら思っ...
-
映画と言えば、今でも娯楽のジャンルの一つとして確立したものではあるが、近年では衰退の兆しがある。そのたびに3DやCGなどのテコ入れが入ってきたわけであるが、ここにきて更に新しい提案ができるようになった。それがタイトルにあるインタラクティブ性の導入である。 とは言っても、...
0 件のコメント:
コメントを投稿