2019年3月18日月曜日

高セキュリティ決済体系


クレジットカード詐欺被害が、だんだん深刻になってきている。特にオンラインでカード番号を晒すのは、相当に危険になってきたと認識している。

しかし、クレジットカードは捨てがたいところがあって、定期的引き落としにはほとんどこれ一択と言っていい。口座振替は設定や解除がオンラインでできないし、他の手段ではそもそも選択肢がない。決済全体で俯瞰して、最適な方法が欲しい。

これらを整理すると、以下のようになる。皆、従来のものと似ているが、少しずつ違う。
  1. Suica系交通カード。定期券が設定でき、それ以外に電子マネーチャージができる。電子マネーチャージは、後述のバーチャルクレジットカードで行う。チャージは買い物には使用できず、全て交通系の決済のみに使用される。オサイフケータイで可。その場合は、パスワード等でのロックも選択可。
  2. 認証付き電子マネー。決済要求に対して毎回スマホに通知が来て、認証しないと決済できない、あるいはあらかじめ次の一回のみ許可する設定ができる。後者の場合、タイムアウトで前者に戻る。このチャージにも、後述のクレジットカードを使う。オサイフケータイで可。その場合は、パスワード等でのロックも選択可。
  3. リアル(物理的カードのある)クレジットカード。決済要求に対して毎回スマホに通知が来て、認証しないと決済できない、あるいはあらかじめ次の一回のみ許可する設定ができる。後者の場合、タイムアウトで前者に戻る。異なるブランドで1枚ずつ。例えばVISAとMaster。
  4. バーチャルクレジットカード。幾つでも発行でき、オンラインでのみ使用する。機能として①支払先限定(最後の支払先を記憶し、そこからの引き落とし要求のみに対応する。入金(為替差益還元、組み戻し)には常時対応する)要否、②決済要求に対するセキュリティ対応(リアルクレジットカード相当)要否、が各々選択できる。
使い方、使い分けはこうなる。
  1. 公共料金、インフラ料金、スポーツクラブや塾などの会費といった定期的な引き落としには、支払先限定、都度確認不要のバーチャルクレジットカードを用いる。支払先ひとつにカード番号一個を発行する。
  2. 交通系の支払いには、Suica系交通カードを使用する。チャージには、支払先限定、都度確認不要のバーチャルクレジットカードを用いる。
  3. 店舗等での都度支払いには、認証付き電子マネーか、リアルクレジットカードを用いる。認証付き電子マネーのチャージには、支払先限定、都度確認必要のバーチャルクレジットカードを割り当てる。
  4. オンライン決済では、バーチャルクレジットカードを用いる。これもECサイト毎に別の番号を割り当て、支払先限定機能を有効にする。都度確認については、著名なサイトではオフにしても良いが、通常はオンにする。
ユーザ体験はさほど複雑にならず、むしろサインや暗証番号不要となる可能性すらある。詐欺被害の可能性を大きく減らすことができ、既存の店舗やECサイトの仕掛けも殆ど弄らなくて済む。確認の仕掛けとしては費用が掛かるが、詐欺被害への補填や保険を充てれば、誰の負担も増えないだろう。

これらのサービスは別々でも良いが、単一の銀行が対応してくれるとポイントが共通化できるなど有利だ。オンライン銀行、例えばジャパンネットバンクはきわめて近いサービスを行っているのだが、まだ足りない。もう少しがんばってくれないだろうかと思う。

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